都市伝説『だるまさんが・・・あれ?』 | 今を生きる高校生

都市伝説『だるまさんが・・・あれ?』

「だるまさんが転んだ」…あれ?あの子は?

 

 

これは、私が実際にこの身で体験した話です。

 

 

4歳の時、保育園に預けられていました。

週に2回、お昼が終わったらどこかの公園に遊びに行くのが日課でした。

 

 

公園では、皆思いおもいに遊び回っていました。

 

 

その時、だるまさんが転んだをやろうと言い出す子がいたので、周りに居た数人の子達で

だるまさんが転んだをやりました。

 

2回くらいやって、私が鬼になってしまいました。

 

私の番になり、私が「だるまさんがころんだ」振り返ると、見慣れない男の子が

いつの間にか参加していたのです。

 

私達よりも小さい子だったので、まだ保育園や幼稚園に入っていないのかも…

きっとお母さんと公園に来ていて、一緒に遊びたくなったんだろうなぁ。

そう思って、私は気にせず続けました。

 

頑張った甲斐もあって、「手ー切った!」される前に皆を捕まえ(?)ました。

 

ところが、捕まえた中にさっきの男の子がいません。


その事に気付いた私は、その事を皆に聞きましたが、皆そんな子は見ていないと言うのです。

「私の事を皆でからかっているのね…」

少し悲しくなった私は、だるまさんが転んだをやめて、1人木陰で休む事にしました。

 

いつも公園に行った次の日は、公園の出来事などを絵に描くことになっていたので

晴れた夏の日の空や、公園の風景を見ておく事もしたかったのです。

 

ふと、公園の奥の方へ目をやった時、さっきの男の子が走っていくのが見えました。

 

その公園は私の家の近所にあり、よく兄と二人で遊びに来ていたので知っていたのですが

奥には溜め池があり、子供だけで決して近づいてはならないと両親からきつく言われていました。

 

あの子、1人で池の方行こうとしてて危ないから止めなくちゃ。

 

知らない子に声をかけるのは、なんだか気が引けたので保母さんに注意してもらおうと思ったのですが

同じ組の男の子達が喧嘩をしてしまっていたから、保母さんは忙しそうでした。

しょうがないから、私が行くことにしました。

 

 

 

 

男の子を追いかけて、溜め池の方へ走ったのですが、そろそろ追いついてもよさそうなのに…

 

 

 

 

全然男の子が見当たりません。

 

 

 

 

ついに、私は溜め池に着いてしまいました。


 

 

 

「おーい」

 

 

 

と呼びかけても返事は返ってきません。

 

溜め池の奥は、道が塞がっていて行けないようになっているので、ここから先は行き止まりです。

 

溜め池までの道も一本道だから、男の子が居たら会うはずなんだけど…

だけど、男の子はいませんでした。

 

 

 

 

 

 

もしかして、溜め池に落ちてしまったのかも。

 

 

 

 

 

 

そう思って覗き込んだその時、私は見ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

濁った水の中から、私の事を見つめる男の子の姿を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怖くなった私は、すぐさま皆のところへ走っていきました。

 

 

 

 

 

 

 

その日、家でそれを母に話しました。

 

母は「裏のお寺はね、水子供養のお寺だからね。昔からあの公園の溜め池は出るんだよ。
   溜め池と、お寺の井戸が繋がってるからなんだって。もう近づいたらイカンよ?」

 

 

 

 

その時まだ私は小さくて何のことか理解は出来ませんでした。

 

 

 

 

あの男の子は、一緒に遊んでくれる相手が欲しかったのでしょうか。