電子機器に専用携帯番号 | okcのブログ

電子機器に専用携帯番号

皆さま、おはようございます。梅雨の晴れまでホッと一息の昨日でしたが、群馬で突風災害が発生して驚きました。特定の地域の特定の場所を狙ったように襲う突然の雷が突風を引き起こすようですが、このような災害は昔から日本にあったのでしょうか。莫大な自然エネルギーは住まいや家財に大きな損害を与え、身体にも危機が及ぶこともありますので、日頃から防災に関する社会教育の徹底が必要ですね。まずは、義務教育の現場から防災教育を浸透させていくべきだと思いました。今日の東京のお天気は、曇りで降水確率30%、最高気温25℃、最低気温20℃と比較的過ごし易い一日となるようです。今日も元気で仕事に向かいましょう。

さて、今朝の日経トップニュースは、「電子機器に専用携帯番号」“「020」を開放、通信向け、個人には新たに「060」”との見出しで、総務省が電子機器同士の通信用に「020」で始まる専用の携帯電話番号を割り当てることで、急成長が見込まれる次世代電力計(スマートメーター)などの新IT(情報技術)革命の成長産業を支える環境を整えます。個人向けでは2018年にも既存の「070」が枯渇する見込みに対応して「060」が開放される計画で、020と060の合計で約1億7000万の番号が使えるようになるそうです。一体どれだけの番号を用意すれば、総需要を賄えるのか分かりませんが、体系的な自動付版のようなことはできないのでしょうか。

利用者がわから見ると、携帯電話番号、固定電話番号、Faxやマイナンバーなどと次々と自分に関わる番号が増えていくのは苦痛です。さらに最近ではあらゆるところでパスワードの入力が求められます。こちらはアルファベットの大文字小文字に数字を含め8桁とか11桁の長い組み合わせを覚えておく必要があります。さらに定期的にこれを変えろといわれており、もうお手下状態になっています。ここまでやってもパスワードを解析できるという時代ですから、いくら新たな番号を作り続けても必ず足りなくなるという状態が終わることはなそうです。

記事によると日本の携帯電話番号の頭3桁は、010国電話、020ポケベルなど→機器向け通信に開放、030・040未利用、050IP電話、060未利用→携帯電話向けに開放、070・080・090は携帯電話とPHSに使われるという体系になっています。携帯電話向け番号は、スマホの普及拡大で一人2台持ちが広がったことで、急速に不足したようですが、今後もスマートメーターやGPSを使った位置情報による子どもの見守りサービスなどの機器間通信向けに番号が使われる見込みで、早ければ18年にも2億7千万ある番号が不足する恐れが出てきました。

機器間通信に使われている携帯電話番号は、直近で約1200万ですが、建機メーカーによる建設機械の稼動監視や、飲料メーカーによる自販機の補充管理などのほか、IoT(Internet of Things=情報・通信機器だけではなく、世の中にある様々なモノに通信機能を持たせ、ネットに接続したり、相互に通信する機能)が爆発的に広がる勢いを見せており、第4次産業革命といわれる時代にむけて増える一方となっています。繋がるとは人間関係の話だと思っていたら、コンピューター同士から各種機器に工場同士までつなげようというのですから、世の中は大変な方向に動き始めているのですね。

ドイツでは2011年に開催された産業機械展示会「Hannover Messe 2011」と「Hannover Messe 2013」において、産官学の有識者によるワーキンググループが最終報告を発表、水力や蒸気機関による工場の機械化を第1次産業革命、それに続く電力の活用を第2次産業革命、現在の「プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)」による生産工程の自動化を第3次産業革命としたうえで、次の時代は「つながる工場」という方向への進化が始まっているとしてこれを「Industry 4.0=第4次産業革命」と位置付けました。これにより、ワークライフバランスやエネルギー消費に環境などの多様な社会問題の解決ができて、人類社会の継続性に新たな展開が開けると考えているようです。

そのための課題が、①標準化、②複雑なシステムの管理、③通信インフラの整備、④安全とセキュリティの4つ項目があげられており、今回の携帯電話番号の不足や機器通信専用番号を儲けるなどは、その中の問題の一つにすぎません。戦略的思考よりは、現実的諸問題の解決が得意な日本では、まだIoTの構想は定着していませんが、団塊世代が現場から完全消滅すると共にこれからのモノ作りの主流となっていくようです。マイナンバーで税金の完全徴収を狙うのも大切ですが、国家全体で番号の完全管理と完璧なセキュリティ構築の道筋をつけるほうが、緊急か重要な課題だといえそうですね。