こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第31話「戦いはやめて!アイラの叫び!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

1万の兵を突破し、大和軍総司令官ヤマトノアヤタムラマロと対峙する神武様。

圧倒的な強さと卑劣さを見せつけるヤマトノアヤタムラマロは、神武様との一騎打ちを受けるのか?

 

 

神武「あんたの狙いは、俺の首だろ?

一騎打ちしようぜ。正々堂々とな!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ふふん。神武王太子。

その首を差し出しに来たか。

だが、お主とは一騎打ちせん。

まだ、我が軍には2万近い兵がおるからな。

かかれ!兵達よ!神武の首を取れ!」

 

神武「くっ!」

 

 

再び兵達に囲まれる神武様。このヤマトノアヤタムラマロという男は、

自分より強そうな相手とは正々堂々の勝負をしない男のようね・・・

あ~、むかつく~!

気分転換に、戦場の他の地点の状況を見てみましょうか。

ゲンジノヨリトモ軍2万と戦うエツノケンシン軍1万。

おや?ゲンジノヨリトモが逃げているようだけど・・・

 

 

ゲンジノヨリトモ「コシロウよ!2万は1万の2倍!この計算は間違っておらんな!?」

 

コシロウノヨシトキ「はい、ゲンジノヨリトモ様。間違いようのない簡単な計算でございます!」

 

ゲンジノヨリトモ「うむ。つまり、我らはエツノケンシン軍の2倍の兵力で戦っておった!

間違いないな!?」

 

コシロウノヨシトキ「はい。間違いございません!」

 

ゲンジノヨリトモ「なのに!なんで、わしらは、今、敗走しておるのだ~!?」

 

コシロウノヨシトキ「う~ん。エツノケンシン。強すぎましたねぇ・・・」

 

ワダコタロウ「ゲンジノヨリトモ様!我が軍は、我ら将を含めて、わずか50騎。

残りは、エツノケンシン軍に壊滅させられております!」

 

ゲンジノヨリトモ「知ってるよ~!だから、逃げてるの~!」

 

コシロウノヨシトキ「本国の相模(神奈川県)に逃げましょう!

ゲンジノヨリトモ様は、借り物の兵力で軍勢を率いるタイプではございません。

内政を充実させ、圧倒的な国力と忠臣をそろえてから、エツノケンシンとは再戦すべきです。

戦術レベルの策じゃなくて、戦略レベルからやらないとあのレベルの強敵には

勝てませんねぇ。」

 

ゲンジノヨリトモ「相模(神奈川県)までおとなしく逃がしてくれるか・・・

とにかく逃げよ~!」

 

コシロウノヨシトキ「ふふ、ゲンジノヨリトモ様は、お笑い枠確定ですかね。」

 

ゲンジノヨリトモ「なんで~!?わし、幕府開けるクラスの英雄なのよ~!?」

 

 

ビワジマノウサミ「ケンシン王。ゲンジノヨリトモほか、将達は討ち漏らしました。」

 

エツノケンシン「かまわん。ヤツらは追い払った。神武本隊の加勢に入る!」

 

カキザキノイズミ「御意!」

 

 

なんとまあ、エツノケンシン軍1万は、ゲンジノヨリトモ軍2万を壊滅させたようですね。

ゲンジノヨリトモさん、がんばって逃げてるわねぇ・・・

なんだか、この人、憎めないキャラね。

 

 

エツノケンシン軍1万 対

ゲンジノヨリトモ軍2万

エツノケンシン軍の勝利!

(エツノケンシン軍 死者1432名、負傷2325名、損傷率37.6%)

(ゲンジノヨリトモ軍 死者4560名、負傷1万5390名、損傷率99.7%)

 

 

こちらは、オワリノブヒメ軍1万とトクソウノトキムネ軍2万の戦い。

オワリノブヒメの将兵は士気が高いけど、トクソウノトキムネ軍の士気は低いようね。

 

 

マエダノマツ「勝利は目前よ!みな、ノブヒメ様のために最後まで

戦うわよ!」

 

オワリノブヒメ「将は先陣へ!偃月陣で敵中央をなぎ払う!」

 

マエダノマツ「御意!ノブヒメ様!我ら、命果てるまで、

あなた様について行きます!」

 

 

トクソウノトキムネ「単純な人数は2倍・・・だが、兵の士気がまるで違う。

敵軍は、オワリノブヒメという将のために命を捨てて戦うことを恐れておらぬ。

それに対して、我が軍の兵達は、強制的に戦わされておる士気の低い兵達。

これでは勝負にならんな。

やはり、強き国を作るためには、俺自身の腹心となる将兵達を集め育てねばならんか・・・」

 

 

マエダノマツ「敵大将!トクソウノトキムネか!私は、オワリノブヒメ様の副将!

マエダノマツ!いざ!尋常に勝負!」

 

トクソウノトキムネ「勝てぬ相手ではないが・・・

みな!これ以上の犠牲を出すことは無益!

撤退する!」

 

マエダノマツ「待ちなさい!逃げるつもり!?」

 

トクソウノトキムネ「美しく勇ましい副将殿。オワリノブヒメ殿と

また機会あれば再戦しようとお伝えくだされ。

今度、戦うときは、このトクソウノトキムネ。我が最強の軍団にて

お相手いたそう!」

 

 

トクソウノトキムネは、マエダノマツの攻撃を受け流し、撤退しました。

 

 

マエダノマツ「ノブヒメ様。申し訳ございません。敵大将を目前にしながら、討ち漏らしました。」

 

オワリノブヒメ「いや。マエダノマツよ。我の見たところ、

あのトクソウノトキムネなる将、

個の武勇では、お前はもちろん、この我より上だ。

ここは、撤退させたことで十分であろう。

神武本隊の加勢をするぞ。みな、あとひと頑張りじゃ!」

 

 

オワリノブヒメ軍1万 対

トクソウノトキムネ軍2万

オワリノブヒメ軍の勝利!

(オワリノブヒメ軍 死者329名、負傷2823名、損傷率31.5%)

(トクソウノトキムネ軍 死者3624名、負傷6921名、損傷率52.7%)

 

 

トクソウノトキムネは、兵の半数強を失った時点で撤退。これ以上戦いを続けることは

無意味と冷静に兵を退いたようね。

さて、お次の戦場は。

チチブカネビメ軍とナンボクチョウタカウジ軍の戦いね。

 

 

ナンボクチョウタカウジ「2万の兵で一斉に矢を射かけて、

赤子を抱いた一人の女を討てぬとは・・・」

 

ナンボクチョウタダヨシ「兄上!チチブカネビメ一人を狙っている間に、

敵軍により我が方の兵達が次々に討たれております。

もう、チチブカネビメを討つのは無理かと・・・」

 

コウノモロモロ「チチブカネビメが軍師という話だが、

チチブカネビメ以外にも、私よりも格上の軍師達が敵軍にはいたようです・・・」

 

 

ヒヨシマル「残るは、ナンボクチョウタカウジの本隊のみ!かかれ!かかれ!」

 

ショウリュウキ「いくら2万の兵がいても、カネビメ殿一人にかまいすぎたわね!

討て討て!」

 

 

ナンボクチョウタカウジ「くっ、我が軍の軍師コウノモロモロ以上の戦術、知謀を

持った将が二人も・・・ヒヨシマル、ショウリュウキ・・・貴様らの名、覚えておくぞ。

撤退じゃ!」

 

 

チチブカネビメ・ヒヨシマル・ショウリュウキ軍1万 対

ナンボクチョウタカウジ軍2万

チチブカネビメ・ヒヨシマル・ショウリュウキ軍勝利!

(チチブカネビメ・ヒヨシマル・ショウリュウキ軍 死者0名、負傷者732名、損傷率7.3%)

(ナンボクチョウタカウジ軍 死者3254名、負傷者9639名、損傷率64.5%)

 

 

チチブカネビメ「2万の兵で私一人を襲っても、私が安全な場所に隠れてしまえば、私を討つことはできません。

私を狙う以外にあまりにも無防備すぎましたね。」

 

ショウリュウキ「犠牲を考えない人海戦術ではあったが・・・敵将は武勇はあっても、

センスが無いな。」

 

ヒヨシマル「カネビメ殿が指揮を執れなければ、我が軍は動けないと思い込んでいたのでしょうね。」

 

チチブカネビメ「みなさん、私とウラワツキノミヤを守ってくれてありがとうございました。

神武様の加勢に参りましょう。」

 

 

3つの軍勢によるそれぞれの対決は、いずれも神武勢力軍の勝利に終わったようです。

残る戦場は、神武軍本隊3000とヤマトノアヤタムラマロ軍3万1000の戦い。

現在の状況は・・・

 

 

神武軍3000 対

ヤマトノアヤタムラマロ軍3万1000

(神武軍 死者245名、負傷者2143名、損傷率79.6%)

(ヤマトノアヤタムラマロ軍 死者987名、負傷者1万5249名、損傷率52.4%)

【残兵力 神武軍612名、ヤマトノアヤタムラマロ軍1万4764名】

 

 

あら!神武軍は、もう全滅寸前じゃない!大変だわ!

 

 

キビツモモタ「ち、ちくしょう・・・」

 

ハヤトイエヒサ「つ、強い・・・」

 

ヒカワノドウカン「ぐぬぬ・・・このヒカワノドウカンが手も足も出ぬとは・・・」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「くっくく、疲労困憊の貴様らなど、

このヤマトノアヤタムラマロの敵ではないわ!

いや、勘違いするなよ。貴様らなど、ハナから、わしの相手ではない。

ぐわっははははは!」

 

 

兵達との戦いで疲れ果てたところを、ヤマトノアヤタムラマロに倒される

キビツモモタ、ハヤトイエヒサ、そして、ヒカワノドウカン。

神武様の本隊で、まだ戦っているのは、612名の兵達と・・・

 

 

ツチミカドヒメ「許せ・・・里の者たちよ。私はまだ死ぬわけにはいかない。

ヤマトノアヤタムラマロ・・・我が里の者の家族をさらい、里の者達を

無駄に戦わせ死なせた、貴様は絶対に許さぬ!」

 

アチタケル「ど、どけい!お前達兵が無駄に命を落とすな!

俺が、ヤマトノアヤタムラマロのゲス野郎を倒す!道を開けろ!」

 

神武「さすがに、疲れてきたな・・・まだ1万5000近い兵がいるのか・・・」

 

 

どうやら、ツチミカドヒメ、アチタケル、そして神武様の3人のみのようです。

これは、大ピンチじゃない!

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ふふん。さすがに疲れてきたろう?

もはや、わしが手を下すまでも無い。

1万4764人の兵による一斉攻撃で、貴様らを皆殺しに

してやるわ!」

 

神武「ヤマトノアヤタムラマロ!俺と一騎打ちしろ!

貴様、それでも大将か!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「そう。大将よ。大将は、

自らの身を危険にさらしてはならん。

尊貴な大将の身を守り命を捨てるのが、兵卒どもの役割よ!

者ども!かかれ!」

 

アチタケル「くっ!神武様!」

 

ツチミカドヒメ「神武!せめて、お前の背を守ろう!」

 

神武「うおぉぉ~~~~!!!」

 

 

戦場の様子を見るミカワノタケチヨやヤマトノショウトク達。

 

 

ミカワノタケチヨ「こいつは驚いた。

神武軍は、わずか3000で3万1000の兵の半数以上を

倒したのか( ・ω・)」

 

トンボキリヘイハチ「どうやら、ゲンジノヨリトモ殿たち他軍は

すべて神武の仲間達に敗れたようですな。」

 

ヤマトノショウトク「なんと・・・これほどとは。

神武王太子とは、ここまで強かったのか・・・」

 

アイラツヒメ「ミカワノタケチヨさん!

ヤマトノショウトク様!

早く戦いを止めてください!

神武が!私の夫が死んでしまう!」

 

ミカワノタケチヨ「アイラツヒメさん。安心しな。

他の戦場で勝った神武の仲間達が援軍に来たぜ( ・ω・)」

 

アイラツヒメ「えっ!?あっ!三方向から軍勢が!」

 

 

東からエツノケンシン軍6243、北からオワリノブヒメ軍6848、

そして、西からチチブカネビメ軍9268の合計2万2359の軍勢が

神武様達のもとに駆けつけてきました。

この結果、両軍の兵力は、

神武軍2万2971、ヤマトノアヤタムラマロ軍1万4764と逆転します。

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「バ、バカな!

各2万の軍すべてが、半数の敵に敗れたというのか!?」

 

エツノケンシン「越後(新潟県)のエツノケンシン見参!」

 

オワリノブヒメ「お主が総大将か。尾張(愛知県)の女王、

オワリノブヒメである!」

 

チチブカネビメ「少々、策が甘かったですね。

このチチブカネビメが軍略のご指南をいたしましょうか?」

 

神武「形勢逆転って、とこだな。どうする?

ヤマトノアヤタムラマロさん( ・ω・)」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ふん!神武よ!

総大将同士、正々堂々と、わしと一騎打ちせよ!」

 

アチタケル「こ、こいつ・・・今まで一騎打ちから逃げてたくせに、

兵力が逆転したとたんに一騎打ちとは・・・」

 

ツチミカドヒメ「神武は、万を超える兵と戦い疲労しきっている。

このような一騎打ち、受ける必要は無いわよ!」

 

 

ミカワノタケチヨ「ありゃ~。ヤマトノアヤタムラマロのおっさん、

いや、総司令官殿、ちょい、かっこ悪いねぇ( ・ω・)」

 

ヤマトノショウトク「停戦の頃合いかな?」

 

アイラツヒメ「もう戦いはやめて!これ以上、無益な戦争を続けないで!」

 

ミカワノタケチヨ「おい!アイラツヒメさん!戦場に走って行ったりしたら、

危ねえよ!」

 

 

いても立ってもいられず、神武様達の方へ走り寄りながら、

戦いを止めるように泣き叫ぶアイラ。

それに気づく神武様。そして、ヤマトノアヤタムラマロ。

 

 

神武「アイラ!お前、なぜ、こんなところに!?」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「アイラ?神武王太子妃のアイラツヒメか。

にたぁ~。」

 

アイラツヒメ「もうやめて!両軍とも、あなたたちが殺し合う理由なんて

無いでしょう!?

もう戦争はやめて!あなたたちにも、帰りを待つ人達もいるのでしょう!?」

 

神武「アイラ!ここは戦場だ!危ないから下がっていろ!」

 

 

動揺するヤマトノアヤタムラマロ軍の兵士達・・・

しかし、この男は・・・

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ぐわっははははは!

神武よ!貴様の愛する妻アイラツヒメ!

その愛する妻が炎に包まれる様を見て嘆き悲しむがいい!」

 

アイラツヒメ「えっ!?」

 

神武「まさか!?」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「焼き尽くしてやるわ!業火爆炎弾!!!」

 

 

なんと!ヤマトノアヤタムラマロは、戦いを止めようと戦場に

飛び込んだ無防備なアイラに向けて、カムイを倒した炎の技、

業火爆炎弾を放ちます!

どこまで外道なの!この男は!

アイラが炎の渦に巻き込まれようとしたまさに、

そのとき!

 

 

ミカワノタケチヨ「葵神流!双鷹斬!!!」

 

 

ミカワノタケチヨの放つ真空の闘気をまとった二刀流の剣撃が、

業火爆炎弾の炎を切り裂きます!

その場にへたり込むアイラ・・・

 

 

アイラツヒメ「あっ・・・」

 

ミカワノタケチヨ「火傷してないかい?

アイラツヒメさん。」

 

アイラツヒメ「あ、ありがとうございます。

ミカワノタケチヨさん・・・」

 

オワリノブヒメ「むう。あの三河(愛知県)のタヌキ小僧・・・

これほどの剣技を使える男であったか!

油断ならん・・・」

 

ミカワノタケチヨ「ヤマトノアヤタムラマロ総司令官様よう。

日本男児は、女子には優しくなきゃダメだよな。

強くて優しい。それが、本当の日本男児って、もんだぜ( ・ω・)

あんた、さすがにそんなんじゃ部下が命賭けて戦ってくれねえぜ!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ミカワノタケチヨ!貴様!」

 

神武「アイラ!無事か!?ミカワノタケチヨ殿。礼を言う。」

 

ミカワノタケチヨ「さて。俺達は、この戦いを止めに来た。

そろそろやめにしねえかい?」

 

神武「戦いをやめることは、賛成だ。だが・・・」

 

ミカワノタケチヨ「だが( ・ω・)?」

 

神武「俺とヤマトノアヤタムラマロの一騎打ちはさせてほしい。

ただし、武器は使わず。拳でな!」

 

アイラツヒメ「神武・・・」

 

ミカワノタケチヨ「拳でタイマンか。いいねえ。

俺はそういうの好きだぜ( ・ω・)

ヤマトノショウトク先生、どうします?」

 

ヤマトノショウトク「武器無しの素手での一騎打ち。

それでは、このヤマトノショウトクが立会人となりましょう。」

 

神武「あんたは?」

 

ヤマトノショウトク「大和(奈良県)の女王ヒメタタライスケヨリヒメが側近、

ヤマトノショウトクと申します。

神武王太子様。お見知りおきを。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ふん!なめくさりおって!

ボコボコにしてやるわ!」

 

 

こうして、神武様とヤマトノアヤタムラマロは、素手での一騎打ちをすることとなりました。

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ふん。万を超える兵と戦い疲労困憊の貴様など、

このわしの敵ではないわ!」

 

 

殴りかかるヤマトノアヤタムラマロ。

しかし、神武様は、ヤマトノアヤタムラマロの拳を防ぎ、

右拳でヤマトノアヤタムラマロの顔面を殴りつけます!

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「あ、あがが・・・」

 

神武「今のは。貴様に無理矢理徴兵され戦わせられ、

死んでいった多くの関東・奥州の兵達の分だ。」

 

ツチミカドヒメ「神武・・・」

 

 

神武様は、今度は、左拳で、ヤマタノアヤタムラマロの右脇を

殴りつけます!

 

 

神武「これは赤子の身で、2万の兵から数万の矢を射かけられた

カネビメとハニマルの子ウラワツキノミヤの分だ!」

 

ヤマタノアヤタムラマロ「ぐほっ・・・」

 

チチブカネビメ「神武様・・・」

 

神武「これは、心優しい王であり、貴様らの侵略から民を

守ろうと誇り高く死んだサキタマギョウダ王の分!」

 

ヤマタノアヤタムラマロ「がっ・・・」

 

サキタマハニマル「神武君・・・」

 

神武「これは異民族とさげすまれ、使い捨てにされた

カムイの分!」

 

ヤマタノアヤタムラマロ「ぐぴっ!」

 

カムイ「じ、神武・・・」

 

神武「これは、女だと侮辱され痛みつけられたウズメの分!」

 

サルメノウズメ「神武様・・・」

 

アチタケル「ただの暴力ではない・・・

神武様は、拳の一撃、一撃に、さまざまな人の思いを乗せているんだ・・・」

 

ヤマタノアヤタムラマロ「ゆ、許して・・・許して・・・くれ・・・

ください・・・」

 

神武「お前は、そうして許しを請う者を許したことが一度でもあるか?」

 

アイラツヒメ「神武・・・」

 

ヤマタノアヤタムラマロ「もう、悪いことはしません・・・

あなた様に従います・・・どうか、もう殴らないで・・・」

 

エツノケンシン「これが?大和軍の総司令官?」

 

オワリノブヒメ「何やら情けないヤツじゃな・・・」

 

神武「・・・ふう、もういいか・・・」

 

 

神武様が拳を下ろしたそのとき!

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ぐわっははははは、かかったな!

神武!俺がこの程度で参るはずがあるまい!

この至近距離で喰らえ!業火爆炎弾!!!」

 

 

業火爆炎弾を放つヤマトノアヤタムラマロ!

しかし!

神武様は、これを両手でかき分けるように散らします!

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「あ、あがが・・・そんな・・・」

 

神武「俺に一度見た技は通用しない。これは、もはや常識。」

 

ミカワノタケチヨ「あちゃ~、こりゃ、総司令官解任ものに、

かっこ悪いわぁ( ・ω・)・・・」

 

神武「喰らえ!太陽神拳!太陽百裂拳!!!

あったたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた

たたたたたたたたたたたた・・・たたおわった~!!!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「あばばばば、ばばたわば~!!!」

 

 

吹き飛ぶヤマトノアヤタムラマロ!

やっぱ、こんな、やなヤツは、神武様の敵じゃないわね~!

 

 

ヤマトノショウトク「これが噂に聞く、太陽神拳。太陽百裂拳。

すばらしい・・・」

 

 

ヤマトノアヤタムラマロの体から黒い人魂のようなものが

悲鳴を上げて飛び出していきます!

そして、立ち上がるヤマトノアヤタムラマロ!

 

 

ヤマタノアヤタムラマロ「見事です。神武王太子。

完敗いたしました。」

 

サルメノウズメ「あら!?あいつ、なんか顔が変わってる!?」

 

アチタケル「太陽百裂拳は、どんな悪人も改心させる技。

まさか、改心したのか!?」

 

ツチミカドヒメ「って、いうか、嫌らしいオッサン顔が、

美形になってるんだけど・・・」

 

ショウリュウキ「完全に、別人・・・よね?」

 

ヒヨシマル「さすが妖怪ヒョウスベ大王を人間のヒョウスベ村長に

した神武様の太陽百裂拳・・・」

 

カムイ「(太陽百裂拳を受けたが、俺は、顔も性格も変わっていないぞ・・・)」

 

ヤマタノアヤタムラマロ「神武王太子殿。完敗です。

敗軍の将は兵を語るべからず。後の話は、ヤマトノショウトクに任せます。

私は、今後、改めて精進し、また武人として対峙することがあれば、

正々堂々と全力を尽くしたいと思います。」

 

神武「そうか。死んだ者たちのことは丁重に葬ってやってくれ。」

 

ヤマトノショウトク「神武王太子。これより停戦のお話し合いをいたしとうございます。

大和勢力は、女王ヒメタタライスケヨリヒメ様の代行として、

このヤマトノショウトクが交渉に当たらせていただきます。

そちらは、どなたとお話すればよろしいですかな?」

 

神武「戦場になったのは、武蔵(埼玉県)だ。

両勢力の境界の問題もあるだろう。カネビメ。頼む。」

 

チチブカネビメ「承りました。それでは、ヤマトノショウトク殿。

細部の条件をつめさせていただきとうございます。」

 

ヤマトノショウトク「チチブカネビメ殿。よろしくお願いいたします。」

 

神武「とりあえず。この関東の争乱も、これで終了だな。

帰るか。高千穂に( ・ω・)」

 

アイラツヒメ「ほんと、とんでもない新婚旅行だったわね。

ふふ・・・でも、神武も無事で、良かった。」

 

 

関東争乱編も、これにて終了。

この後、チチブカネビメとヤマトノショウトクで停戦の交渉がされ、

武蔵については、現在の埼玉県を神武勢力が、東京都、横浜周辺を

大和勢力が領有することで合意が締結されました。

そして、関東だけでなく、両勢力による10年間の停戦協定が締結されました。

これにより両勢力に間には、10年間の平和が約束されます。

もっとも、その10年の平和は真の平和ではなく、この後にやってくる

さらなる大きな戦乱の準備期間となる10年となるのですが・・・

さて、今回は、ここまでにしときますか。

次回から、ついに新シリーズ『神武東征編』がスタートするわよ!

 

第32話「それぞれの人事~神武十将軍と大和十二神将」

 

お楽しみにね~

ナビゲーターは、アメノウズメでした。