こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第78話「前世代の神の戦士サンシノモトナリ!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

神武様一行はサンシノモトナリに会いに吉田郡山へ向かい、

スケヨリヒメとヘイケノキヨモリは、鳥取へ向かっている頃。

安芸(広島県)神武王宮では、神武様の長男である王太子とタギシミミと、

イナバノウサメがいつの間にか恋仲になっておりました。

神武王宮…

 

 

タギシミミ「ウサメ。いつも励ましてくれてありがとう。

天孫4世である父上の息子なのに、神の戦士ではなかったということに

ショックを受けてたけど、君のおかげでかなり元気になれた。」

 

イナバノウサメ「タギシミミ王太子様。

そのようにおっしゃっていただき嬉しいです。」

 

タギシミミ「二人のときは、タッギーでいいよ。」

 

イナバノウサメ「うん。タッギー…好きよ。」

 

 

そこに安芸行政府のアキノカナがやってきます。

 

 

アキノカナ「タギシミミ王太子様!」

 

 

パッと離れるタギシミミとイナバノウサメ。

 

 

アキノカナ「あら?もしかして、おじゃましてしまいましたか?」

 

タギシミミ「い、いや、別におじゃまはしていない…

どうした?」

 

アキノカナ「先ほどのハルマゲドン放送局の中継によると、

ヒメタタライスケヨリヒメ女王とヘイケノキヨモリ殿が、

封印の壁を越えて因幡(鳥取県)に入ったようです。」

 

タギシミミ「スケヨリヒメ女王とヘイケノキヨモリ殿が。

俺達のいる中国地方、アーリマン・エリアに入ってこられたというのか?

そうすると、父上とスケヨリヒメ女王が合流すれば、

魔王アーリマンも倒せるかもしれないということか…」

 

イナバノウサメ「スケヨリヒメ女王のお供は…

ヘイケノキヨモリ…」

 

タギシミミ「ウサメ…」

 

イナバノウサメ「すみません。私はまだ仕事もありますので、

下がります…」

 

タギシミミ「待て!ウサメ!顔色が悪いぞ!」

 

イナバノウサメ「へ、平気よ…平気です。

王太子様、失礼いたします。」

 

タギシミミ「ウサメ…」

 

イナバノウサメ「(父上と母上を殺したヘイケノキヨモリが…

私たちと同じエリアに来た…

父上と母上の仇であるあのヘイケノキヨモリが…)」

 

 

魔王軍との戦いが始まり長い時間が経ったように感じますが、

ヘイケノキヨモリが西国大戦役を起こし、因幡(鳥取県)に侵攻してから、

まだ2年しか経っていません。

そして、その2年前の戦いで、イナバノウサメの父イナバハクトと

母イナバノクニヒメは、ヘイケノキヨモリと戦い二人とも死んでいます。

つまり、イナバノウサメにとっては、ヘイケノキヨモリは両親の仇…

仇敵であるヘイケノキヨモリが自分の故郷である因幡(鳥取県)に入ったということに、

イナバノウサメは動揺を隠しきれませんでした。

そして、その動揺は、イナバノウサメ一人だけのものではありませんでした。

因幡(鳥取県)鳥取の町…

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「町に着いた。

ここが鳥取か。しかし…」

 

 

鳥取の民達は、スケヨリヒメとヘイケノキヨモリの姿を見ると逃げるように屋内に入ってしまいます。

民達の気配を感じながら、人のいない大通りを歩くスケヨリヒメとヘイケノキヨモリ。

スケヨリヒメは鳥取の人々の自分たちへの激しい憎悪を感じとっています。

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「宿を取り休ませてもらいたい思っていたが…

この地の人々のなんという憎しみの気…

気分が悪くなってきたな…」

 

ヘイケノキヨモリ「私が西国大戦役を起こして、鳥取の地に侵攻したのは、

わずか2年前…

私は、この地の太守であったイナバハクトを討ち、その妻イナバノクニヒメを自害に追いやりました。

のみならず、イナバハクト軍1万の将兵を死傷させています。

この鳥取の人々にとって、このヘイケノキヨモリは自国に侵略戦争を仕掛けた極悪人。

そして、スケヨリヒメ様はその主であった大和女王…

我らは、仇敵と見做されているのですよ…」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「し、しかし!この夏に行われた京都会議で、

我らと神武勢力を含めて和平が成立した!

もう戦は終わったではないか!」

 

ヘイケノキヨモリ「為政者同士が和平を結んでも、

戦で殺し合った事実は消えません。

死んだ者達も生き返ることもなく、

家族を殺された者達の恨みが消えることも無い…

加害者が許されることはなく、

その過去を背負って生きていくしかない。

それが戦人の定めです…」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「ヘイケノキヨモリ…

妾は、鳥取の地の民達の憎しみの視線に耐えられぬ…

鳥取の町を出よう…」

 

ヘイケノキヨモリ「そういたしましょう。

西に向かい伯耆(鳥取県)米子まで行き、

そこから南下して神武王宮のある安芸(広島県)広島へ向かいましょう。」

 

 

スケヨリヒメとヘイケノキヨモリは、鳥取の町をあとにしました。

鳥取の町から西に向かっていくと、騎馬に乗った若者が追いかけてきます。

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「むっ?騎馬がこちらへ向かってくる?」

 

タンバノテツ「スケヨリヒメ女王!ヘイケノキヨモリ殿!

お待ちください!」

 

ヘイケノキヨモリ「貴殿、何者か?」

 

タンバノテツ「私は、因幡太守アタゴタイセイの息子タンバノテツ。

神武軍騎兵団でカムイ将軍の配下ですが、父のいる因幡(鳥取県)に帰省しておりました。」

 

ヘイケノキヨモリ「ほう。カムイの部下。アタゴタイセイの息子か。」

 

タンバノテツ「父アタゴタイセイより、スケヨリヒメ女王がもし因幡(鳥取県)に

来られた場合は、安芸(広島県)の神武王宮に騎馬にてお送りするように命じられておりました。

鳥取と広島は徒歩ではかなり遠いので、どうぞ騎馬をお使いください。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「これはありがたい。

タンバノテツ殿。よろしくお願いいたす。」

 

 

スケヨリヒメとヘイケノキヨモリは、タンバノテツの案内で、騎馬で広島に向かいます。

神武騎兵団でカムイの副官役をしていたタンバノテツは騎馬での進行ルートにも詳しく、

スケヨリヒメ達の旅はかなり楽なものとなりました。

さて、その頃、吉田郡山に向かっていた神武様達は…

 

 

アチタケル「おかしい!同じ所をぐるぐる回っているようだ!」

 

サルメノウズメ「すごい霧ね。前に通った時は、もっとわかりやすい道だった気がするけど…」

 

ショウリュウキ「この霧…自然のものではない?

もしかして、魔王軍が私たちのジャマをしているのかしら?」

 

神武「……( ・ω・)」

 

 

神武様達の前に立ち込める深い霧。道も方向もわからない霧の迷路に神武様達は迷い込んでいるようです。

さて、神武様達が霧の中をぐるぐる回っている間に、騎馬のスケヨリヒメ達は、安芸(広島県)広島に到着します。

神武王宮…

 

 

タギシミミ「タンバノテツに同行してスケヨリヒメ女王とヘイケノキヨモリ殿が

神武王宮に着いたらしい。

父上がご不在なので、王太子の俺が応対してくるよ。」

 

イナバノウサメ「わ、私も同席してもよいかしら?」

 

タギシミミ「ウサメ…お前も神武王宮家政部配属。

スケヨリヒメ女王達の滞在中のお世話も必要だろう。

同席してくれ。」

 

 

神武王宮謁見の間では、スケヨリヒメ、ヘイケノキヨモリと神武王宮を預かる

王太子タギシミミの謁見が行われた。

 

 

タギシミミ「魔王軍の封印の壁を乗り越え、

遠路はるばるよくおいで下さりました。

神武王は不在のため、代わって私が応対いたします。

王太子のタギシミミです。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「大和女王。ヒメタタライスケヨリヒメです。

傍らにいるのは、我が配下。大和十二神将ヘイケノキヨモリ。」

 

 

ヘイケノキヨモリの名を聞いてざわめきが起こる。

 

 

ヒムカノナミ「ふ~ん。あれがヘイケノキヨモリ。

2年前にまだ学生だった私たちのいる出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)を攻撃したり、

安芸太守のイツクシマオキツシマヒメ様を暗殺しようとした首謀者か…

よく、ノコノコ、この神武王宮に顔を出せたものね。」

 

ギオンマツリ「大和勢力との戦争は夏の京都会議で終結した…

とはいえ、さすがに、この中国地方の最前線でやり合っていた大将の

ヘイケノキヨモリが目の前に来るとはねぇ…」

 

ミトノウメ「出雲大社学宮籠城戦…大変だったわよね…」

 

イナバノウサメ「この男が…ヘイケノキヨモリ…

私の父イナバハクトと母イナバノクニヒメを殺した男!」

 

タギシミミ「………」

 

ダザイテンマン「静まれ!大和勢力とは京都会議で和平が成立し、

この方たちは、もやは敵ではない!

ともに魔王軍と戦う神武王の仲間であるぞ!」

 

ヘイケノキヨモリ「………」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「(これがつい先日まで戦争をしていたということか…

妾と神武がわかり合えたとしても、他の者達がみな理解してくれるということでは

ないようじゃな…)」

 

タギシミミ「父・神武は間もなく戻ってこられるでしょう。

それまで、この神武王宮でお休みください。

ただ、魔王軍の脅威にさらされている中ですので、

豪勢な至れり尽くせりの接待はできませんので、ご承知ください。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「うむ。タギシミミ王太子。

お気遣いなく。」

 

ヘイケノキヨモリ「………」

 

タギシミミ「ヘイケノキヨモリ殿…

何か言いたげだな?」

 

ヘイケノキヨモリ「……2年前、鳥取の戦い。

鳥取の戦いで、俺はイナバハクトを討ち、

その妻イナバノクニヒメも鳥取要塞落城の際に

自害させてしまった…」

 

イナバノウサメ「!!!」

 

ヘイケノキヨモリ「イナバハクト、イナバノクニヒメ夫妻には一人娘がいると聞いている。

この場にはおられるかな?」

 

タギシミミ「えっ…ああ、いるが…」

 

イナバノウサメ「私の父と母の仇であるあなたが、

いったい何の用があるというの!?」

 

タギシミミ「ウサメ!控えろ!」

 

イナバノウサメ「あなたが西国侵攻作戦を立て、私の故郷・鳥取を攻めた!

私の父イナバハクトは、あなたに打ち破られ戦死した!

私の母イナバノクニヒメは、あなたに降伏することをよしとせず自害した!

私の両親の仇であるあなたが、今さら、どのツラ下げて私に何を言おうというの!?」

 

タンバノテツ「イナバノウサメ殿!ヘイケノキヨモリ殿は、

神武様の客人だぞ!気持ちはわかるが!」

 

イナバノウサメ「気持ちはわかる!?バカ言わないでよ!

自分の両親を殺した男が目の前にいるのよ!

両親の仇を客として迎えなければならない私の気持ちが、

他の人にわかるはずがないわ!

この男は!ヘイケノキヨモリは鳥取の万の人達を殺した極悪人よ!

魔王軍の魔物と相討ちになって死ねばいいのよ!

いえ、魔王軍との戦いがなければ…

私自身の手で殺してやりたい!」

 

ヘイケノキヨモリ「……………」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「過去のことは水に流して…

とは、侵略した側の我らから言うことは許されぬな…」

 

ヘイケノキヨモリ「イナバノウサメ殿…俺は、そなたに詫びはせぬ。

詫びて許されることではないからだ…

戦場での命のやりとり。たまたま俺が勝ち、そなたの両親は死んだ。

だが、結果は逆であってもおかしくはなかったろう。それが戦だ。」

 

イナバノウサメ「!!!」

 

ヘイケノキヨモリ「そなたの父イナバハクトは名将であった。

俺はそなたの父とは何度も矛を交えたが、そなたの父は強く、そして誇り高かった。

本当に部下に欲しいと思った。イナバハクトは名将であった…

また、そなたの母イナバノクニヒメは、わずかな兵で最後まで鳥取要塞を守り、

最後は、自ら要塞に火を放ち自害した。

そなたの母こそ、まさしく烈女と呼ぶにふさわしい女性(にょしょう)であった…」

 

イナバノウサメ「そ、そんなこと…

仇のあなたに言われても嬉しくない!!!」

 

タギシミミ「ウサメ!」

 

 

イナバノウサメはその場を泣きながら走り去った。

 

 

ダザイテンマン「スケヨリヒメ女王、ヘイケノキヨモリ殿。

失礼いたしました。ですが、あのイナバノウサメの反応は、

人間としてやむを得ぬもの…

どうかご理解いただきたい…」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「いえ…よいのです…」

 

イツクシマオキツシマヒメ「本来は、来客の身の回りのことは、

家政部の管轄ですが、今のイナバノウサメではとても無理そうです…

アキノカナ。スケヨリヒメ女王とヘイケノキヨモリ殿をそれぞれ

お部屋にご案内してください。」

 

アキノカナ「はい!では、お客人はこちらへ。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「うむ…」

 

ヘイケノキヨモリ「………」

 

 

さて、神武王宮でスケヨリヒメ達がタギシミミらとの謁見をし終えた頃、

吉田郡山では…

 

 

神武「みんな!止まれ!」

 

 

神武様の声に走っていた足を止めるアチタケル、サルメノウズメ、ショウリュウキの3人。

 

 

神武「このままぐるぐる走り回っていたら、

俺達は永遠にこの霧の迷宮を抜けられない。

この霧を吹き飛ばそう( ・ω・)」

 

ショウリュウキ「この深い霧を吹き飛ばす?

そんなことができるの?」

 

神武「………」

 

 

神武様は、目を閉じて瞑想を始めました。

どうやら、この場を抜けるのには多少の時間がかかるようです。

神武様の瞑想をじっと見ていても退屈なので、

舞台は再び広島の神武王宮へ。

またタギシミミとイナバノウサメが二人でいるようです。

 

 

タギシミミ「ウサメ…少しは落ち着いたかい?」

 

イナバノウサメ「タッギー…ごめんなさい。

スケヨリヒメ女王との会談を私がぶち壊しちゃった…

あんなこと言うつもりじゃなかったのに、

目の前に仇のヘイケノキヨモリがいると思うと…

ごめんなさい…」

 

タギシミミ「仕方ないさ…

まあ、どのみち、父上達が戻ってこないことには、

俺達では魔王軍相手に何もできない。

父上達の帰りを待とう…」

 

ジェルメ「タギシミミ王太子!こちらでしたか!」

 

タギシミミ「ジェルメ。どうした?」

 

ジェルメ「魔王アーリマン配下の軍勢がまた広島に向かっております!

急ぎ、政庁へお越しください!」

 

タギシミミ「なに!また魔王アーリマンの軍勢が!」

 

 

大空のスクリーンにハルマゲドン放送局の中継が始まる!

スクリーンに映し出されたのは、広島に向けて進軍する魔王アーリマン配下サルワ率いる軍勢!

 

 

タギシミミ「敵軍勢の情報は!?」

 

ジェベ「総司令官は、Aランク、ダエーワ・リボーンのサルワ。

Bランクの死霊剣士とCランクの骸骨兵からなる軍勢です。」

 

ヒムカノナミ「私たちも、呪文を使えるようになったり、強くなってるけど、

前回の侵攻より敵軍も強そうね。」

 

タギシミミ「Bランクと戦えるのは…

俺とジェルメ、ジェベ、スブタイ、ナミさん、ミトノウメ、ギオンマツリ、

それに因幡(鳥取県)から戻ってきたタンバノテツの8人というところか。

なかなか骨が折れそうだな。」

 

スブタイ「敵はほとんど骸骨ばかりなので、骨を折ってやりましょう。

 

ギオンマツリ「だが、俺達がBランクの死霊剣士の相手をしていると、

Cランクの骸骨兵と戦う兵達の指揮を採れなくなるな。」

 

ミトノウメ「私たちと兵士達だけだとキツそうね。」

 

 

そこにスケヨリヒメとヘイケノキヨモリもやってくる。

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「妾とヘイケノキヨモリは神の戦士。

妾達も共に戦おう。」

 

タギシミミ「ありがとうございます。みな!防衛戦だ!」

 

ジェルメ「守るぞ!」

 

 

広島の戦い

攻撃 魔王軍サルワ軍 対

防衛 タギシミミ、スケヨリヒメ連合軍

攻城戦開始!

 

 

広島の町に押し寄せる死霊剣士(Bランク)と骸骨兵(Cランク)の大軍!

タギシミミとスケヨリヒメ達がこれを迎え撃ちます!

 

 

アイラツヒメ(@高千穂)「神武王宮がある広島がまた攻められている…

広島には二度目の魔王軍の侵攻ね…」

 

ヒムカノナミ「閃熱呪文・強(ベギラマ)!」

 

ジェベ「死霊剣士が多い!指揮官としてだけでなく、

戦士として死霊剣士が多く参加しているのか!」

 

スブタイ「こいつは大忙しだぜ!」

 

 

サルワ率いる死霊剣士、骸骨兵の大軍は、

城壁を乗り越え、広島の町にも侵入。

市街戦となります!

 

 

タギシミミ「くっ!町の中に魔物達が!」

 

タンバノテツ「Bランクの死霊剣士も、弱くはない。

守り抜くぞ!」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「受けよ!

これが神の戦士の呪文じゃ!

爆裂呪文・強(イオラ)!」

 

サルワ「見つけたぞ。ヒメタタライスケヨリヒメ。

貴様さえ殺せば、我ら魔王軍が敗北することはなくなる。

その首、このAランクのダエーワ・リボーン、サルワがもらい受ける!」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「くっ!Aランクか!

ヘイケノキヨモリはどこじゃ!?」

 

ヒムカノナミ「ヘイケノキヨモリ…いないわね。

まさか、逃げた!?」

 

タギシミミ「広島の町は広い。おそらくは、

他の場所で戦ってるはずだ!」

 

サルワ「死ねぃ!ヒメタタライスケヨリヒメ!

我が暴風を受けよ!

ストロング・ハリケーン!!!」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「きゃぁ~~~!!!」

 

タギシミミ「スケヨリヒメ女王!」

 

 

ダエーワ・リボーン・サルワの巻き起こす暴風雨!

ストロング・ハリケーンに吹き飛ばされるスケヨリヒメ!

 

 

アイラツヒメ(@高千穂)「スケヨリヒメさんが吹き飛ばされている。

このまま彼女が死ねば、彼女が神武と会うことはない…

えっ!?私、何を考えているの!?」

 

ラマシュトゥ「ふふふ…落ちなさい。アイラ。

あなたは少しずつ、私たちの闇に染まりつつあるわよ…」

 

 

その頃、神武様達は…

 

 

神武「霧よ!晴れよ!日輪太陽覇!!!」

 

アチタケル「おお!神武様の放った光で霧が晴れていくぞ!」

 

サルメノウズメ「ここは吉田郡山の集落!

私たちは、もうとっくに目的に到着していたというの!」

 

ショウリュウキ「誰かいるわ!老人!?」

 

 

霧が晴れるとそこは吉田郡山。そして、神武様達の目の前に一人の老人が座っていました。

 

 

神武「あんたが前世代の神の戦士。謀神と呼ばれたサンシノモトナリかな( ・ω・)?」

 

サンシノモトナリ「いらっしゃ~い‼」

 

ショウリュウキ「……」

 

サルメノウズメ「え~~~!『いらっしゃ~い‼』って、

まさか桂三枝!?サンシノモトナリの『サンシ』って、

『三矢(さんし)の誓い』からじゃないの~!?」

 

アチタケル「桂三枝師匠は、現在では6代目・桂文枝師匠だけどね…」

 

 

顔を赤くして恥ずかしそうにしているサンシノモトナリ。

どうやら、彼としては渾身のギャグだったようだわ!

 

 

サンシノモトナリ「こほん。わしが謀神サンシノモトナリじゃ。」

 

神武「俺は、神武。連れは、アチタケル、サルメノウズメ、

そしてショウリュウキ。全員、神の戦士だ( ・ω・)」

 

サンシノモトナリ「方々、酒をお好きかな?

餅と酒を用意してあるが、どちらになさるかな?」

 

神武「餅と酒か。じゃあ、俺は餅にするかな( ・ω・)」

 

アチタケル・サルメノウズメ・ショウリュウキ「酒がいい。」

 

サンシノモトナリ「神武殿以外は、酒好きなようじゃな。

では、どうぞ、どうぞ。」

 

 

神武様は餅を食べ、他の3人は酒は飲む。

 

 

神武「来客用に餅と酒を用意しておるのか( ・ω・)」

 

サンシノモトナリ「さよう。人には酒が好きな者もおれば、

酒が飲めぬ者もおる。

そのどちらであっても、もてなしができるように、

常に餅と酒の両方を用意しておく。

それが、このサンシノモトナリの流儀でござる。」

 

サルメノウズメ「サンシノモトナリ殿。魔王軍打倒の策について、

なにかご存じかしら?」

 

サンシノモトナリ「ふむ。まずは、この矢を折ってみなされ。」

 

 

サンシノモトナリは4人にそれぞれ一本の矢を渡す。簡単に折る4人。

 

 

サンシノモトナリ「ふむ。折れましたな。

では、三本の矢であればどうですかな?」

 

ショウリュウキ「三本の矢…これを折れというの?」

 

 

今度は、3本束ねた矢を折ろうとする4人。しかし、なかなか折れません。

 

 

サンシノモトナリ「一本の矢はたやすく折れても、

三本の矢は折れませぬ。

このように、みなで力を合わせてことにあたれば、

三本の矢のように折れず成し遂げることができます。

これぞ、三矢の教えでござる。」

 

サルメノウズメ「なるほど。みなで力を合わせれば、

一人ではできないことでもできる。

良い教えね。」

 

神武「……( ・ω・)」

 

アチタケル「……」

 

サンシノモトナリ「ん?お二人はいかがなされた?」

 

 

気を集中し、金色の鎧姿に変身する神武様とアチタケル。

そして、二人とも、気合を入れます!

 

 

神武「はあ( ・ω・)!!!」

 

アチタケル「むおおお!!!」

 

サンシノモトナリ「な、なんじゃと!?」

 

 

神の戦士の力をフル稼働させて三本の矢をへし折る

神武様とアチタケル!

それを見て、ぽかんとするサンシノモトナリとサルメノウズメ、ショウリュウキ。

 

 

神武「三本の矢、折れちゃった( ・ω・)」

 

アチタケル「ふぅ…こいつはしんどいぜ。」

 

ショウリュウキ「おまえら…なに、ムキになって…」

 

サルメノウズメ「ほんっと、子どもみたいな人達ねぇ。」

 

サンシノモトナリ「やれやれ…まあ、神の戦士だから、

仕方ないのぉ。」

 

 

さて、神武様とアチタケルがムキになって三本の矢を折ったころ、

広島の戦いは…

広島の町の一角。子ども達が集まっている保育所。

幼い幼児たちを安全な神武王宮に誘導していたイナバノウサメは、

子ども達と共に死霊剣士と骸骨兵に取り囲まれていました。

 

 

イナバノウサメ「子ども達は、未来の宝!

この保育所の子たちは、私が守り抜いてみせるわ!」

 

死霊剣士A「ふん。非力な女に何ができる。

ガキを襲うのが、その国の力を削ぐには一番手っ取り早い。

皆殺しにしてやるぜ!」

 

幼児A「こわいよ~!」

 

幼児B「おかあさ~ん!たすけて~!びえ~ん!」

 

イナバノウサメ「やぁ~!」

 

 

子ども達を守ろうと飛び出すイナバノウサメ!

しかし、骸骨兵に殴られ、あっさりと倒されます!

 

 

イナバノウサメ「ううぅ…私じゃ…

この魔物達とは戦えない…誰か…

誰か助けて~!!!」

 

死霊剣士A「この乱戦の中、貴様らを助けに来れる者などおらん。

死ねぃ!」

 

イナバノウサメ「えっ!?」

 

 

イナバノウサメの目の前で砕け散る死霊剣士!

そして、次々と砕け散っていく骸骨兵たち!

 

 

ヘイケノキヨモリ「この辺りの魔物たちはすべて倒した。

さっさと神武王宮に幼児たちを連れて逃げろ。」

 

イナバノウサメ「あなたは!ヘイケノキヨモリ!」

 

ヘイケノキヨモリ「子どもを襲うのが一番手っ取り早いか…

俺がかつてやろうとしたことは、この魔物どもと変わらぬ愚行だったわけだな…

だが、今は、その子ども達を俺が守ろう!」

 

イナバノウサメ「あんたなんか!私の両親の仇のあなたの言葉なんか、

私は信じないわ!」

 

ヘイケノキヨモリ「俺の言葉を信じる必要は無い。

ただ、俺の行動のみを見ていろ!」

 

 

魔物の群れに飛び込んでいくヘイケノキヨモリ。

イナバノウサメのもとに、今後は、タギシミミが来ます。

 

 

イナバノウサメ「仇であるヘイケノキヨモリと仲間として協力しろと言うの…?

私は、過去を忘れて、仇を友と思わなければならないの…?」

 

タギシミミ「過去は消せない!

でも、俺たちは今を生きるしかないんだ!」

 

イナバノウサメ「タッギー…」

 

タギシミミ「俺たちは今を生きる。

そして、ヘイケノキヨモリは、俺達が今を生きていくための同志だ。

ウサメ…わかってくれるか?」

 

イナバノウサメ「うん…私…あの人の、ヘイケノキヨモリという人の

これからの行動をずっと見ていく。

父イナバハクトと母イナバノクニヒメの代わりに…

父さん、母さん…それでいいんだよね…?」

 

 

スケヨリヒメはダエーワ・リボーンのサルワを前に、劣勢に追い込まれていた。

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「このサルワという魔物…

妾の呪文が効かない…」

 

サルワ「このサルワは、ダエーワ・リボーンの中でも

最高の呪文耐性を誇る。

呪文使いのお前では、俺には勝てない。

トドメだ!魔王アーリマン様や大魔王ハルマゲドン様の脅威となり得る

ヒメタタライスケヨリヒメよ!

ストロング・ハリケーン!!!」

 

 

再び放たれる暴風雨の大技ストロング・ハリケーン!

しかし、そこにヘイケノキヨモリが割って入ります!

 

 

ヘイケノキヨモリ「サルワとやら。お前の相手は俺がしよう。

俺は、神の戦士、西国覇王ヘイケノキヨモリ!」

 

サルワ「ふっ。白銀の神の戦士か。

だが、俺には呪文攻撃は効かんぞ!」

 

ヘイケノキヨモリ「呪文攻撃など必要ない。

もう終わっている。」

 

サルワ「なに!?な、なんだ!?

俺の胸に七つの傷が!この形は、北斗七星!?」

 

ヘイケノキヨモリ「平家槍術奥義!死突北斗七星槍!!!

おまえはもう死んでいる。」

 

サルワ「しゅ、瞬殺~!?」

 

 

サルワをやっつけた!

魔物の群れをやっつけた!

広島の戦い

攻撃 魔王軍サルワ軍 対

防衛 タギシミミ、スケヨリヒメ連合軍

防衛成功!

 

 

さて、ヘイケノキヨモリがサルワを倒し、広島の戦いの防衛成功したところで、

今回はここまでにしておきますか。

次回は、

 

第79話「神武とスケヨリヒメの合流!広島へ向かえ!」

 

歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?

ナビゲーターは、アメノウズメでした。