こんにちは。
アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
弁護士の岡本卓大です。
神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)
なお、この物語はフィクションです。
極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。
本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)
それでは、はじまりはじまり~
この物語は、日本という国の原型を作った一人の
空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。
神武征討記
第91話「特殊詐欺にご用心!トサノリョウマと詐欺師たち!」
ストーリーテラーのアメノウズメでございます。
讃岐(香川県)の問題を解決した神武様達一行は、
阿波(徳島県)に向かいます。
徳島要塞に入った神武様は、阿波太守アワノケンザンから、
阿波(徳島県)で発生している問題について相談を受けます。
神武「高齢者を狙った特殊詐欺?
なんだ、それは( ・ω・)?」
アワノケンザン「実は、役人になりすました者達が、
老人たちに還付金がもらえるなどと嘘をつき、
老人たちから多額の金銭をだまし取る詐欺事件が頻発しているのです。
阿波(徳島県)の国府からも注意のふれを出しているのですが、
それでも被害が多発しています。」
神武「役人になりすまして?
還付金なんてもらえるわけないだろうに、
なぜ、老人たちは騙されるんだ( ・ω・)?」
アワノサケヒメ「一人だけでなく、複数の者が役割分担して、
何度もお年寄りに働きかけているようです。
それで、すっかり騙されてしまったお年寄りが、
大事なお金を詐欺師たちに渡してしまうのです。」
アワノケンザン「今では国府からの正式なおふれも信じてもらえなくなっています。
他方で詐欺師を信じてしまう人達も後を絶ちません。
このままでは、阿波(徳島県)の人々が人を信じられなくなってしまいます!」
神武「う~む。捨て置けんな。
トサノリョウマ。お前は四国で知らぬ者のない有名人だ。
我ら外の者よりも、被害者達も話をしてくれるだろう。
すまんが、この件、捜査してみてくれ( ・ω・)」
トサノリョウマ「わかった。」
神武「しかし、讃岐(香川県)では窃盗事件、
この阿波(徳島県)では詐欺事件か。
いったい、魔王マーラというのは何をやりたいのだろうねぇ( ・ω・)?」
阿波(徳島県)で頻発する高齢者を狙った詐欺事件。
神武様の命を受け、トサノリョウマが捜査に乗り出します。
詐欺の被害にあったら老人から話を聴くトサノリョウマ。
サダコばあさん「なんか、お話するのも情けない話なのですがのう…」
トサノリョウマ「だまし取られた金額は、いくらなんだい?」
サダコばあさん「へえ…。何度かに分けて渡したんですが、
合計1000万円くらいになります…」
トサノリョウマ「ずいぶんやられたんだな。
どんな手口だったんだい?」
サダコばあさん「トサノリョウマ様、これは見たことがありますかのぅ?」
トサノリョウマ「これは…携帯電話?
なぜ、古代日本にこんなものが?」
サダコばあさん「この辺の年寄りは、みんな持っております。
しばらく前に、直接会わなくても人と話ができる魔法の道具だと言われ、
年寄りたちに配られたのです。
使ってみると、確かに、目の前にいない友達と話ができた。
こりゃ、便利なもんじゃぁと思って使っていたら、
国府のお役人様からお電話がかかってきたのです。」
トサノリョウマ「国府の役人と名乗っていたのか?」
サダコばあさん「へぇ。なんでも、わしはこれまで税金を払いすぎてるから、
還付金がいただけると、その手続のために金融機関の者が行くからと言われまして…
それで言われた日時に来た金融機関の方と話しておったら、
わしの預金口座がダメになっているから凍結の解除のために、
いったん、1万円を入れてくれと言われまして…
その通りにしたら、還付金10万円がもらえたので、
また次に連絡があったときに、言われるがままに100万円を渡してしまいました。
それを繰り返しているうちに、気が付いたら1000万円のお金がだまし取られてしまいました…」
トサノリョウマ「預金口座もなにも、まだ古代日本に銀行業は無いと思うが…」
サダコばあさん「最近、銀行ができたのですじゃ。
以前は、エロヤッチャと言いながら裸踊りしていた者達が、
そこで銀行員として働いておりますじゃ。」
トサノリョウマ「エロヤッチャか?明らかに魔王軍ではないか。」
サダコばあさん「お金を預けたり送金できるようになって、
とても便利になったのですじゃ。
エロヤッチャは、改心して良いことをしていると言っておりました。」
トサノリョウマ「とりあえず、その銀行に行ってみるか。
おばあさん、もう騙されないように気をつけてな。
詐欺の被害に遭った人は、詐欺師たちからまたターゲットにされるからね。」
トサノリョウマは、被害者達から聴き取った場所にある銀行に行きます。
エロヤッチャA「いらっしゃいませ~。
顔はニコニコ、体はエロエロ、信用第一。
お金のことなら、なんでも扱う、
エロヤッチャ銀行にようこそ!」
トサノリョウマ「……え~と、あんたら、魔物のエロヤッチャだよね?」
エロヤッチャA「私達は、魔物からは足を洗ったんです!
今ではカタギの銀行員ですわ!」
トサノリョウマ「魔物がカタギの銀行員って…
なぜ、老人たちの金を騙して巻き上げているんだ?」
エロヤッチャB「老人たちの金を騙して巻き上げる!?
信用棄損だわ!私達は真面目な銀行員よ!」
エロヤッチャC「イケメンのトサノリョウマだからって、
無辜の庶民を犯罪者に仕立て上げるなんて許されないわよぉ!」
トサノリョウマ「で、あんたたちは、どんな仕事をしているわけだい?」
エロヤッチャA「お金を預けに来た人のお金を預かりま~す。
預かった預金から送金したり、お金をおろしたい人には、
通帳残高を減らしてその分の現金をお渡ししま~す。」
トサノリョウマ「お金を預けた本人以外がお金をおろしに来たら?」
エロヤッチャA「通帳と印鑑をお持ちの方であれば、ご本人以外にも
お金を払い戻しま~す。
通帳と印鑑を持っている方に、いちいち本人確認はいたしませ~ん。」
トサノリョウマ「それでは、お金を預けた本人以外に通帳と印鑑を渡してしまったら、
ここでその人のお金が勝手におろされてしまうということだな?」
エロヤッチャB「なんなんですか!?
私達のお仕事にイチャモンつけにきたんですか!?」
エロヤッチャC「ひどいわ!魔物から足洗って、真面目にお仕事し始めたのに!」
トサノリョウマが銀行員のコスプレをしたエロヤッチャ達と話していると、
息を切らしながら、大慌てでサダコばあさんがエロヤッチャ銀行に駆け込んできます。
サダコばあさん「わしのせがれが横領してしまったらしいんじゃ!
このままだと逮捕されてしまうから、示談金100万円を
この指定口座へ送金したいんじゃ!」
トサノリョウマ「ばあさん!ちょっと待て!
落ち着いて話を聞かせてくれ。」
サダコばあさん「息子が逮捕されてしまうんじゃ!
早く送金せねばぁ!」
トサノリョウマ「息子から直接連絡があったのか?」
サダコばあさん「えっ?オレオレって電話がかかってきたから、
息子の名を言ったら、そうだと名乗って…
その後、息子の勤め先の上司からも電話があって、
さらに警察や弁護士からも電話が来て…」
トサノリョウマ「ばあさん…それ詐欺。
送金する前に、ちゃんと息子さんや家族に確認しな。」
サダコばあさん「また詐欺!?
ぜんぜん詐欺師っぽく思わなかったですわい!
ああ、もう誰を信じればいいんじゃ!」
トサノリョウマ「見るからに詐欺師って詐欺師はいない。
いるとしてもそんなのは三流だ。
詐欺師っていうのは、
まったく詐欺師に見えない連中なんだよ。
だから、タチが悪いのさ。」
すると、そこに今度は、一人のおじいさんが血相を変えて飛び込んできた。
イケジじいさん「送金じゃ!この指定口座に、
300万円送金する!」
トサノリョウマ「じいさん、ちょっと待て。」
イケジじいさん「待てぬ!急がねば、
わしのかわいいフジコミネちゃんが、フーゾクに売られてしまう!」
トサノリョウマ「フジコミネって、前回の使いまわしだな…
まあ、じいさん、ちょっと落ち着いて状況を説明してくれ。」
イケジじいさん「あんたは!?ハルマゲドン放送局の中継で見たことがある。
トサノリョウマ様か!?」
トサノリョウマ「フジコミネちゃんって誰?
何が起こってるの?」
イケジじいさん「フジコミネちゃんは、わしと結婚の約束をしておるのじゃ!
しかし、悪いヤツに騙されて、今日中に300万円支払わないと
フーゾクに売られてしまうのじゃ!」
トサノリョウマ「結婚の約束?じいさん、そのフジコミネという女と会ったことはあるの?」
イケジじいさん「会ったはないが、SNSを通じて親しくなったのじゃ!
とにかく急がねば、わしのフジコミネちゃんが!」
トサノリョウマ「じいさん、ちょっと携帯電話見せて。」
イケジじいさん「これがフジコミネちゃんの写真画像じゃ。
セクシーじゃろう?」
トサノリョウマ「じいさん。悪い。
これ詐欺だわ。フジコミネがじいさんと結婚しようとしているのも嘘。
そもそも、このメッセージの相手、女じゃないかも知れないよ。」
イケジじいさん「詐欺!?このイケジジイであるイケジが詐欺に遭ったじゃと!?
嘘じゃ!フジコミネちゃんは、わしと結婚の約束をしてくれておるんじゃ!
今日中に300万円払わないと、フーゾクに売られてしまうかわいそうな娘なのじゃ!」
トサノリョウマ「いわゆるロマンス詐欺か…
なんでもありだな。この詐欺組織。」
頻発する詐欺事件。人はなぜ詐欺に遭うのか?
はたから見ればそんな話があるはずがないと思うような旨い話。
しかし、それが真実だと誤信させるのが詐欺師のテクニックです。
被害者は騙されてしまったことが恥ずかしいと思い、被害を申し出ることもためらってしまう。
人が人を信じる心を踏みにじる詐欺は、同じ財産犯である窃盗と比べても重く処罰されます。
捜査を続けるトサノリョウマは、ある被害者と入れ替わって、携帯電話を代わりに持ちます。
老人の芝居をして、詐欺師の指定する場所へ現金を持っていくトサノリョウマ。
トサノリョウマは、詐欺師の指定した場所に現金を置き、その場を立ち去ります。
しばらくすると、トサノリョウマの置いた現金を取りに来た男が。
サンダユウ「こいつだな。さて、中身は…
なんだこりゃ!本物の金は一枚目だけで、あとはただの紙じゃねえか!」
トサノリョウマ「どうやらおとり捜査に引っかかったようだな。」
サンダユウ「てめえは!?」
トサノリョウマ「観念しろ!詐欺組織の一員!」
あっという間にサンダユウを取り押さえるトサノリョウマ。
トサノリョウマは、サンダユウを徳島要塞内の取調室に連れて行き、取調を行います。
トサノリョウマ「さて、話してもらおうか。
詐欺組織のことを。」
サンダユウ「詐欺組織ぃ?知らねえなぁ。」
トサノリョウマ「なぜ、あの場所に金を取りに来た?」
サンダユウ「あぁ~ん?俺は、ただ、通りすがりになんかあるなって
見つけて、落ちてたものを拾っただけだぜぇ。」
トサノリョウマ「あんたの携帯電話は解析済みだ。
指示役に指示されて、金の回収に行った、あんたは、
いわゆる受け子だろ?」
サンダユウ「………」
トサノリョウマ「詐欺師は、金の置き場所を通りすがりで
見つけられるような場所には指定しない。
他のヤツに取られたら困るからな。
あの場所がわかるのは、金を置いた俺と金の置き場所を指定した
詐欺組織の人間だけさ。」
サンダユウ「ああ、そうさ!
俺は詐欺組織の一員さ!
楽に高い金をもらえるんだ!
ちょっとばかりのリスクがあっても、
やるヤツはいくらでもいるよ!」
トサノリョウマ「見たところ、魔王マーラ軍の魔物ではなさそうだな。
あんた、人間だろ?」
サンダユウ「ああ、正真正銘の人間だ。」
トサノリョウマ「なぜ詐欺組織に加担している?」
サンダユウ「そんなもん…金が欲しいからに決まってるだろ。」
トサノリョウマ「どんなきっかけで詐欺組織に入った?」
サンダユウ「この辺はよぉ。不景気でまともな仕事もねえんだ。
仕事があってもキツイ仕事ばっかり。
キツイ仕事のわりに給料は少ない。
働くのもバカらしいけど働かなきゃ喰っていけねえ。
そんなときに、求人を見たのさ。
限りなくブラックに近いグレーな仕事で高収入ってな…」
トサノリョウマ「求人?会社みたいだな。」
サンダユウ「ああ。表の看板は、まともな会社みたいにやってる。
だが、裏じゃ詐欺師集団の元締めだ。
詐欺のマニュアルがあってな。
それぞれの役割のヤツがマニュアルに従って、自分の役をやる。
詐欺の全体像を知ってるのは、元締めだけなんじゃねえかな。」
トサノリョウマ「すると、末端の受け子のあんたは、
全体のことはまったくわからないということか?」
サンダユウ「詐欺組織なんてのは、トカゲのしっぽ切りなのさ。
捕まるのは、俺たち末端の受け子ばっかり。
本当に儲けてる首謀者の連中は、捕まりゃしねぇ。
俺たちは、指示された場所に金を取りに行って、
指示された場所に金を置く。
それで給料として金をもらう。
騙し取った多額の金がその後、どうなってるかも
俺たちにはわかりゃしねぇ。」
トサノリョウマ「求人はどこから出てた?」
サンダユウ「阿波屋…この辺で一番でかい商家だ。
そこで指定された場所に面接に行って採用された。」
トサノリョウマ「阿波屋か…」
トサノリョウマは、サンダユウからの情報を元に、阿波屋を訪ねます。
阿波屋は、阿波(徳島県)で最大の商家であり、阿波太守とも取引のある大店です。
アワヤソウベイ「手前が阿波屋の当主。
アワヤソウベイでございます。
して。高名なトサノリョウマ様が、
いったい何の御用でございましょうか?」
トサノリョウマ「この阿波屋を通じて、詐欺組織の求人がされていたという情報がある。
阿波屋は、詐欺組織に協力しているのか?」
アワヤソウベイ「さてさてさて。
これはしたり。
高名なトサノリョウマ様ともあろう者が、
この阿波太守様も御用達の阿波(徳島県)一の商家、
阿波屋が詐欺組織に協力しているなどという言いがかりを信じておられるとは。
それは、この阿波屋を陥れようとする虚偽ですな。
偽計業務妨害、信用棄損でございまする。」
トサノリョウマ「中をあらためさせてもらう。」
アワヤソウベイ「どうぞ、ぞうぞ。
こちらは何もやましいことはございません。
いくらでもおあたらめください。」
トサノリョウマは阿波屋を捜索しますが、阿波屋が詐欺組織に関与しているという
証拠は何ひとつ見つかりませんでした。
アワヤソウベイ「気が済みましたかな?」
トサノリョウマ「う~ん。証拠になりそうなものは何もないか。」
アワヤソウベイ「高名なトサノリョウマ様であればこそ、
我らも、詐欺組織と関わっているなどという言いがかりを
怒りもせずに、お調べいただきました。
以後、我らの信用を毀損するようなことをされましたら、
神武大王陛下に信用棄損による損害の補償を求めさせていただきますぞ。」
トサノリョウマ「すまなかったな。今日は、これで帰ることにする。
なにか詐欺組織についての情報があったら、協力していただけるよう
お願いいたす。」
阿波屋に踏み込んだものの得るものなく帰っていくトサノリョウマ。
トサノリョウマが帰った後。
アワヤソウベイ「トサノリョウマめ。
危ないところでした。
欺魔様があらかじめ証拠を始末するようにご指示くださっていなかったら、
今頃、このアワヤソウベイは牢の中でございました。」
欺魔「面接会場に阿波屋を使ったのは、失敗だったな。
使い捨ての受け子の採用面接は、他の場所で行うようにせねばな。
それはそれとして、阿波屋よ。
今月の売り上げは?」
アワヤソウベイ「給付金詐欺、なりすまし詐欺、
ロマンス詐欺、あわせて億を超える売り上げでございます。
ぐふふっ、この詐欺商売を知ってしまったら、
もうまともな商売はできませんなぁ。」
欺魔「我らは良いことをしているのだ。
高齢者がため込んで使わない金をだまし取って
若いヤツらに使わせる。
それで経済を回しているのだ。
くっくく。そう、これは経済政策なのだよ。」
アワヤソウベイ「ぐふふっ。裏社会のぼったくり飲み屋は
詐欺組織に参加した若い男どもが客となり大盛況。
結局は、それを取り仕切る我が阿波屋に金が戻ってくるシステムでございます。」
欺魔「詐欺の蔓延により、人間どもは人を信じる心を失い猜疑心の塊となる。
そして、金は我らが仕切る裏社会に流れ、まっとうに生きている人間どもは貧しくなる。
しかも、その詐欺組織で実際に動くのは、楽に金を得たい若い人間ども。
我らは、アイディアを提供するだけで多額の利益を得る。
これが特殊詐欺というシステムだ。」
数日後、トサノリョウマは、再びエロヤッチャ銀行を訪れました。
エロヤッチャA「いらっしゃいませ~。
あら?またトサノリョウマさん。
何の御用ですか?」
エロヤッチャB「私たちは、まっとうに商売しているのよ!
いくら叩いてもホコリなんて出ませんからね!」
トサノリョウマ「ああ、今日はね…」
窓口に大金を差し出すトサノリョウマ。
エロヤッチャC「すっご~い!
預金ですかぁ!?」
エロヤッチャB「い、いくらあるの…?」
トサノリョウマ「1億だ。この1億をこの銀行に預金したい。」
エロヤッチャA「顔はニコニコ、体はエロエロ、信用第一!
1億円の御預金承りま~す!」
トサノリョウマ「ところでな。
俺はこれだけの金を持ってる。
もう天下国家だの、正義を守るだの言わずに、
パーッと豪遊したいんだ。
どこか、良い遊び場所を知らんかね?」
エロヤッチャA「遊び場所ですか。
でも、それは簡単には教えられませんわ…」
トサノリョウマ「教えてくれたら、一人あたり100万円やるよ。」
エロヤッチャB「ありま~す!
私達、昼は銀行員、夜は、地下街の飲み屋でホステスやってま~す!」
エロヤッチャC「銀行ごっこなんて、やってらんないわ!
今すぐ、ご案内しま~す!」
トサノリョウマは、阿波(徳島県)の地下にある地下街にあるエロヤッチャ達のぼったくり酒家へ。
エロヤッチャA「昼はニコニコ、夜はエロエロ。
うちの店は、地下街一の高級酒家。
お高いですわよ。」
トサノリョウマ「支払い足りるかな?
とりあえず、手付で300万でも大丈夫かな?」
エロヤッチャA「きゃ~!トサノリョウマ様にサービスするわよぉ!」
トサノリョウマは、エロヤッチャ達のぼったくり酒家で、
豪勢に遊び、エロヤッチャ達から地下街の情報を聞き出します。
しかし、飲み屋で300万って、トサノリョウマ、どんだけ金持ちなのかしら…?
トサノリョウマが豪遊していると、店に阿波屋のアワヤソウベイ達が入ってきます。
トサノリョウマに気付かずに、詐欺の話をするアワヤソウベイ達。
トサノリョウマは、少し静かに飲みたいとエロヤッチャ達に席を外させ、アワヤソウベイ達の話を隣席から聞いています。
欺魔「詐欺という犯罪はな。
ただ金を騙し取るんじゃない。
人間の人間を信じる心を破壊するのだ。
この阿波(徳島県)の人間たちは、詐欺事件の頻発によって
疑心暗鬼になっている。」
アワヤソウベイ「さようでございますなぁ。」
欺魔「阿波屋よ。詐欺で集めた金でこの国の食料と武器を買い集めろ。
阿波太守アワノケンザンを物資不足に陥らせ、弱り切ったところを
人間どもに反乱を起こさせる。
神武の配下である阿波太守を倒し、この国を我ら魔王マーラ軍が掌握するのだ。」
アワヤソウベイ「欺魔様が御自ら動かれることなく、
人間どもに詐欺を起こさせ、さらに反乱を起こさせるとは。
欺魔様は、天下一の知恵者でございますなぁ。」
欺魔「くっふふ。トサノリョウマなど、俺様と比べれば、
ただの見てくれだけのデクの坊よ。
我ら、魔王マーラ軍は、自ら動くことなく、
人間どもを利用して、悪事を積み重ねるのだ。
くっふふ。」
アワヤソウベイ「欺魔様が天下を取られたあかつきには、
この阿波屋のこともさらにお引き立て下さいませ。」
欺魔「お主もワルよのぅ。」
アワヤソウベイ「いえいえ、お代官様にはかないませぬ。」
高笑いする欺魔とアワヤソウベイ。
トサノリョウマは、呆れた顔で、二人の会話を聞いています。
トサノリョウマの気配に気づいた欺魔。
欺魔「誰だ!?」
トサノリョウマ「あんたら…」
アワヤソウベイ「ひぃ!トサノリョウマ!
なぜ、こんな所に!?」
トサノリョウマ「すまん…あんたらが、
マヌケ過ぎて、次のセリフが出てこない…
ああ、そうだ…
話は聞かせてもらった!
組織的詐欺の首謀者としてあんたらを逮捕する!」
アワヤソウベイ「ひぃ!そんな、わしはもう破滅じゃ!」
欺魔「くふふっ。騒ぐな阿波屋。
この地下街は我らのテリトリー。トサノリョウマが一人乗り込んできたからといって、
助けは来ない。
おい!てめえら!このトサノリョウマのヤロウをボコボコにして、
簀巻きにして海に捨てちまえ!」
トサノリョウマ「悪いね。危険な場所に一人で乗り込むほど、
俺は無謀じゃなくてね。」
欺魔「なに!?」
トサノリョウマを大勢の詐欺師達やモヒカン達が囲もうとする。
そのとき!
地下街に衛兵を率いた神武様達が突入する!
神武「証拠は固まっている!全員逮捕せよ!」
欺魔「げぇ!神武自ら、詐欺師達の逮捕の指揮を!
ここは太守のアワノケンザンとかじゃないの~!?」
神武「すまん。出番が欲しかった( ・ω・)」
神武様の指揮により次々と逮捕されていく詐欺師達。
Cランクのモヒカン達では、神武様達の敵ではありません。
欺魔「おのれ~!トサノリョウマ、謀ったなぁ!
こうなれば、このSランク、マーラ死天王の欺魔が、
せめて、貴様を倒す!」
しかし、トサノリョウマはすでに変身を終え、金色の鎧を身にまとっていた。
トサノリョウマ「海援聖龍剣!!!」
欺魔「な、Sランクのこの欺魔が技も披露せずに瞬殺!?」
欺魔をやっつけた!
神武「魔王マーラ軍って、なんか弱くないか( ・ω・)?」
トサノリョウマ「詐欺師なんてのは…
正体を見破っちまえば、たいした相手じゃないのさ。」
魔王マーラ軍・欺魔の作り上げた地下街は、神武様達により完全制圧され、
多数の詐欺師達は全員逮捕された。
欺魔が倒れたことにより、欺魔の魔力により動いていた携帯電話は使用不能となり、
老人たちは、時代の進み過ぎた携帯電話に頼る生活をやめた。
エロヤッチャ達のぼったくり酒家やエロヤッチャ銀行も取り潰しとなり、
神武様は改心したエロヤッチャやモヒカン達にも、まっとうな職を斡旋する。
欺魔と手を組み不正な利益を得ていた阿波屋は取り潰しとなり、アワヤソウベイは終身刑の刑を受け獄に入った。
こうして、なにがやりたかったのか、いまいちよくわからないマーラ軍による策謀は打ち砕かれた。
サンダユウ「俺、ホントにシャバに出ていいのかい?」
トサノリョウマ「ああ、あんたは詐欺未遂に終わった。
被害が出てないから、起訴猶予だ。
仕事も用意してある。」
サンダユウ「だけど、仕事を用意してくれても、
また俺はイヤになって、悪事に手を染めるかも知れないぜ。」
トサノリョウマ「そのときは刑を受けることになるだろうね。
あんたの人生だ。後悔しないように生きな。」
サンダユウ「俺、もう一回、頑張ってみる。
もう悪事に手を止めず、お天道様に顔向けできる生き方をできるように…」
トサノリョウマ「ああ。元気でな。サンダユウ、信じてるぜ。俺だけは。」
詐欺組織の一員だったサンダユウも釈放され新たな職につきました。
彼が更生できるかどうかは、彼の努力次第です。
さて、今回は、ここまでにしておきましょうか。
次回は、
第92話「愛と憎しみの果てに!ヤマトノショウトク 対 怨魔」
歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?
ナビゲーターは、アメノウズメでした。