「食料を分け合おう」というムーヴメントがフランス中で広まっている。日本でもひと昔前は、道に「ご自由におもちください」と書いた箱があり、その中に、とれたての果物や野菜が気前よく置いてあったものだが、それと同じ仕組みだ。
これは、イギリスのTodmordenという街で始まった、英語ではIncredible edibleというものだ。2008年、深刻な経済危機に襲われたTodmordenでは商店が次々に閉店した。100年前、2万4千人だった人口は1万4千人に減少。
そこで3人の女性が、野菜や果実を公共の場で栽培し、「食料を分け合おう」と書いた立て札をたて、誰でも必要な人がもっていくことができるようにし た。人通りが多い場所、道路脇、公園、消防署の前、病院の芝生、市役所のパーキング、学校などにも広がった。近所の人々から、学校の子どもたち、今は住民 1万5千人のみんなが参加しているという。
このムーヴメントのメリットは食べ物を必要とする人々の助けになるだけではない。2011年、同市でとられた統計によると、83%の人々が地域生産 のものを買うように気をつけるようになったことが判明。経済危機の只中にあっても、近郊農家の人々が自信を取り戻し、地域活性化にも一役買ったことにな る。
フランス人フランソワ・ルイエは、まず、アルザス地方で「分け合う食料」ムーヴメントを実行。低賃金者用公団住宅内の公園で、外国人労働者宿舎の前 の道路脇で栽培を始めた。市長には、枯れた街樹は果実樹にして誰でも果物を食べることができるようにというアイディアを提案。フェイスブックを使ってわず か6ヶ月でフランス中に広まった。
1998年頃、フランスではATTACという脱グローバリゼーション運動が盛んになった。しかし、指導者同士の仲間割れ、理論的な議論が多すぎるこ とが禍いし、一般の人々の生活とは疎遠になりがちだった。「わけあう食料」ムーヴメントは、会員になる必要もなく、すぐに始めることができる。知識がなく ても、種の交換会などの交流を通して、すぐにじゃがいもやネギなど、簡単なものを育てられるようになる。
次のような5段階が、ムーヴメントを始めるにあたってのアドバイスだ。
経済危機に対抗するため、難しい理論は抜きにして、すぐ実行にうつせるアイディアとして最適ではないだろうか。世界中に早く広まる事を願いたい。
イギリスで始まった「食料を分け合おう」ムーヴメント。フランスでも定着
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素敵な活動ですね!無償で分け合おう!日本でも広まると良いですね!
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