ネズミ輸送の作業中にガダルカナルに取り残された湊谷だったが、僚艦の補給中に辿り着いて何とか「幸風」に戻ることが出来た。

 そんな中、「幸風」は単艦で別行動をとることになったが、そこに楠田中佐と従兵の清水一等主計が乗り込んできたが、何某かの特命任務を帯びているらしい。楠田の思惑によって奇怪な行動をとった事でクルーの間に二人に対する不信感が募るようになるが、隠れた素性を持っている海原は薄々その密命を感づいたようだった…。 

 幸風は好む好まざるにかかわらず、裏に潜んでいるものに次第に

関わるようになっていく。 

 

 補給がままならなくなったり、食料事情が悪くなっていく事に連れて主計科の烹炊作業も悪戦苦闘するようになっていくが、そんな中でも知恵を絞って200人余りの食事を毎回作る労苦は想像を絶するが、戦争の様相をこうした違う角度から見るのも、面白いものを感じる。