[答1694] 半円の直径


 ABを直径とする半円があり、点CをAB上に、CD⊥AB である点Dを弧AB上にとります。
1694-半円の直径0
 BC=22 であり、線分BC,線分CD,弧DBに接する小円の直径が 18であるとき、AB=?

 また、線分AC,線分CD,弧DAに接する小円の直径は?


[解答1]

 ABの中点をM,AB=2R とし、座標平面上で C(0,0),M(m,0) とすれば B(m+R,0) です。

 線分BC,線分CD,円弧に接する小円の中心は(9,9)で、

 

 これが (x-m)2+y2=(R-9)2 上にあるので、

 (9-m)2+92=(R-9)2 、(R-9)2-(9-m)2=92 、(R-m)(R+m-18)=81 、

 ここで、BC=R+m=22 だから、

 

 (R-m)(22-18)=81 、R-m=81/4 、2R=22+81/4=169/4 です。

 線分AC,線分CD,円弧に接する小円の半径をrとすれば、中心は(-r,r)で、

 これが (x-m)2+y2=(R-r)2 上にあるので、

 

 (-r-m)2+r2=(R-r)2 、r2+(r+m)2-(R-r)2=0 、

 r2+(R+m)(2r+m-R)=0 、r2+22(2r-81/4)=0 、(2r)2+88(2r)-1782=0 、

 正の解は 2r=-44+√(442+1782)=-44+√3718=-44+13√22 です。

 AB=2R=169/4 ,線分AC,線分CD,円弧に接する小円の直径は 2r=-44+13√22 です。


[解答2]

 ABの中点をO ,OA=OB=r ,右の小円とBCの接点をT ,右の小円と弧BDの接点をP とすれば、

 (r-9)cos∠POB=OT=r-BT=r-(BC-9)=r-13 、また、(r-9)sin∠POB=9 だから、

 (r-9)2cos2∠POB+(r-9)2sin2∠POB=(r-13)2+92 、

 r2-18r+81=r2-26r+169+81 、8r=169 、2r=169/4 です。

 左の小円の半径を a ,左の小円とACの接点をU ,左の小円と弧ADの接点をR とすれば、

 (r-a)cos∠ROA=OU=r-AU=r-(AC-a)=r+a-AC=r+a-(2r-BC)=-r+a+22 、

 また、(r-a)sin∠ROA=a だから、(r-a)2cos2∠ROA+(r-a)2sin2∠ROA=(-r+a+22)2+a2 、

 (r-a)2-(-r+a+22)2-a2=0 、22(2r-2a-22)-a2=0 、22(8r-8a-88)-4a2=0 、

 22(169-8a-88)-4a2=0 、4a2+176a-1782=0 、(2a)2+88・2a-1782=0 、

 2a>0 より 2a=-44+13√22 です。


[解答3]

 ABの中点をO ,OA=OB=r ,右の小円の半径を b ,左の小円の半径を a とし、

 右の小円とBCの接点をT ,右の小円と弧BDの接点をP ,OPと右の小円の交点をQ ,

 左の小円とACの接点をU ,左の小円と弧ADの接点をR ,OPと左の小円の交点をS とすれば、

 BT=BC-b ,AU=AC-a だから、OT=r-BT=r+b-BC ,OU=r-AU=r+a-AC です。
1694-半円の直径
 方べきの定理より、OT2=OP・OQ=r(r-2b) ,OU2=OR・OS=r(r-2a) 、

 よって、(r+b-BC)2=r(r-2b) ,(r+a-AC)2=r(r-2a) 、

 2(b-BC)r+(b-BC)2=-2br ,2(a-AC)r+(a-AC)2=-2ar 、

 (b-BC)2=2(BC-2b)r ,(a-AC)2=2(AC-2a)r です。

 本問では、b=9 ,BC=22 だから、(-9+22)2=2(22-18)r 、2r=169/4 です。

 また、AC=2r-BC=169/4-22=81/4 、(a-81/4)2=(81/4-2a)・169/4 、

 (4a-81)2=(81-8a)・169 、16a2-648a+6561=13689-1352a 、16a2+704a-7128=0 、

 4a2+176a-1782=0 、(2a)2+88・2a-1782=0 、2a>0 より 2a=-44+13√22 です。

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