モーリス・ベジャール | ☆気まぐれおかんのサンボBAKA日記 ☆

モーリス・ベジャール

モーリス・ベジャール・バレエ団2008年日本公演
『バレエ・フォー・ライフ』

6月14日(土) 東京文化会館 開演3時



 上野の文化会館へ。席は一番安い席、といっても6000円。
 エレベーターの無い東京都の超一流有名ホール5階のサイドバルコニー。舞台の半分位しか見えません。(泣)
 昨年11月に亡くなったモーリス・ベジャールの作品。ロック音楽で踊るという事だけで、内容は良く知らずに行ったのだが、最後の方でジョルジュ・ドンの映像が流れて、この作品は彼の追悼のためにベジャールが作ったのだということにやっと気がついた。ジョルジュ・ドンは天才的なバレエダンサーで、ベジャールとともに活動していたのだが、15年前にエイズで亡くなった。 そして流れる音楽はクイーン。
 その映像は部屋の中で踊るジョルジュ・ドン。顔にはピエロのようなメイク。それを見ていたら涙がなぜか流れてきた。
 見当違いの思い込みかもしれないが、カリスマと言われる表現者達は人々の苦しみ哀しみを背負って、まるで殉教者のように我々の代わりに贖罪を行ってくれているような気がする。芸術の力は宗教や思想と同じように、人々の魂を救う力があるというのは言い過ぎだろうか。

www.nbs.or.jp/stages/0806_bbl/ballet.html

 彼の舞台は観る機会はなかったけど、彼が出た映画「愛と哀しみのボレロ」は、昔に観に行った。20年以上前の作品だが、その中で最後に踊られた「ボレロ」は強烈な印象で、まだ良く憶えている。 フランス、ドイツ、ソ連、アメリカ、第二次世界大戦の前後、親から子へという2世代の人生を描いていくという超大作。長い映画だった。実在の人物をモデルにしたとおぼしき人達が出てくる。ドイツの指揮者カラヤン、アメリカのビッグバンドリーダーで作曲家のグレン・ミラー、そして、ジョルジュ・ドンが演じるのはソ連から西側に亡命するヌレエフを思わせる天才バレエダンサー。最後にパリのエッフェル塔の広場で踊る「ボレロ」はものすごいインパクトだった。その最後の部分だけでも見てみたいと思って近所のGEOに行ったけど、置いてなかった。
 でもyoutubeにありました。何でもあるねyoutube。




 「ボレロ」は10年以上前に東京バレエ団でシルビィ・ギエム(フランス の100年に1人とまで言われる現代バレエの女王)が踊るのを観たがとても素晴らしかった。ベジャール追悼公演として来年2月にギエムが日本に来て踊るそうだ。また観に行ってみようかな。

www.nbs.or.jp/stages/0811_bejart/index.html