こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

 

『宇宙一わかりやすい僕らの神話のお話( ・ω・)』

のお時間です。

 

 

きちんとした神話を読みたい人は、

ぜひ、『古事記』を自分で読んでみてください。

各神社にある祭神の由来を読んでみるのもよいと思います( ・ω・)

 

では、始めましょう。

天の岩戸(前編)~太陽が消えた!

 

 

今は昔、神代の時代。

天界は、八百万(やおよろず)の神々が住まう高天原(タカマガハラ)

地上(日本)は、豊葦原瑞穂国(トヨアシハラノミズホノクニ)と呼ばれていました。

そして、高天原は、イザナギの長女である太陽の女神・アマテラスが統治していました。

 

 

地上の村人「今年も豊作や。お天道様、ありがとうございます。」

 

地上の村娘「ほんに。平和で豊かに過ごせるのは、高天原の神さまたちのおかげですね。ありがとうございます。」

 

地上の神兵「戦も無く、民達も喜んでおる。アマテラス様。我ら、身命を賭して、このご恩に報いまするぞ。」

 

 

アマテラス「今年も地上は豊作のようね。

民達が健やかに過ごしていることは、喜ばしきことです。」

 

 

アマテラスは、高天原はもちろん、地上である豊葦原瑞穂国でも、民たちに崇められ、

世を照らす女神でした。

アマテラスの父・イザナギは、アマテラスに高天原の統治を、

ツクヨミに夜の世界の統治を、そして、スサノオに海原の統治をそれぞれ任せました。

神々や人々に慕われるアマテラス。無難に夜の世界の統治を行うツクヨミ。

しかし、スサノオだけは、現状に満足していないようです。

 

 

スサノオ「うおーん。うおーん」

 

 

泣いてばかりいるスサノオ。スサノオが泣くと、

海は荒れ、大嵐が起こります。

海に生きる生物たちは、スサノオの起こす大嵐の中、

次々と息絶え、地上の漁師達も漁に出ることもできません。

さすがに見かねたイザナギがスサノオに会いに行きます。

 

 

イザナギ「スサノオよ。我が息子よ。そなたは、なぜ泣いてばかりおる?」

 

スサノオ「うおーん。母ちゃん(イザナミ)に会いたいよ~。うおーん。」

 

イザナギ「それは・・・イザナミにはもう会えぬ。

イザナミは、黄泉の国、根の堅洲国におるのだから・・・」

 

スサノオ「母ちゃんに会いに、俺も根の堅洲国に行く~。うおーん。うおーん。」

 

イザナギ「たわけが!お前のようなヤツには、もう海原の統治は任せられぬ!

追放じゃ!好きにせい!」

 

スサノオ「うん。わかった。好きにする( ・ω・)」

 

 

スサノオは、海原の統治を辞め、母・イザナミに会うために根の堅洲国(地底世界)に行くことを決めます。

ただ、姉であるアマテラスには事情を説明しておこうと、アマテラスのいる高天原に向かいます。

 

 

スサノオ「アマテラス姉ちゃーん。俺、母ちゃんに会いに行くよ~。

その前に、姉ちゃんに、挨拶行くね~。うおーん。」

 

 

嵐を伴い、高天原に飛ぶスサノオ。

スサノオが高天原に向かっている。

そのことを伝令から聞くアマテラス。

 

 

アマテラス「スサノオが?どういうことかしら?」

 

佞臣「アマテラス様。それがしの掴んだ情報によると、スサノオ様は、

アマテラス様から高天原を奪い取るつもりでございます。

ここは、武装して迎え撃つべきです。」

 

アマテラス「なんと?スサノオが?

しかし、あの子が、私を攻撃して高天原を奪い取ろうと

しているなど、とても信じられません!」

 

佞臣「いえいえ。あのスサノオ様が巻き起こしている大嵐が何よりの証拠。

スサノオ様は、大嵐によりアマテラス様を威嚇しておるのです。

攻め込まれないように、こちらは強いのだと、武装して脅してやるのです!

そうすれば、スサノオ様は、攻撃してきません!」

 

アマテラス「戦いを避けるために、武装するというのですね?

それで戦いは避けられるのですか?」

 

佞臣「そうでございます。

最新鋭の兵器をそろえ、こちらがやられたらやり返せる力があると

見せつけてやるのです!

そうすれば平和が守れます。」

 

アマテラス「わかりました・・・

武装などしたこともありませんが、言うとおりにしてみましょう。」

 

 

佞臣、アマテラスの御所を出る。

 

 

武器商人「佞臣様。うまくいったようですな。」

 

佞臣「ふふん。アマテラスのようなお嬢様なんぞチョロいもんよ。

これで武器が大量に売れる。お主も大もうけじゃな。

わしが、アマテラスの名の下に大戦をしてやるから、わしへの貢ぎ物を増やせよ。」

 

武器商人「平和を守るため武装するという名目で、武装すれば武器が売れる。

われら武器商人は大もうけでございます。」

 

佞臣「ぐっふふ、お主もワルよのう。」

 

武器商人「いえいえや、お代官(佞臣)様にはかないませぬ。」

 

 

佞臣に提案されたままに武装して、スサノオを迎えるアマテラス。

武装したアマテラスを見て驚くスサノオ。

 

 

スサノオ「アマテラス姉ちゃん!なぜ、そんな姿(武装)を!?」

 

アマテラス「スサノオよ!私には武器があります!高天原は渡しません!」

 

スサノオ「アマテラス姉ちゃん!俺が、姉ちゃんを倒して高天原を奪おうとしていると思うのか!?」

 

アマテラス「ちがうのであれば、なぜ、大海原の統治を投げ出してきた!?」

 

スサノオ「イザナギ父ちゃんが好きにしろっていうから・・・」

 

アマテラス「好きにする・・・そう、それで私を倒しに来たのね?」

 

スサノオ「アマテラス姉ちゃん!聞いてくれ!」

 

アマテラス「黙れ!この強欲な簒奪者め!?この聖剣が見えないの!?」

 

スサノオ「姉ちゃん・・・弟を武器で脅すのかよ。

だったら、やってやろうじゃねえか!」

 

 

アマテラスの武器を見て緊張が走るスサノオ。

このままでは姉神と弟神の戦いとなってしまう。

 

 

アマテラス「えっ!?あなた、この聖剣が怖くないの!?」

 

スサノオ「俺様は、スサノオ!三貴子最強の男じゃ!」

 

アマテラス「えっ、えっ!?ちょっと、本気で戦う気!?」

 

スサノオ「仕掛けたのは、姉ちゃんだろが!」

 

アマテラス「おかしいわね・・・

佞臣は、武器で脅せば戦いは避けられると言ってたのに・・・」

 

スサノオ「そっちがその気なら!やってやるぜ~!!!」

 

アマテラス「スサノオ!

あなたが、高天原を奪いに来たのでは無いという証(あかし)はありますか?」

 

スサノオ「証・・・俺の剣を使って、姉ちゃんが子を産んで、

その子が清らかな女神なら、俺に邪心は無い。

そうは思わんか?」

 

アマテラス「ほう。良いでしょう。」

 

 

アマテラスはスサノオの剣を3つに折って噛み、息を吹き出すという儀式を行います。

すると、アマテラスの息吹からは、三柱の女神が生まれます。

 

 

アマテラス「あら、かわいらしい女神たちね・・・」

 

スサノオ「わかってくれたか?俺に邪心が無いってことが。」

 

アマテラス「そうね。ごめんなさい。スサノオ。」

 

スサノオ「姉ちゃん、俺、姉ちゃんに疑われて・・・すっげー、傷ついたよ・・・」

 

アマテラス「ごめんね。スサノオ。あなたの言うとおりだったわ・・・」

 

スサノオ「姉ちゃん。俺、あんたのこと、許さねぇからな。」

 

アマテラス「スサノオ・・・」

 

 

姉と弟の間に入った深い溝・・・

これが、天界・地上への悲劇を生み出す引き金となっていく。

 

 

高天原、神の里。

本来聖なる場所であるこの里に、

恐怖の悲鳴が沸き起こっていた・・・

 

 

神さまA「ス、スサノオじゃ~」

 

スサノオ「オラオラオラオラオラオラオラ・・・!!!

俺様は、アマテラスより清い心を持った、

スサノオ様じゃぞ~!!!」

 

 

暴れ狂うスサノオ。

館に糞尿をまき散らし、

乱暴狼藉三昧。

そして、なんと神に捧げる聖なる布を織っていた建物に、

皮を剥いだ馬を投げ込み、それに、驚いた織女の一人が、

体を織機に串刺しにされ死んでしまいます。

その報告を聞くアマテラス・・・

 

 

アマテラス「なんと、死者まで出てしまったのか?」

 

佞臣「これはスサノオを討つしかありますまい。」

 

アマテラス「・・・・・・もう嫌じゃ・・・後のことは任せる・・・」

 

佞臣「ははっ!」

 

 

アマテラスは天の岩戸にこもり、岩戸を固く閉ざして引きこもってしまいました・・・

地上世界、豊葦原瑞穂国は闇に包まれます。

 

 

村人A「お、お天道様が!?」

 

村人B「お天道様が消えてしもうた!?」

 

村の子C「暗いよ~、こわいよ~、えーん、えーん」

 

村娘D「いったい、何が!?」

 

 

村に向かい土煙が上がります。悪党の集団が村を襲いにきました!

 

 

悪党A「ひゃっはー!」

 

悪党B「村があるぞ!喰いもん奪えー!」

 

悪党C「若い女がいやがるぞ!こいつはさらっていけー!」

 

 

地上に巻き起こる阿鼻叫喚の地獄絵図!

アマテラスが天の岩戸にこもり、太陽の光が消えたことにより、

作物は実らず、疫病が流行り、さらに人の心から希望が失われ、

殺人、暴行、略奪が当たり前に行われる地獄絵図となる。

さらに・・・

 

 

村人D「土蜘蛛じゃ~!!!」

 

土蜘蛛A「キシャー!」

 

神の兵A「おのれ、土蜘蛛!この聖剣をくらうがよい!」

 

 

切りつける神の兵。しかし、土蜘蛛の甲殻には聖剣は通らない。

 

 

土蜘蛛隊長「おろかなり、神の兵。

アマテラスの光の加護無き今、

貴様らの聖剣など、ただのなまくら刀。

我ら、土蜘蛛の敵ではないわ!」

 

 

アマテラスの光の加護を失い、土蜘蛛の魔力の前に、

なすすべもなく、次々と倒されていく神の兵達・・・

 

 

神の兵A「神よ・・・アマテラス・・・さ・・・ま・・・」(息絶える。)

 

 

武器商人「うひょひょ、こら儲かるわ~。武器が売れて、売れて。たまらんの~。」

 

使用人「旦那さま!」

 

武器商人「なんじゃ?」

 

使用人「悪党どもが、この店に・・・ぎゃー」

 

武器商人「ひっ、待ってくれ!金をやるから!命だけは!」

 

悪党D「金?何言ってんだ?金なんて払わなくても、欲しいものは奪えばいい。

世の中、そうなったんだからよ!ひゃっはー!」

 

 

武器商人が金を稼ぐための戦乱、しかし、そこに生まれた世界は、

金など意味をなさない世界だった・・・

 

 

母親E「どうか!どうか、この子だけはお助けを!」

 

幼児F「えーん」

 

土蜘蛛隊長「ふ、ガキか。土蜘蛛大王さまへの良い捧げ物じゃな。」

 

母親E「神さま!お助けを!」

 

土蜘蛛隊長「神も仏もおらぬ。我ら、闇の力こそ、この地上の支配者。死ぬがよい!」

 

 

土蜘蛛の攻撃を防ぐ、筋肉隆々の男!

 

 

???「やれやれ。ここもかよ。」

 

土蜘蛛隊長「ふん。神の兵か?うぬらなど、我らの敵では・・・」

 

???「八卦よーい!!!」

 

土蜘蛛隊長「なんだと?まさか?貴様は!」

 

???「破魔強力掌波(はまごうりきしょうは)!!!」

 

土蜘蛛隊長「か、神か・・・」

 

 

土蜘蛛隊長消滅。

筋肉隆々の男は、八百万の神々の一柱。力の神タジカラオだった!

 

 

タジカラオ「やれやれ。わしの鍛え上げられた筋肉は裏切らないが、

どうやら神通力は通っておらんな・・・アマテラス様。早く出てきてくれよ。」

 

アメノウズメ「タジカラオ!」

 

タジカラオ「おう、ウズメ。そっちはどうだ?」

 

アメノウズメ「ダメね。みんな、真っ暗で私の踊りでも励ませそうにないわ。」

 

タジカラオ「こんな雑魚をいくら倒してもキリがねえ。だが、今の俺じゃ、土蜘蛛大王相手は無理そうだ。」

 

アメノウズメ「闇の根を根本から絶たないと。それには、アマテラス様の光のお力が不可欠。」

 

タジカラオ「こんな事態になる原因を作った佞臣の野郎はどうしてる?」

 

アメノウズメ「あら、真っ先に逃げちゃったわよ。責任取らない男って、サイテーよね。」

 

タジカラオ「まったくアマテラス様も、意見を聞く相手を間違えおって・・・」

 

アメノウズメ「まあ、アマテラス様も世間知らずのお嬢様だからねぇ・・・」

 

タジカラオ「さて、どうしたもんか?」

 

アメノウズメ「ここで掃討戦をしてても、キリがないわ。いったん、高天原に戻りましょう。」

 

 

高天原、神々の会議。

八百万の神々が対応を相談するが、

誰も良い知恵が出てこない。

 

 

タジカラオ「おい、おい、八百万も神さまがいて、誰も知恵が無いのかよ?」

 

アメノウズメ「こうなったら、先代の太古の神々のお力を借りるしかないかも・・・」

 

タジカラオ「そういえば、イザナギ様や三貴子のもう一方のツクヨミ様は?」

 

アメノウズメ「どうしてるんだろね?出てくると面倒だから出てこないのかしら?」

 

ツクヨミ「一応、います・・・影薄いけど・・・」

 

イザナギ「わしは、隠居じゃ。若いもんで、良きにはからえ( ・ω・)」

 

タジカラオ「ダメだ。こりゃ。」

 

アメノウズメ「あの方なら、あるいは・・・?」

 

タジカラオ「ウズメ。誰か心当たりがあるのか?」

 

アメノウズメ「太古の神々の一柱。知恵の神・・・オモイカネ様。」

 

タジカラオ「いいかも!」

 

 

アメノウズメとタジカラオは、オモイカネの隠居所を訪ねる。

 

 

タジカラオ「なんかすげーとこだな。」

 

アメノウズメ「ちょい、疲れてきたかも・・・」

 

タジカラオ「おっ、ここだ。」

 

アメノウズメ「オモカネさま~、アメノウズメとタジカラオでございます~。」

 

オモイカネ「おう。ウズメ殿。さっきできたばかりの美容液。お肌ツルツルになるぞ。試してみるか?」

 

アメノウズメ「ほしい。ほしい。さっすが、イケメーン。」

 

オモイカネ「アマテラス様のことだな?」

 

タジカラオ「はい。アマテラス様が天の岩戸におこもりになられて以来、

太陽の光が消え、地上も阿鼻叫喚の地獄絵図となっております。」

 

オモイカネ「人々の心が闇に支配されておるな。太陽の光、希望が必要じゃ。」

 

アメノウズメ「ねえねえ。タジカラオ。オモイカネ様って、私たちよりずっと年上よね?」

 

タジカラオ「ああ、そのはず。太古の神様の一柱だからな。」

 

アメノウズメ「なんか、見た目、若くない?」

 

オモイカネ「ああ、わしは、不老不死の薬も持っておるからな。」

 

アメノウズメ「それ、ほしい!メガヒット商品確実じゃない!」

 

オモイカネ「ふふふ、売り物にはできぬな。

自然の法則に逆らうことは不幸しか招かん。

神の領域は、商売には使ってはいかんよ。」

 

アメノウズメ「はーい。」

 

タジカラオ「オモイカネ様、アマテラス様の件、いかがすれば?」

 

オモイカネ「みなのいるところで話そう。

タジカラオ、すまぬが、わしを、天の安河に連れて行ってくれ。

八百万の神々も呼んでな。」

 

タジカラオ「心得た。(おいおい、自分で歩けよ。)」

 

 

天の安河に八百万の神々が集まる。

そこで、知恵の神・オモイカネが出した策とは?

続きは、後半にて。