前回の記事
の続きですが、この記事から読んでいただいても分かる内容です↓
原材料に保存料を使わずにお菓子の日持ちを長くしたい時に使われる
「鮮度保持剤」
について、先日の勉強会で教えていただいたことを書きますね
みなさん、スーパーなどで買う
市販のお菓子や加工食品の袋を開けると
「食べられません」
と書いてある小さな袋やシートが入っていますよね?
あれが「鮮度保持剤」です。
乾燥剤
脱酸素剤
アルコール蒸散剤
などを総合して「鮮度保持剤」と呼びます。
特定のものではなくて総称が「鮮度保持剤」です。
保存料と鮮度保持剤は違います。
保存料はお菓子の中に混ぜ込んで日持ちをさせるものを言います。
最近はcuocaさんやcottaさん、富澤商店さんなど
製菓材料・道具店でも家庭向けの少量で鮮度保持剤が手に入りやすくなっていますが…
皆さん、鮮度保持剤の違いや使い分けのしかた、わかりますか?
私も知っているつもりであやふやなところもあったので
勉強会で知った知識とその他改めて調べた内容を記事にしますね
調べるほど奥が深いのですが、今日はマニアックなことは控えめにして
簡単な内容で書きたいと思います!
(でもマニアックかも…)
それでは、鮮度保持剤を1つ1つ見ていきます!
① 乾燥剤
これは袋や缶に入れて密封することで袋の中の湿気を吸い取り、お菓子のパリパリ感やサクサク感を保つためのものです。
クッキーやラスク、おせんべいなどに向いています。
商品名でいうと
・シリカゲル
・シートドライヤー
・ドライマット
などが「乾燥剤」にあたります。
素材や形態は色々で石灰を袋の中に閉じ込めたものやシート状のもの、粒々のゲルを袋の中に閉じ込めたものなどがあります。
続いて
② 脱酸素剤
これは袋の中に入れて密封すると袋の中の酸素を無くしてくれるものです。
酸素が無くなることで、お菓子に含まれる油脂などの酸化を防ぐことができます。
また、酸素を好む菌の繁殖やカビの発生を抑制することが出来ます。
マドレーヌやフィナンシェなどでおなじみですが、最近では個包装の切り餅の中にも入っていますね!
しっとり感やふんわり感のあるお菓子に向いています。
商品名でいうと
・アンチモールド
・エバーフレッシュ
・エージレス
・サンソカット
などです。
多くの脱酸素剤の中身は鉄の粉です。
鉄が錆びる原理を利用して酸素をなくす仕組みなんだとか。
理科の授業でやったなぁ…忘れてしまいましたが
そして、今回の勉強会のメインだったのが
③ アルコール蒸散剤
これは袋の中に入れて密封するとアルコールが蒸散されるもので、お菓子の防カビ、保湿に効果があります。
脱酸素剤と同じく、しっとり感やふんわり感のあるお菓子に向いています。
フィルムのようなものにアルコールと精製水を染み込ませたパルプが入っているのですが、
フィルムの端に切り込みが入っていて
その隙間からパルプに染み込んだアルコールと水分が蒸散されます。
パルプって何?と思って調べたところ、紙の原料になる植物繊維のことでした!
と、いうことで3種の鮮度保持剤の違いをざっくり書いてみました。
もっと書きたいことあるのですが、長くなって自己満で終わりそうなので^_^
この辺りでやめておきます!
今回の勉強会はこの「アルコール蒸散剤」を作っているフレテックさんがご協力くださり、参加させていただきました。
フレテックさんの製品
アルコール蒸散剤「フレテック」↓
(画像お借りしました)
今、脱酸素剤とアルコール蒸散剤は市場でのシェアが9:1で脱酸素剤の方が多いのだそうです。
ただ、脱酸素剤もアルコール蒸散剤もそれぞれに長所と短所があり、
今シェアが多いからと言って脱酸素剤が全てにおいて良いかというとそうでもないようなのです。
私、脱酸素剤と乾燥剤しかお店で使ったことがなかったので
アルコール蒸散剤について知ることが出来たのは本当に貴重な機会でした
長くなりましたのでアルコール蒸散剤と脱酸素剤の違いについてはまた次の機会に!
あ、そろそろ抹茶クッキーの実験結果が記事にできそうなので、お楽しみに!
手作りお菓子のおいしい包み方アドバイザー
内野未紗
でした