「アスリートの悩みを聴いてあげたい」  ~ 原点は20歳のときの挫折経験~ | アスユメ_labo.通信

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ファンのみなさまに熱い思いを伝えます

みなさまこんにちは。

アスユメLabo. です。

 

この度、インタビューメディア「Covergraph」より

インタビュー記事がリリースされましたので、

ご案内させていただきます。

ぜひご覧ください。

 

 

「アスリートの悩みを聴いてあげたい」

  原点は20歳のときの挫折経験

 

 今回は、元アスリートの経験と実績を生かし、主にアスリートに向けてセカンドキャリアやライフデザインのサポートを行っている岡安一正さんにお話を伺います。

屋号である「アスユメLabo.」のコンセプトは「あなたのアスのユメを叶えるチカラに」。

そこには、ご自身の経験から生まれた熱い思いが込められていました。 


<プロフィール> 
岡安 一正さん
1971年、東京生まれ。元アルペンスキー選手。大学2年のとき、大会中のケガが原因で現役を引退。その後はコーチに転向し、大学卒業後もパラスキーチームを中心に多くのアスリートをサポート。1996年に一般企業に就職。会社員として仕事をしながら、アスリートのサポート活動もライフワークとして続けてきた。会社を退職し、2022年3月に「アスユメLabo.」の屋号で事業をスタート。 


アルペンスキー選手としての未来が絶たれ、失意のどん底に 

—まず岡安さんの経歴をお聞かせください。 

岡安:僕は大学2年まで、アルペンスキーの選手として活動していました。16歳のときにはスポーツショップ2社とのスポンサーシップ契約を結んだこともあります。 

— すごいですね!

岡安:ところが20歳のとき、大会中に転倒して左足の靭帯を切断してしまいまして。それで引退という形になりました。 

—それは辛かったですね……。 

岡安:ただ、その状況を自分で受け入れられなくて、長いこと落ち込んでいました。一時期は感情がなくなったり、自暴自棄になったりもしたんですよ。 

—そばで支えてくれる人とか、仲間とかはいなかった? 

岡安:いなかったですね。自分としてもプライドがあって、誰にも相談できなかったです。結局、立ち直るまでに2〜3年かかりました。あのとき、誰かに話を聴いてもらっていたら、その後の人生もっと変わっていたのかなと思うことがよくあります。 

—立ち直れたきっかけは何かあったんですか? 

岡安:一つのトリガーになったのは、障がい者チームのコーチからかかってきた一本の電話です。僕は現役引退後、パラチームの選手のサポートをしていたのですが、その電話で、こんな話をしました。 


コーチ「一正、お前足やっちゃったんだって?」 

僕「もう靭帯飛ばしちゃったからスキーなんてできないですよ」 

コーチ「お前、両足ついてるんだろ」 

僕「でも、靭帯が……」 

コーチ「でも片足残ってるんだろ。選手で帰ってこいよ」

 
—励ましてくれたんですね。 

岡安:ここでコーチが言いたかったのは、要は「お前もパラの選手たちを見ているんだろ。靭帯くらい何だ。それくらいで落ち込むな」ということ。それを言われてハッとしました。

そこから前向きになり、国内ではまだ症例が少なかった人口靭帯を使った再建手術に挑み、現役選手として復活することを決意しました。

結果、フィジカル的には現役復帰できるまでに回復できたのですが、アスリートとしてのメンタルを戻すことができず、そのまま引退する形になりました。そこから、ライフワークとしてパラチームのコーチ、サポートを続けることになったのです。その後、一般企業に就職しました。 


2014年のジャパンパラアルペンスキー競技大会にて(競技役員を務めた)

脳卒中からの生還。「アスリートの悩みを聴いてあげたい」 

—会社員として約25年間仕事をされたんですね。退職され、「アスユメLabo.」を立ち上げた。 

岡安:はい。立ち上げを思い立ったのは、約3年前、まだ会社員をしていたときですが、脳卒中で倒れたことがきっかけです。 

—えー! どこで倒れたんですか? 

岡安:自宅です。気がついたときには病院の集中治療室で、管がいっぱい付いてました。目が覚めて、まず、「生きてた」と思って、なぜか涙が止まらなくなりました。その次に思ったのが「今度、いつ死ぬんだろう」。 

それで、「いつ死ぬかわからないのに、今こんなことしてる場合じゃないよ俺。やるべきことがあるんじゃないか」と考えるようになりました。 

 それから、20歳の自分を思い出し、なんだかあのときの自分に、今の自分が失望されたような気にもなりました。また、「あのとき誰かに話を聴いてもらっていれば」と実はずっと思い続けていたんだよなという思いも蘇ってきて。 

それなら、僕ができることは20歳のときの自分の気持ちを汲んであげる、聴いてあげることなんじゃないかなと。 

そこから、「今の現役アスリート、ケガした子、引退した子の悩みを聴いてあげたい。それは彼らを助けるだけでなく、20歳の自分をも救うことになるんじゃないか」と考えるようになりました。 

アスユメLabo.をやろうと決めたのは、こうした経緯です。 


「思いや感情で人の心は変えられない」と気づいて心理学を勉強 




—岡安さんはアスユメLabo.を立ち上げるまでに、キャリアコンサルタントの国家資格を取得したほか、心理学も勉強されたそうですね。 

 岡安:心理学を勉強したのにも理由があって、実は当時、口コミでいろんな人から相談の電話がかかってきたんです。僕は「どんなアスリートでも全員救う。悩みを抱えるアスリート100%、全員に応える」の意気込みで、片っ端から悩みを抱えた彼らの話を聴いていきました。 

彼らに僕の経緯や体験を話すと、90%の人とは分かり合えました。でも、10%は全然ダメだったんです。 

—どんな感じの反応だったのですか? 

岡安:「お前にはわからん。お前とは違うんだよ」と突っぱねられてしまうんです。「放っておいてくれ」と言われたこともありました。 

 自分の経験を話せば誰でもマインドチェンジをさせられる、と高を括ってました。それで、思いや感情では彼らを変えることができないので、理論で変えてやろうと思って。 

—それで心理学を? 

岡安:プロティアンキャリア理論の第一人者である大学教授と自己分析の研究者の先生に師事し、勉強をさせてもらいました。プロティアンキャリア、ポジティブ心理学に加え、脳科学、認知行動療法の有名な教授の講演などにも参加させてもらって理解を深めています。また、現在は、ある研究機関が行うスポーツ選手の心理分析の研究にも参画しています。 

学んだ知識を使って、現在はアスリートだけでなく、それ以外のさまざまな方の話を聴いています。毎日聴いてます。明日も明後日も聴きます。聴いて聴いて聴きまくります。

20歳のときの自分が、もうわかった、もう大丈夫だから、もういいよ。と許してくれるまで、向き合っていきます。

そこから生まれる皆さんの笑顔、悩みを解決し、ユメを叶えられた笑顔だけが、20歳の自分を納得させられるんじゃないかと思っています。

だからアスユメLabo.として、皆さんのアスのユメを一緒に考えて、一緒に叶えられるように一緒に走って行きたいと思っています。


プロの現役アスリートも参加するオンラインサロン 

—岡安さんは、オンラインサロンの運営も始められたそうですね。

 岡安: Slack を使って交流する「アスユメWorks.」というサロンをやっています。 

 「みんなでアスのユメを語れる世界を創造する」をコンセプトに、メンバーそれぞれが互いに学び合い、応援し合いながら交流しています。 

 —メンバーにはどのような方がいますか? 

岡安:友だちや昔の仲間、カウンセリングのお客さまなど、今のところ僕と直接関わりのある方がほとんどです。  

 年代は20代から60代までと幅広く、職業もプロの現役アスリートをはじめキャリアコンサルタント、会社員、経営者、研修講師、看護師、保育士ほか、さまざまな業界の方々が約30人ほど参加してくれています。 

—なぜ、オンラインサロンをやろうと思ったのですか? 

岡安:自分のクライアントさんや悩みを抱えた人と話をすると、「孤独」「話す人がいない」「友だちが欲しい」という声がとても多いんです。  

それであれば、僕と1on1で話すより、いろいろな人と関わって話せた方が楽しいだろうと思い、コミュニティを作ろうと思ったのがもともとのきっかけです。 

僕が持っている知識やスキルを使って、悩んでいる方が少しでも癒されたらうれしいし、さまざまな業界の人が自分の知識や経験を共有して互いに学んだり、夢を応援し合ったりする場にもできればいいなと思い、立ち上げました。 

 —アスリートの方も参加されているとのことですが、どのような方がいらっしゃいますか? 

岡安:まず一人は青木辰子さん。もともとはスキーで僕がお世話になっていた方です。チェアスキーの選手でしたが、今はアーチェリーの選手として活躍されています。  


青木辰子さんとは家族ぐるみのお付き合い。2019年、白馬八方にて

もう一人はプロテニスプレーヤーの森崎可南子さん。彼女は海外を転戦している選手です。 

このお二人は自分のチャンネルを持ち、日々の練習の様子や大会日記などを投稿してくれています。思うように成果が出ないときにはその課題感を語ってくれることもあり、メンバーはそれを読み、応援したり、取り組む姿勢に勇気をもらったりしています。 

—いいですね。

岡安:このほかにも何人かアスリートがいて、違う競技の人同士が友だちになったりもしています。アスリートって、意外と外の世界との交流が少なかったりするんですよ。友だちがいないという悩みを持っている人もいます。 

 だから、このサロンでどんどん交流してもらって、友だちを作ってもらえるといいなと思います。それによってモチベーションが上がれば、成績にもいい影響を与えられるだろうし、その先のセカンドキャリアも変わってくると思うので。 

—他にはどのような交流がありますか?

岡安:メンタルトレーニングのちょっとしたワークを行うチャンネルがあったりとか。

それから、メンバーの親睦を図るために毎週土曜日の夜にTeamsを使ったオンラインの交流会を開催しています。そこで知り合ったメンバーが仲良くなって、リアルで食事や遊びに行くケースも増えてきました。

ちなみにメンバー同士の距離感が(リアルで会ったことがあってもなくても)近いのと、「誰からも否定されない」という安心感を持って交流できるのがうちのサロンの持ち味です。 

また、最近面白かったのは、ある医療施設でタオルが足りなくて、そこの職員が困っているという話があったので、このサロンでタオルを集めたんです。そうしたら合計147枚ものタオルが集まり、施設に届けたら大変喜ばれました。誰かの役に立つことを実感できる、とてもいい取り組みだったと思います。 

 将来は、誰もが安心してくつろげる癒しのスペース、疲れたらいつでも気軽に帰って来られるホーム、そして、みんなで一緒にユメを創って実現していくファクトリーにしたい。

それがいつかサロンの枠を超えて社会貢献みたいな形になったり、世の中にはこんなに幸せなことがあると発信できたら、とても素敵だと思いませんか?

—素敵ですね。皆さんが自分らしさを発揮でき、周りもそれをリスペクトできるアスユメWorks.の環境でなら、岡安さんが描いた将来の“ユメ”はきっと実現できると思います。

 

 

 

 

 

▶アスユメLabo. 公式サイトもご覧ください。

アスユメLabo. 岡安一正 公式サイト (asuyume-labo.com)

 

アスユメLabo. は、インタビューメディア 「Covergraph」とコラボレーションしています。

こちらもぜひご覧ください!

Covergraphとは? https://note.com/mod1021/n/n60cf4971ee0c 

Covergraph https://covergraph.jp/