ビジネスホテル(シングル) | (;;゜ロ゜)ガクガク 深読みしすぎ

ビジネスホテル(シングル)

10年ほど前の話である。

仕事の都合で埼玉県の本庄駅にあるビジネスホテルに宿泊したことがある。

ホテルは会社が手配してくれた。

仕事を終え、ホテルに向かったのは深夜0時近く。

疲れた。とことん。

ホテルの建物がようやく視野に入ってきたとき、一抹の不安がよぎった。

遠目に見てちょっとさびれたその外観は、近づいてみるとずいぶんと古びて見え、エントランスに入ってみると、何か薄暗く、瘴気のようなものが漂っていた。いやな予感は小さくて狭いエレベータの中で確信へと近づき、部屋の扉を開けて現実のものとなった。

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)

(;;=ロ=)

(;;○ロ○)

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)

(;;>ロ<)

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)






(;;゜ロ゜)ガクガク 廃屋?



実はフロントで、ベッドは一つだけ使ってくださいという謎な言葉をなにげなくかけられていた。

会社から手配されている部屋はシングルのはずなのに。

シングルの部屋が空いてなくて、ダブルの部屋を代わりに貸してもらえたのだとぼんやりと考えていた。


しかし部屋のトビラを開けた今、その本当の意味がようやく分かった。




小さなシングルの部屋になぜか巨大なベッドが二つ。
(;;゜ロ゜)ガクガクガクガクガクガク




どこかで余ったものがここに押し込まれたのだろうか。

しかもふんわり感のない、なんだか豆腐を連想させる堅そうなベッド。

それは薄いシーツのようなもので覆われている。


(;;゜ロ゜) ん?
(;;゜ロ゜) 掛け布団は?



シーツをちょっとめくってみる。

シーツの下にはまたシーツが・・・
(;;゜ロ゜) なんで、シーツが2重に・・・



(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)ガクガク

(;;゜ロ゜)ということは・・・

(;;゜ロ゜)さっきはがしたシーツは・・・





(;;゜ロ゜)ガクガク 実は掛け布団だったすぎ




さらに、調度品を確認する。


床にはあちこちにいろんなものをこぼした跡がある絨毯。

ものすごく汚れた臭そうな2人がけのソファが1つ。

このように、とにかくあちこち汚くて臭そうなのだ。



今ならば、うちの娘。がきっと大喜びであちこちをクサってと言いまくるに違いない。




そして入り口近くの壁の片隅には、電話ボックスのような奇妙な一角が・・・。

その電話ボックスのようなシロモノは、壁や扉のワクに、すりガラス風の安物のプラスチックの板をはめ込んだような外観であり、高さは天井まであるのだが、電話ボックスにしてはサイズが小さく、ちょうど、屋外にある電話ボックスをタテに真っ二つにしたくらいの小ささだった。

ベッドの横のサブテーブルの上には、まるでおもちゃのようなふざけた電話が置いてある。

昔、授業かなにかで作った、水色のプラスチックでできたお粗末なインターフォンを彷彿とさせるものだ。

電話の前には小さな紙が置いてあり、なにやら注意事項のようなものが書いてある。


(;;゜ロ゜)ガクガク フロント直通オンリーすぎ
(;;゜ロ゜)ガクガク 数字ボタン意味ないすぎ



これまでに述べた調度品の数々をご想像いただくと、その窮屈具合とクサって具合が分かって頂けたと思う。

その中でも唯一の救いはベッドの上だけは清潔そうなところだった。




そうだ。

フロに入ろう。


確かフロントに大浴場があるとか書いてあったと思う。

早速どこにあるのかフロントに聞いてみる。




大浴場、さっき終了しました。

(;;゜ロ゜)ガクガク

仕事で遅くなってしまったので午前0時頃だったが、なんと大浴場は23:00終了。

ついでにフロントにふつうのお風呂はどこにあるのか聞いてみた。






ないです。

(;;゜ロ゜)ガクガク

シングルのお部屋にはシャワールームがついていると思いますけど。


(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)はっ

ままままままさか。

急いで例の電話ボックスの扉を開けてみる。

当たり。

(;;゜ロ゜)ガクガクガクガクガクガクガクガクガク




考えてみてください。

電話ボックスをタテに割って半分ですよ。

(;;゜ロ゜)ガクガク 狭いすぎ



あきらめて服を脱ぎ始める。

いざ、電話ボックスシャワールームへ。

シャワールームにはトビラがついていて、シャワールームの内側に向けて開く構造になっている。

トビラを開けるとシャワールームの内壁ぎりぎりのところを、トビラの端が弧を描いて通過する。

(;;゜ロ゜)ガクガク どーやって入ったら・・・

この書き方ではちょっと想像しにくいかもしれないので、段ボールの例で説明します。

ふつうの段ボールのフタは2枚構成で観音開きになっていますが、それが1枚構成の片方開きだったと考えてください。

しかも、ふつうの段ボールのフタは段ボールの外側にフタを開きますが、それが段ボールの内側向きにしか開かないようになっていると考えてください。

そう。

一枚フタの段ボール。しかも内側向きにしかフタは開かない。

その段ボールにモノを入れようと思ったら、思いっきり入れにくいと思いませんか。

なにせ、フタは内側向きにしか開かないのですから、モノを入れたあとはモノが邪魔になってフタが閉まらないったらありゃしない。


(;;゜ロ゜)ガクガク そういうシャワールームだったんです。


とにかく、トビラを開けて内部に行き着くことが難しかった。

いろいろ試行錯誤した結果、入り方のパズルを解くことができた。


トビラが接続されている部分とは反対側の内部の対角のコーナーに、トビラが通過しないわずかな隙間がある。





(;;゜ロ゜)ガクガク そこに入り込むのだ。


トビラを丁度半分開けて、シャワールームの内部の扉とは対角をなす位置にあるコーナーに立ち、できるだけ壁にへばりつく。

そして胸先かすめてトビラを通過させて閉める。

やった!入れた!

(;;゜ロ゜)ガクガク でも、ケガしそうだったすぎ

今までの人生でこれほどうれしかったことはあっただろうか。

頭の中でパズルや論理問題を解いたことは何回もあったが、体を張って解いたのは初めてだ。

二度とこんな経験をすることはないだろう。

いや、したくない。


そして中には貧粗なシャワーが備え付けてあった。

蛇口をひねる前に、非常事態に気づいた。

(;;゜ロ゜)はっ
(;;゜ロ゜)ガクガク 石けんとか全部忘れたすぎ
苦労して出て、また入る。


そしてやっと蛇口をひねりお湯を出す。

シャワーから勢いよくお湯が出てくる。


そこまでは良かった

お湯は出るのだ


立派なお湯だ

透明なお湯だ

出てくる量もOK!

しか~し!

お湯はまっすぐには出なかった。


全てシャワーから鈍角の方向に・・・

(;;゜ロ゜)ガクガク しかも超鈍角

鈍角が分からない人のために、ちょっと説明しよう。

例えて言うならば、傘のようにお湯が出ている。

しかもすごく角度が浅い傘。

なんだかシャワーの中央付近の穴はすべて目詰まりしているらしくお湯がほとんど出てこない。

お湯が出る穴のうち、外周に近いところからだけお湯が出ている。


しかも、まっすぐ前にではなく、その全てが外側に向けて勢いよく!!


(;;゜ロ゜)ガクガク お湯の傘すぎ

いや、もっと正確に例えるならば角度はもっと浅く、お皿型と言ってもいいくらいである。


(;;゜ロ゜)ガクガク すごすぎ

まぁでも、水しか出ないオチじゃなかったので良しとしよう。(イイのか、ヲイ)




驚きつつもとりあえずシャワーをシャワーフックに引っかける。

シャワーフックはおかやんの頭の上10cmくらいのところにあった。





(;;゜ロ゜)ガクガク 頭にお湯かからないすぎ


お湯はすべてお皿のように四方八方の壁方面に向けて勢いよく噴出しており、その真下にいるおかやんの頭には、ほんの一部がぼとぼとと落ちてくるだけなのだ。

丁度、お湯の傘が頭の上にあるような感じ。そして雨漏りしている感じ。


もうこうなったらシャワーを直接、頭にあてがうしかない。

面白いやらガクガクやら情けないやら、も~わけわかんない。

とにかくシャワーを片手に持ち、お湯が出ているところを直接体にくっつける戦法で、もくもくと作業をこなす。

すでに、ゆっくり気持ちよくシャワーを浴びるという感覚ではなくなっていた。

まさに、作業。


またケガをしそうになりながら外に出て、無事、シャワー作業完了。


ほっと一息ついて、外の景色でも眺めてみようと思い、窓に近づいた。

カーテンを開けると、そこには・・・





(;;゜ロ゜)ガクガク カベすぎ



窓の外の直近に隣のビルのカベが立ちはだかって、窓に思い切り頭を近づけて、一生懸命空を見ようとしても、必死になって下はどうなっているのか見ようとしても、ビルとビルの間が狭すぎて、見える範囲は全てカベ。


カーテンを閉めた。


TVはというと、もう深夜だったために情報と呼べるものもは何もない、電波が余ってるからもったいなくて放送しているだけの、下らない番組ばかりだったのですぐに消した。

明日も早いし寝ることに決めた。

目覚ましをかけよう。

骨董品のベッドの頭側には時計が組み込まれている。

それには目覚まし機能用のON/OFFスイッチやボタンのたぐいも付いていた。

これにセットすれば耳元で鳴ってくれるので、寝坊することはないだろう。

時計の発光LEDの下には、それよりもやや小さめの目覚まし時間を示す発光LEDが付いているようだ。

専門用語で言うと7SEG-LEDで、7本の発光LEDを使って一つの数字を表す、よく見かけるものと同じものだ。

ごちゃごちゃ目覚まし用のボタン類をいじってみる。

(;;゜ロ゜)はっ

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)

(;;゜ロ゜)ガクガク LED壊れてて、時刻わからんすぎ

ボタンをごちゃごちゃ押すと時々、生きている数少ないLEDがちらっと発光するが、まったく数字として読みとれない。

予想さえできない。

(;;゜ロ゜)ガクガク 使えね~~~

(;;゜ロ゜)目覚ましスイッチOFF!
息の根を止めてやった。


サイドテーブルに乗っかっていたホテルの説明書を読んでみる。

どうやらベッドの目覚まし機能のほかに、電話を使った目覚ましというのもあるらしい。

ほっっっほぉぅ

さっそく目覚ましをセットするための電話番号に電話をかけてみた。

なんとそれは自動応答だった。

案内に従って目覚まし機能をセット。

音声が受付完了を告げる。

電話を切った。







(;;゜ロ゜)ガクガク 不安すぎ



フロントに電話の目覚ましちゃんと動きますかと電話するわけにもいかず、電話してちゃんと動きますよと言われたからといって全然信じられるわけもなく、結局どうしようもないので、そのままあきらめて寝ることにした。


薄いシーツ風掛け布団をかけ、眠りをむさぼろう。

ベッドに横になって初めて気づいたことがある。

部屋が異常に乾燥しているのだ。

のどの渇きで何度か目が覚める。

お茶を飲んでまた寝た。

しかしすぐにまたのどが渇く。

またのどが乾いた→起きた→飲んだ→寝た

(;;゜ロ゜)ガクガク 繰り返しすぎ

しかしいろんな意味で疲れていたせいもあってか、しばらくすると深い眠りに落ちていった。

・・・次の朝・・・

ピロロロロロ!!

(;;゜ロ゜)がばっ

(;;゜ロ゜)

(;;=ロ=)

ピロロロロロ!!

(;;゜ロ゜)はっ

(;;゜ロ゜)電話が鳴ってる・・・

受話器を取ってみる。

目覚ましの音声案内だ。


(;;TロT)だーーー


ちゃんと動いてくれたのねん。

無事起きることができた。

目覚まし電話エライ!

そしてお話はビジネスホテル(ダブル)へと続く・・・

(鬼の引き)