観覧車を降りた二人は足早にカラオケへと向かいました。
もちろん、八さんマスク着用、わたしは伊達メガネスタイルで笑
カラオケに着くと今度はすんなり入れました。
狭く、暗い密室。
ただ暗いのは助かりました。わたしが恥ずかしがる顔、赤くなる耳…あまり気付かれずに済むと思ってました。
最初は別々のイスに座り、カラオケの履歴を見たり、なかなか歌わずに話し込んでました。
八さんに頼んで、わたしの思い出の曲
平井堅さんの ♪POP STAR♪
と
米津玄師さん ♪アイネクライネ♪
を、歌ってもらい
幸せな歌と切ない歌を聞き、今日1日の素敵なデートのことを思い返してました。
たくさんの初めてを積み重ねた1日。
ラインだけではなく、会っても変わらない優しく心地の良い話し方。
変わらない
八さん「いちご、ホントに可愛い」
の、ストレートな言葉。
目が合う度に
八さん「可愛い」
八さん「大好き」
八さん「いちごが隣に今いること、奇跡だよ」
そんな言葉をたくさんもらい、わたしはこの時のために生きていたと、今までクソ真面目に生きてきたけどこれはわたしへのご褒美なんだ!と
そんなことを思いながら、口を開きました。
わたし「八さんに話さなければいけないことがあります…」
2時間の予定で入室したカラオケ、1時間半が気づけば過ぎてました。
時計を確認して、いい時間を見計らってのわたしのお別れの挨拶。。
八さん「え?なんか聞きたくない…」
八さん「もう、今日で会わないとか言わないよね?」
ぎゃ、バレてる。。どうして八さん気づいたの?
八さんはたまーにわたしの全てを見透かしたようにズバリ当ててくる時があります。
そんな時は八さん決まって
八さん「いちごのこと好き好きだからなんかわかっちゃうんだよね~」
と、そんなことも言ってました。
わたし「…はい、そのつもりでした。これ以上ないってくらい幸せな誕生日でした。今までもこれからも今日みたいな幸せな誕生日はくることないと思います。わたしに夢を見させてくれて本当にありがとうございました。」
とうとう、言いました。
初めて“苦しい”と感じた。
八さん「え?やだよ、せっかくいちごとこうやって会えて、もっともっと会いたいよ…」
わたし「だめです。絶対だめ。これ以上はホントにだめです…」
八さん「そしたら、いちごの気持ちだけ教えて。」
わたしは考えました。
伝えるべきか、このままあやふやなままで終わらせるべきか。
わたし「もう会わないと約束してくれたら、わたしの正直な気持ち話します。」
そんな駆け引きにでました。
すると八さん…
八さん「会えなくなるくらいなら、気持ち聞かない。そしたらまた俺と会ってくれるんだよね?」
八さん「会えないなんて、俺にはもう考えられない…1年間もずっと片思いしてて、やっと、やっと会えたのに、それならずっと聞かなくてもいい」
八さん「だから…会わないなんて言わないで」
わたし困りました。
そんなに思われてるなんて。こんなに素直にわたしに気持ち伝えてくれてる人手放してしまっていいのか…と。
嬉しさと切なさが同時に押し寄せてきて
振り絞るような声で一言
わたし「だめです…」
それしか言えませんでした。
この時何度「だめ」と言う言葉を口にしたでしょうか…
一生分の“だめ”を言ったような気がします。
すると…八さんこんな事をいいだします。
八さん「いちご?あのね、人ってホントに嫌だったら“無理”っていうんだよ、“だめ”は自分の気持ちに無理してる時に言う言葉なの…」
八さん「だから、もう無理しないで素直に気持ち話していいんだよ?俺、もうわかってるから、いちごの気持ち」
…どきっっ
無理とだめの違い。。
まさかそんなこと言われるなんて思ってもいなかったので、戸惑いながらも、わたしの心はもう言ってもいいんじゃないか?と気持ちの変化が生まれました。
八さん「いちご?もうホントのこと話して、ラクになろう、ね?」
そこで、わたしはモラルという糸がプツンと切れました…。
母親でもなく、妻という立場も全部ぜーんぶ忘れて
岡本いちごとして、女として、
わたし「わたしも八さんが好きです」
ついに、言葉にしてしまいました。
その言葉を聞いた八さんはわたしを優しく引き寄せ、抱きしめてくれました。
耳元で
八さん「俺も大好きだよ」
そう囁きながら…
正直その後のことはあまり覚えてません笑
なんせ頭が混乱していて、整理する時間もなく
ただ、八さんの匂いに包まれ幸せを感じてました。
何度かキスをするのも拒んだとおもいますが、結局この日キスまでしました。
キスの仕方も忘れていたわたし…
下手でごめん…と心の中で謝ってました笑
暗い部屋のはずが、2人の距離が近いため
八さん「いちご、耳が赤いよ、可愛いなぁ…本当に…」
きゃーーー暗くてもバレてる!!!
さらにわたしの耳は赤くなったことは間違いありません。
トゥルルルル~
フロントから電話が…
かれこれ延長を1時間していました。
さすがにもう帰ろうとなり、帰宅準備。
そうすると立ったまた後からまたあのずるいハグ…
そしてさっきとは違いくるりとわたしを回転させ、優しくキスをしてくれました。
私の背に合わせて小さくかがんでくれた八さん…
こんな優しいキス…はじめて。
そしてカラオケを出て
タクシー乗るまでの間歩いてる時
八さん「手?繋ごう?」
わたし「だめです!!」
ここでも、懲りずに“だめ”を言うわたし!笑
今思えば、繋いでおけばよかったと、ほんとーに後悔しました。
わたしがタクシーに乗ったのを見届けてから八さんもタクシーに乗り2人は帰宅しました。
この日のことは本当に忘れたくても忘れることはできないと思います。
わたしの人生でこんなに刺激的な誕生日はきっとこの先何年経ったとしてもないでしょう…。
八さんに「好き」と伝えた初めての夜のお話でした。