ドラえもん のび太の恐竜 - Wikipedia

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ドラえもん のび太の恐竜』(ドラえもん のびたのきょうりゅう)は、藤子・F・不二雄SF漫画ドラえもん』中のエピソードのひとつ。およびそれに大幅に加筆修正し、月刊コロコロコミック1980年昭和55年)1月号から1980年3月号に掲載された「大長編ドラえもんシリーズ」の作品と、この作品を元に1980年3月15日に公開されたドラえもん映画作品。大長編・映画ともに第1作。また、2006年に本作のリメイク作品である『ドラえもん のび太の恐竜2006』が公開された。

第2回ゴールデングロス賞最優秀金賞受賞作品。

なお、本作で『恐竜』と称されるピー助(フタバスズキリュウ)は学術的には恐竜とは全く異なる水棲爬虫類(首長竜)だが、作中の呼称に従って記載する。

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概要[編集]

ジョイ・アダムソン小説野生のエルザ』をモチーフに[2]白亜紀にあたる1億年前の北米西海岸を舞台としてのび太と恐竜ピー助との交流を描いた作品。

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通常の学年誌に掲載される『ドラえもん』は1話10ページ前後であるが、1975年9月5日の『増刊少年サンデー』に掲載されるにあたって、30ページの(長めの)短編「のび太の恐竜」として執筆された。同年、てんとう虫コミックス10巻に収録された。当時、藤子・F・不二雄のアシスタントを務めていたえびはら武司は、「のび太がタマゴを孵す」「孵化したものがのび太に懐く」「別れ」といった本作のストーリーラインと同じく『ドラえもん』の『台風のフー子』との類似性を指摘している[注 1]

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その後、アニメが放送開始された1979年小学館シンエイ動画楠部三吉郎が藤子にドラえもんの長編映画化を持ちかけた。「僕は短編作家」と断る藤子・F・不二雄に、楠部が短編「のび太の恐竜」の続きを描くことを提案して了承され、映画化がスタートした[3]。この短編に大幅な加筆修正を行うかたちで1979年12月発売の『コロコロコミック』1月号から3月号までの連載となる長編作品が執筆され、これが「大長編ドラえもん」の第1作となった。なお、楠部によると当初東映まんがまつりの1作として『ドラえもん』のテレビシリーズを上映する話が持ち込まれたが、藤子がこれを断ったことで小学館から長編映画製作の提案が持ち上がったという[3]

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