第5回 OS | (;;゜ロ゜)ガクガク 深読みしすぎ

第5回 OS

OSはご存知の通りオペレーティング・システムの略で、日本語で基本ソフトとも呼ばれます。

代表的なものにWindowsやUNIX、Linux、Mac OS、VxWorksなどが挙げられます。

だいたいの人は「基本ソフト」という言葉を聞いて、まぁ、基本部分が無いと何もできないのだろうなぁ・・・くらいに簡単に済ませてしまいます。

それはそれで、確かに正しいのかもしれないのですが、それ以上のことを聞かれたら、ちょっと説明できないというのが実情だと思います。

前回、人間の発生を例に挙げてBIOSについての説明しました。

今回はその続きで、OSについて説明します。

■細胞分裂

卵子が受精してから急速に細胞分裂が始まり、多数の細胞の固まりに成長します。

この段階では精神と言えるものは無く、体(ハードウェア)のみです。

■心臓について

細胞分裂が始まりしばらく成長を続けると、脳に発達する予定の細胞から信号が発せられ、心臓に発達する予定の細胞が受け取り、体液の循環が始まります。

これが人間の基本ソフトの始まりです。

脳細胞自体はハードウェアで、脳細胞から信号が定期的に出るような仕組みができたことは、は基本ソフトの仕組みが生成され始めた証拠。

死ぬまで定期的に脳細胞から心臓に鼓動命令が発せられます。

昔、スーパージョッキーというTV番組で心臓を一瞬止める人が出てきましたが、普通はできません。

(;;゜ロ゜)ガクガク
みなさんマネしないように


■呼吸について

出生直後から、人間は肺呼吸を始めます。

呼吸は、脳幹というハードウェアから制御信号を送ることにより行います。

脳幹には呼吸行うソフトウェアが入っていて、横隔膜と肋間筋というハードウェアを動かすことにより行います。

ちなみに、肺は肺自身がふくらんだり縮んだりするのではなく、横隔膜と肋間筋を動かして、胸郭容積(肺が入っているところ)を大きくしたり小さくしたりすることで、それにつられて肺の容積が変わり、呼吸動作になります。肺に筋肉があってふくらんだり縮んだりしているわけではありません。

人間は意識して呼吸を速めたり遅くしたりもできますが、人生のそのほとんどで自動的に呼吸します。

このことから、ある意味、呼吸をするということも人間の基本ソフトの機能の一つであると言えます。

■食事について

人間は誕生してからすぐに食物の摂取についてのソフトウェアが起動します。

それは、唇、あご、舌、喉というハードウェアを制御して、吸う、飲み込むというソフトウェアです。

つまり、おっぱいもしくはミルクを吸い、飲み込む基本ソフトです。

赤ちゃんは口というハードウェアの前に何かモノがふれただけで、基本ソフトがそれを検出して吸おうとします。

大脳の視床下部には摂食中枢と満腹中枢というハードウェアが備わっています。

摂食中枢は空腹感、満腹中枢は満腹感を検出するハードウェアです。

吸う、飲むというソフトウェアの動作により食物を摂取し、胃というハードウェアが消化、吸収すると、血中にブトウ糖が増えます。

満腹中枢ハードウェアは血中のブトウ糖を検出すると、摂食中枢を抑制します。これは満腹中枢と摂食中枢のハードウェア同士で伝達され、基本ソフトは介在しません。

摂食中枢が抑制されると、赤ちゃんの基本ソフトは摂食中枢と満腹中枢を総合的に判定し、飲み込む動作をやめます。

おっぱいもしくはミルクを摂取してから時間が経つと、血中に脂肪酸が増えます。

摂食中枢ハードウェアは血中の脂肪酸を検出すると基本ソフトは空腹だと判断します。

あかちゃんはこれを生命の危機だと判断し、泣き始めます。

あかちゃんにとってみれば吸うことと飲み込むことは基本ソフトに入っています。

大人も同じです。

食事を口に運ぶ行動は基本ソフトがやっているのか、それともあなたの精神というアプリケーションがやっているのかはなかなか判断が難しいところですが、普通は食事が目の前にあれば特に意識せずに勝手に口に運ぶことが多いということを考えると、基本ソフトと言えるかもしれません。
さらに、食事が口に入ってからの動作は基本ソフトがやっていると言えます。
意識的に噛むとか、意識的に飲み込むとか、そういったこともできますが、普通は口に入ったものは、その人が意識せずとも勝手にあなたの基本ソフトがそしゃく動作、飲み込む動作をやっていると思います。

このように、人間は意識しなくても、常に心臓の鼓動や呼吸や食事を行います。

それと同じように、パソコンを操作する人が意識しなくても、基本ソフトは常にパソコンの中で忙しく働き続けているのです。

これらはOSの持つ能力のほんの一例に過ぎません。

人間には話す能力、聞く能力、書く能力、計算する能力、運動する能力、音楽を作曲する能力、絵を描く能力といった、様々な能力を基本ソフトに持ちます。そして、それを組み合わせると無限の可能性を秘めていることになります。しかし、その能力の全てを使う人は居ません。例えば、ある人にとってみれば、作曲する能力などどうでも良いし、絵など描かなくても良いのです。膨大な能力のなかから、自分の好きな能力を使えば良いだけで、特にほかは必要無いのです。

パソコンも同じです。膨大なOSに秘めた能力とそれにまつわる機能を全て使う必要などどこにもありません。皆さんはパソコンを勉強したいと何となく思っていて、いろんなことを全て詳しく知ったほうがいいと思っている人も多いことでしょう。しかしそんな必要は全く無いのです。メールをしたいならメールソフトの使い方を、インターネットを見たいならブラウザの使い方を、絵を描きたいならペイントソフトの使い方を、必要なとき必要なだけピンポイントで勉強すれば良いのです。メールソフトやブラウザの奥で働くOSを詳しく知る必要は全くありません。

しかし何に関しても何となくどんなものなのかを知りたいのは人の常でもあります。

本屋で専門書を立ち読みして「はじめに」を読んで安心しちゃったけど、専門書を買っみてそれだけで安心ちゃって大量の蔵書をさらに一冊追加しちゃったけど、とにかく何となく知りたいというかたなら、是非、このパソコンガクガク講座をがんばって読み進めていってもらいたいと考えています。

 いつ書き終わるのか現在のところ見当も付きませんが、本講座を読み終わったあかつきには本屋で立ち読みする専門書の内容や、本棚に並んでいるだけになってしまった蔵書の内容を、今までよりもなんだか途中でやめずに、もうちょっと先に読み進められるようになってると実感できるようになっていたらいいなぁと思います。

そして最後にはきっと

(;;゜ロ゜)はぁはぁ

となっていることでしょう。