こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

『宇宙一わかりやすい僕らの神話のお話( ・ω・)』

オオクニヌシの国譲りシリーズです。

 

 

スサノオの試練を越え、スセリビメを妻として、

オオクニヌシに名を変えたオオナムチ。

ここから、いよいよ日本の国作りが本格化します。

 

今回は、

 

中編 ~オオクニヌシの国作り

です。

 

 

オオクニヌシ「久しぶりの地上だ。」

 

スセリビメ「そういえば、地上には、ヤガミヒメがいらっしゃいますね。

私のことは、どう説明なさるのですか?あなた重婚状態じゃない?」

 

オオクニヌシ「きちんと話をせねばな・・・ボコボコにされるかなぁ(^^;)」

 

 

オオクニヌシとスセリビメは、オオクニヌシの里に来ます。

オオクニヌシの帰還を喜ぶ村人たち。

しかし、ヤガミヒメの姿がありません。

 

 

オオクニヌシ「ヤガミヒメはどこへ?」

 

ヤガミヒメの巫女「ヤガミヒメ様は、因幡(鳥取県)のご実家に帰られました。

伝言を言付かっております。」

 

オオクニヌシ「伝言?聞かせてくれ。」

 

 

ヤガミヒメの伝言

「オオクニヌシ様。あなた様のご帰還を心よりお祝いいたします。

オオクニヌシ様は、この日本(ヒノモト)をお作りになる大切なお方。

このヤガミヒメ、因幡の主として、我が領民達とともに、オオクニヌシ様に

絶対の忠誠をお誓いいたします。

ただ、わたくしは、オオクニヌシ様にお会いすることはできません。

必要なことはすべて使者を通して、お伝えいたしますゆえ、ご無礼を

お許しください。

わたくしには、かつてオオナムチという夫がおりました。

我が夫オオナムチは、八十神達に追われ、二度命を失い、

そして、とうとう、黄泉の国に行ってしまいました。

わたくしの夫オオナムチは死にました。我が夫ではなく、

オオクニヌシ様がいらっしゃったことは心中複雑な思いが無いと

言えば、嘘になります。

しかし、どうか我が夫の成し遂げられなかった日本(ヒノモト)の

国作り・・・オオクニヌシ様が成し遂げ下さい。

それがこのヤガミヒメの願いでございます。

そして、もし、我が夫、オオナムチにお伝えいただく機会が

ございましたら、お伝えください。

終生、愛しております・・・と。」

 

 

オオクニヌシ「おお、ヤガミヒメよ・・・」

 

スセリビメ「すごい方ね。ヤガミヒメって・・・

なんという気高い方・・・」

 

オオクニヌシ「ヤガミヒメよ。このオオクニヌシ。

必ずや出雲(島根県)を平定し、良き国を作って見せよう。」

 

 

オオクニヌシの帰還。

それは、出雲を支配していた八十神達にも衝撃を与えた。

 

 

八十神A「オオクニヌシだと!?」

 

八十神B「へっ、弱虫のオオナムチが・・・」

 

八十神C「スサノオ様にうまく取り入りおって!」

 

八十神D「また痛めつけてやるしかねぇな!」

 

 

八十神達は、大挙して、オオクニヌシの館を襲いに来ます。

 

 

オオクニヌシ「八十神達よ!私がいない間の

おまえ達の非道な行いは民たちから聞いた!

もはや、貴様らを兄とは思わん!

このオオクニヌシが成敗してくれよう!」

 

八十神B「へっ、弱虫のオオナムチが偉そうに!」

 

八十神A「こちらは八十人!かかれ!」

 

 

八十神たちが現れた!

 

 

オオクニヌシは、スサノオの弓を引き矢を放つ!

 

オオクニヌシ「破魔雷光矢!!!」

 

雷鳴が轟き渡り、八十神達を次々に倒していく。

 

八十神A「バ、バカな!?これが、あの弱虫のオオナムチ!?」

 

八十神B「ひぃ~、なんて呪術じゃ!」

 

オオクニヌシは、スサノオの剣を抜き、振りかざす!

 

オオクニヌシ「破魔雷鳴斬!!!」

 

八十神たちを倒した。

 

 

オオクニヌシ「命までは奪わん。二度と、この出雲の地を踏むことは許さん!」

 

八十神A「ひぃ~、オオクニヌシ様!もう二度と逆らいません!」

 

 

逃げていく八十神達・・・

 

 

スセリビメ「いいの?あなた、あいつらに子どもの頃から

いじめられてたんでしょ?皆殺しにしてもいいのに・・・」

 

オオクニヌシ「スセリビメ、顔はかわいいのに、スサノオ様の娘だね。

兄上達への恨みは消えないけど、もう、関わることは無いだろ。

命まで・・・奪うことも無いさ・・・」

 

スセリビメ「ふ~ん。スサノオお父様なら、二度と立ち直れない

くらいボコボコにしそうだけどなぁ・・・まっ、オオクニヌシ様は

あんな胴長短足じゃない、イケメンだものね。」

 

 

スサノオ「ぶえっくしょ~ん!!!」

 

クシナダヒメ「あら、やだ。お風邪ですか?」

 

スサノオ「う~、なんか無意味にバカにされた気がするぞ、

イジメか( ・ω・)?」

 

 

八十神達を追い払い、出雲を治めることになったオオクニヌシ。

オオクニヌシは国作りを始める。

ある日、オオクニヌシが出雲の御大(ミホ)の御前(ミサキ)に

いたところ、波の間から天の羅摩船(カガミフネ)に乗った小さな

神様がやってきました。

その神様は、蛾の皮の服を着た小さな神様でした。

 

 

オオクニヌシ「そなたは?なんという神様ですか?」

 

小さな神「・・・」

 

オオクニヌシ「答えてくれぬか。誰か、この者を知らんか?」

 

 

周りにいた神々に聞いても誰も知りません。

しかし、ヒキガエルによると、クエビコなら知っているのではないかと

言います。

そこで、オオクニヌシは、クエビコに聞いてみました。

クエビコは、カミムスビノカミの子のスクナビコナだろうと言います。

オオクニヌシが、カミムスビノカミに確認してみると、

カミムスビノカミは、スクナビコナは自分の子で、

手の股から落ちこぼれた子であると認めます。

 

 

オオクニヌシ「そなたは、スクナビコナであろう?」

 

スクナビコナ「あたり。」

 

オオクニヌシ「なぜ、答えてくれなかった?」

 

スクナビコナ「人の名を聞くときは、自分から名乗るのが礼儀だろ。」

 

オオクニヌシ「こ、これは、気づかなかった。すまん。オオクニヌシです。」

 

スクナビコナ「スクナビコナだよ。よろしく。」

 

オオクニヌシ「なぜ、船に乗ってきたのです?」

 

スクナビコナ「海の向こうの大陸にいろいろと面白いものがあったから、

見物してきた。いろいろと勉強してきたよ。」

 

オオクニヌシ「私は、これからこの国を作ろうと思う。協力してくれませんか?」

 

スクナビコナ「いいよ。せっかくだ。義兄弟の契りをかわそう。」

 

オオクニヌシ「義兄弟の契り?それはなんですか?」

 

スクナビコナ「杯を交わして、血のつながらない者同士が兄弟になる儀式さ。

大陸だとはやってるんだ。劉備・関羽・張飛とか、孫策と周瑜とかさ。」

 

オオクニヌシ「ほう。それは面白そうだな。やり方を教えてくれ。」

 

スクナビコナ「よし、来た。ノリが良くていいね。じゃあ、おまえが兄貴ね。」

 

オオクニヌシ・スクナビコナ

「我ら、生まれた日は違えども、死すときは同年同月同日たるを願わん!」

 

 

義兄弟の契りを交わしたオオクニヌシとスクナビコナは、

協力して国作りを始めます。

スクナビコナは、農業、商取引、酒造、医療、温泉掘削など、

様々な技術をもたらし、オオクニヌシの国は、

「豊葦原中国(あしはらのなかつくに)」、

「豊葦原の千秋の長五百秋の水穂の国(とよあしはらのちあきのながいほあきのみずほのくに)」

などと呼ばれる豊かな国に育っていきました。

 

 

国作りが一段落したある日・・・

 

 

スクナビコナ「う~ん。」

 

オオクニヌシ「どうしたのだ?スクナビコナ。」

 

スクナビコナ「オオクニヌシ。悪い。俺さ。常世(トコヨ)の国

に行こうと思う。」

 

オオクニヌシ「なんだと?なぜ?」

 

スクナビコナ「俺ってさ。常に新しいことしてないと

気が済まないタチでさ。この国では、もうやることやっちゃったから、

次の国に行きたいと思ってさ。」

 

オオクニヌシ「しかし、おまえがいないと、この国は!」

 

スクナビコナ「まあ、なんとかなっさ。じゃあな。」

 

 

スクナビコナは常世の国に去って行った。

すると、オオクニヌシの元に一柱の神がやってきた。

 

 

オオモノヌシ「やあ。わしは、お主の魂じゃ。わしを丁重に祭ってくれれば、

お主の国作りを手伝ってやるぞ。」

 

オオクニヌシ「どうやって祭ればよろしいのですか?」

 

オオモノヌシ「大和の三輪山に祭れ。そこにわしはおる。」

 

オオクニヌシ「三輪山ですね。わかりました。丁重にお祭りしましょう。」

 

 

こうして、スクナビコナが去った後、オオクニヌシは、三輪山に鎮座する

オオモノヌシを祭り、国作りを続けていった。

 

 

所変わって、天界の高天原(タカマガハラ)

 

 

アマテラス「はぁ・・・」

 

アメノウズメ「アマテラス様。いかがなされましたか?」

 

アマテラス「大陸の神、天帝さんからお手紙いただいたんだけどさ・・・」

 

アメノウズメ「大陸の神から?」

 

アマテラス「天帝さんのテリトリーの中華大陸では、

天帝さんが地上を治めさせるために送った王はとっくに

殺されちゃって。人間達が、武力で争い合ってるんだって。

人間が、皇帝を名乗って、神のように振る舞ってる。

それも、次々と武力で王朝交代してるんだってさ。

嫌よねぇ・・・」

 

アメノウズメ「人間達が武力で・・・」

 

アマテラス「権力者が変わるたびにお祭りする神様も

変わって、人間の権力者がやりたい放題やってるみたいね・・・

この日本(ヒノモト)もそうなっちゃうのかしら・・・」

 

アメノウズメ「そんな!?」

 

アマテラス「ゼウスさんの所も、

人間達が好き勝手やって荒れ放題みたいね。

オーディンさんは、ラグナロクで滅んじゃったみたい。

でも、仏教とかキリスト教とかはできてきてるみたい。

やっぱり統一的な信仰って、必要なのかしらねぇ・・・」

 

アメノウズメ「地上をどうなさるおつもりですか?」

 

アマテラス「・・・私の孫に治めさせましょう。そのために・・・」

 

アメノウズメ「そのために?」

 

アマテラス「一番、うまくやってるオオクニヌシさんに

国を譲ってもらう必要がありそうね。他の国々にも、

天津神(アマツカミ)達を派遣して、平定しましょう。」

 

 

アマテラスの命により、

地上の各国に天津神達が派遣される。

 

 

地上、吉備の国(現在の岡山県)

ここでは、オオクニヌシに追われた八十神達が、

山賊同様の生活をしていた。

 

 

八十神C「あ~あ、俺たちもすっかり落ちぶれたな。」

 

八十神D「へへ、きび団子をかっぱらってきたぜ。」

 

八十神B「若い女でもおらんかのう・・・」

 

八十神A「おのれ、オオクニヌシ・・・いつか出雲を奪い返してやるぞ!」

 

 

落ちぶれた八十神たちに、話しかける若い娘。

 

 

???「もし、八十神様達でございますか?」

 

八十神A「ああ、そうだが。」

 

八十神B「おう、姉ちゃん。ツラ見せろや」

 

???「あら、お兄さん、男前ね・・・こういうのはお好き?」

 

八十神B「おお~?なんだ?なんだ?」

 

???「死ねよ。ゲス。」

 

 

八十神Bの首が飛ぶ!

 

 

八十神C「いきなり、なにしやがんだ!このアマ!」

 

キビツヒコ「残念だな。俺は、女じゃない。天津神が一柱。

キビツヒコ(吉備津彦)。」

 

八十神D「天津神だと!?」

 

 

八十神Cの首が飛ぶ!

 

 

キビツヒコ「地上を汚す邪神どもよ。天津神が直々、この地上を

治めることになったゆえ、貴様ら、邪神は皆殺しだ。」

 

 

八十神達を次々と斬り殺していくキビツヒコ。

そして。

 

 

八十神A「た、たのむ、頼みます!どうか命ばかりは!」

 

キビツヒコ「ほう。おまえが、俺の役に立てるか、判定してやろう。」

 

 

キビツヒコは、八十神Aの能力値を測定し始めた。

 

 

キビツヒコ「統率24、武勇58、知力15、政治8、魅力12。

・・・カスだな。」

 

八十神A「どうか!助けて!お願いします!」

 

キビツヒコ「役立たずは、死ね。」

 

 

八十神Aの首が飛ぶ!

 

 

犬神「キビツヒコ様」

 

猿神「掃討、終了いたしました。」

 

雉神「他愛無い国でしたな。我ら3騎とキビツヒコ様だけで、

この吉備の国は平定できましたな。」

 

キビツヒコ「やれやれ、大国と聞いていたからここに来たが、

なんとも張り合いの無い。

これなら、出雲討伐を志願するんだったな。」

 

 

老夫婦「ひぇ!お助けを!」

 

キビツヒコ「ああ、怖がらなくて良いぞ。民には危害は加えぬ。

そうだ。この桃を喰え。」

 

 

なんと桃を喰った老夫婦は若返っていく!

 

 

夫「ああ、なんと若返った!」

 

妻「あなた様は?」

 

キビツヒコ「たくさん子を作れよ。そして、俺のことを語り伝えよ。

そうだな・・・

桃から生まれた『桃太郎』が、『鬼』達を退治しました。

めでたし、めでたし・・・とな。」

 

 

オオクニヌシ「なんだと?隣国の吉備が滅んだ?」

 

伝令「どうやら、天津神が各国に派遣されている模様です。」

 

オオクニヌシ「天津神・・・高天原の。アマテラス様が地上支配を?」

 

 

地上に激震が走る!

アマテラスに派遣された天津神達の地上侵攻。

果たして、オオクニヌシの出雲はどうなる?

後編へ続く。

 

 

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