夏物と秋物の入り混じった、今のショーケースです。
ウチのケーキ、突出した大ヒット商品はありません。
どの商品もまんべんなく売れています。
ウチの店の戦略は「アルフィー」をお手本にしています。
音楽バンドの「アルフィー」です。
「アルフィー」って、ヒット曲なしの状態で、
武道館を満杯にした、初めてのアーティストです。
お菓子屋で言えば、
ヒット商品がないのに繁盛店って事です。
ヒット商品のおかげで繁盛店になったお店は、
ヒット商品の人気が陰ると、業績も急降下しますが、
ヒット商品を持たなくても、顧客に支持されているお店は強いと思います。
アルフィーって、
先日、結成36年を迎えたそうですが、
これって、浮き沈みの激しい芸能界では奇跡的な事だと思います。
音楽も、いわゆる「歌謡ロック」で、本格派ではありません。
ステージでは、コントもやって、お客さんを喜ばすためには何でもやっているそうです。
メンバーの個性もバラバラで、ちっとも統一感がありません。
大ヒットはないのですが、
20年以上、すべてのシングル曲をコンスタントにチャートインさせています。
そんな「しぶとさ」は見習うところがたくさんあります。
ウチの店は、本格的なフランス菓子を作っているわけでないし、
どこにもない高級和菓子を作っているわけではないし、
スタッフの個性もバラバラです。
でも、お客さんに喜んでもらえるような「小ネタ的」な工夫は、いつも続けて、
創業して百年を超えましたが、
バブルも不景気も関係なく、
長年にわたって、少しずつ業績を伸ばしてきました。
これからも、無謀な野望は持たず、
かと言って慢心する事もなく、
「アルフィー精神」でやっていきたいと思います。