こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

 

 

神武征討記

第29話「熱いぞ~!熊谷の戦い!開戦!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

熊谷の地に鶴翼の陣を敷いて布陣する大和勢力の

ゲンジノヨリトモ軍1万、トクソウノトキムネ軍1万、

そして、ナンボクチョウタカウジ軍7000の合計2万7000。

それに対し、エツノケンシン軍は、熊谷の東、行田に1万2000の騎兵で陣を張り、

またオワリノブヒメ軍1万は、信濃(長野県)の山道から上野(群馬県)高崎を通過し、武蔵(埼玉県)本庄まで進んでいました。

アチタケル・サルメノウズメらの伊勢(三重県)・紀伊(和歌山県)水軍7000は、熊谷に向かって荒川を北上中。

そして、神武様は、ヒカワノドウカンの私兵を含む川越の兵5000を率いて、川越から荒川を渡り、上尾から熊谷へ向けて進んでいました。

大和勢力の総兵力2万7000。

神武勢力の総兵力3万4000。

両軍の激しい戦いが暑い熊谷の地で起ころうとしていました。

その頃、三河(愛知県)ミカワノタケチヨの屋敷では・・・

 

 

ミカワノタケチヨ「遠江(静岡県)の各集落の懐柔に成功したか。

戦など、アホのすること。

これで、戦わずして、遠江(静岡県)を手に入れたな( ・ω・)」

 

エビスクイサエモンノジョウ「若、サルメノウズメらの水軍を通過させて

本当に良かったのでしょうか?

後からゲンジノヨリトモ殿から責められるのでは・・・」

 

ミカワノタケチヨ「神武軍が勝つさ。勝敗は読めてる( ・ω・)」

 

エビスクイサエモンノジョウ「それであれば、なおのこと。

我らのせいで大和勢力の関東軍が負けたと難癖をつけられるのでは・・・」

 

ミカワノタケチヨ「よいか。ゲンジノヨリトモには負けてもらわねばならん。」

 

エビスクイサエモンノジョウ「えっ!?どういうことですか!?」

 

ミカワノタケチヨ「ゲンジノヨリトモ達が武蔵(埼玉県)を落としちまえば、

ヤツらは、次は、悠々と駿河(静岡県)、甲斐(山梨県)、そして、

信濃(長野県)に侵攻するだろう。

そうしたら、わしら三河は、この先、同じ大和勢力のゲンジノヨリトモらと

停戦したばかりのオワリノブヒメに囲まれて、これ以上の領土拡大はできなくなる。

そうなったら、わしらは、三河(愛知県)・遠江(静岡県)の小勢力として、一生、

ゲンジノヨリトモらから子分扱いされることになる。

だが、サルメノウズメとの交渉で、俺達は、ヤツらを通過させる見返りに、

伊勢(三重県)の通行権を得た。

つまり、ゲンジノヨリトモやヤマトノアヤタムラマロのおっちゃん達が、

大和(奈良県)に行くには、俺の三河(愛知県)、そして俺達だから通過できる伊勢(三重県)を通らねばならん。

このポジションは、大和勢力の中でもでかいぜ( ・ω・)」

 

エビスクイサエモンノジョウ「なんと!?若はただのお人好しでサルメノウズメらを

通過させたのではなかったのですな!」

 

ミカワノタケチヨ「戦略なんてのは、目先のことだけじゃなくて、

十重二十重に巡らせるもんじゃ。

その点では、関東の攻略に固執しておるゲンジノヨリトモらは、

アホタワケじゃな( ・ω・)」

 

イシカワノヨシチロウ「若。客人が二組。別々に若への面会を求めております。」

 

ミカワノタケチヨ「客人?誰じゃ( ・ω・)?」

 

イシカワノヨシチロウ「一人は神武王太子妃のアイラツヒメ殿。

もう一人は、大和のヤマトノショウトク殿でございます。」

 

ミカワノタケチヨ「これは珍しい客人が同時に・・・

アイラツヒメは、とりあえず我が妻のセナに接待させてくれ。

俺は、まずヤマトノショウトク大先生に会おう。」

 

 

アイラの相手を妻セナに任せ、ミカワノタケチヨは

ヤマトノショウトクと面会する。

 

 

ヤマトノショウトク「早速、遠江(静岡県)を平定されたとのこと。

祝着至極でございますな。ミカワノタケチヨ殿。」

 

ミカワノタケチヨ「あんたが大和(奈良県)から出てくるとは

珍しいな。大和(奈良県)を留守にしていいのかい?」

 

ヤマトノショウトク「うむ。キョウノミチナガ殿とその側近達が

スケヨリヒメ様と大和(奈良県)のことは見てくれておる。

どうしても、今、東国に行きたくてな。」

 

ミカワノタケチヨ「東国に?関東は戦場だぞ( ・ω・)」

 

ヤマトノショウトク「天孫一族の神武王太子。どうしても、

今のうちにその人物と実力を直接見ておきたくてな。

関東まで、ミカワノタケチヨ殿に案内していただきたいのだ。」

 

ミカワノタケチヨ「ほう?あんたも、俺と同じものを感じてるのか?」

 

ヤマトノショウトク「うむ。我らの天下統一にとって、一番の壁は、

神武・・・どうしても会っておきたくてな。」

 

ミカワノタケチヨ「そうだな。俺もヤツの戦ぶりを見てみたい。

武蔵(埼玉県)まで同行しよう。

すまねえ。ヤマトノショウトク先生、もう一人客人がいるので、

そちらにも、挨拶してきていいかな。」

 

ヤマトノショウトク「どうぞ。おかまいなく。」

 

 

ミカワノタケチヨは今度は、別室でセナが相手をしているアイラと面会します。

 

 

アイラツヒメ「ミカワノタケチヨ様!お願いです!

武蔵(埼玉県)での戦の停戦の仲介をしてください!」

 

ミカワノタケチヨ「おいおい。アイラツヒメ王太子妃さん、

俺は、三河(愛知県)の小豪族だぜ。

ゲンジノヨリトモ達を止める力なんて、ねえよ。」

 

セナ「あなた!こんな戦はやめさせるべきです!

戦で殺し合い、奪い合うのではなく、

みなで分かち合うのです!」

 

ミカワノタケチヨ「おい、セナ、お前まで・・・」

 

アイラツヒメ「こんな殺し合いをしていることは無意味です!

ミカワノタケチヨ様!どうか、私と一緒に武蔵(埼玉県)に行き、両軍に

停戦を呼びかけてください!」

 

ミカワノタケチヨ「おいおい・・・戦争してる連中に、ちょっと

呼びかけただけで戦争やめてくれたら、誰も苦労しねぇよ・・・」

 

ヤマトノショウトク「ふむ。アイラツヒメ王太子妃ですか。

お初にお目にかかります。

私も停戦の呼びかけに賛同しましょう。」

 

アイラツヒメ「あなたは!?」

 

ヤマトノショウトク「大和(奈良県)の女王ヒメタタライスケヨリヒメの側近。

ヤマトノショウトクと申します。どうかお見知りおきを。」

 

アイラツヒメ「まあ!大和の女王様の側近の方ですか!?

ぜひ、お願いいたします!」

 

ミカワノタケチヨ「ヤマトノショウトク先生、いいのかい?

まあ、あんたがいいっていうなら、俺は、何の文句も無いが・・・」

 

ヤマトノショウトク「今は、神武王太子と戦うべきではない。

ミカワノタケチヨ殿。私とアイラツヒメ王太子妃を武蔵(埼玉県)まで

連れて行ってくれ。」

 

 

こうして、なんとアイラは、ミカワノタケチヨ、ヤマトノショウトクとともに、

三河(愛知県)から武蔵(埼玉県)に向かうことになりました。

その頃、武蔵(埼玉県)の熊谷。

ゲンジノヨリトモ・トクソウノトキムネ・ナンボクチョウタカウジ軍の本陣では・・・

 

 

ゲンジノヨリトモ「越後(新潟県)のエツノケンシンめ。

ずいぶん遠回りして東に布陣しおったのう。」

 

ヒキトウシロウ「ゲンジノヨリトモ様。ここは、このヒキトウシロウに

お任せ下され。

越後(新潟県)の田舎小僧など、このヒキトウシロウが討ち果たして見せましょう!」

 

コシロウノヨシトキ「ゲンジノヨリトモ様。

我らはエツノケンシンの武勇や戦闘法を知りません。

ここは、試しに、武蔵(埼玉県)出身のヒキトウシロウを

あててみても、よろしいかと。」

 

ゲンジノヨリトモ「うむ。ヒキトウシロウよ!

見事、エツノケンシンなる越後(新潟県)の田舎者を討ち取って参れ!

さすれば、お主を武蔵(埼玉県)の王にしてやろうぞ!」

 

ヒキトウシロウ「ははっ!ありがたき幸せ!」

 

 

ヒキトウシロウの私兵2000は、

エツノケンシンの陣に向かいます。

軍議を続けるゲンジノヨリトモらの本陣。

 

 

ゲンジノヨリトモ「ナンボクチョウタカウジ殿よ。秩父王宮はまだ落ちんのか?」

 

ナンボクチョウタカウジ「ロッカクノドウヨ軍3000を向かわせておりますが、

情報が入りませんな。

秩父王宮が落ちれば、エツノケンシンも越後に引き上げるでしょうが。」

 

コシロウノヨシトキ「ゲンジノヨリトモ様。エツノケンシン軍がわざわざ

東の行田まで遠回りして布陣したことが気になります。

もしや、西から援軍が来る見込みがあるのでは?」

 

ゲンジノヨリトモ「西?西は信濃(長野県)にせよ、駿河(静岡県)にせよ、

関東に援軍を送れるような勢力は無かろう?」

 

コシロウノヨシトキ「例えば・・・尾張(愛知県)のオワリノブヒメ。」

 

ゲンジノヨリトモ「オワリノブヒメなんぞは、ミカワノタケチヨの相手で

関東への援軍どころではあるまい。

お主は、心配性過ぎるぞ!」

 

コシロウノヨシトキ「甲斐(山梨県)から秩父に向かっていたという

神武王太子の情報も途絶えております。神武王太子が南から援軍に来る

可能性もあるかと・・・」

 

ゲンジノヨリトモ「ふむ。異民族の刺客カムイが討ち漏らしたか。

しかし、南には、兵力があるまい?」

 

ナンボクチョウタカウジ「なんだと!?」

 

ゲンジノヨリトモ「ナンボクチョウタカウジ殿。どうされた?」

 

ナンボクチョウタカウジ「秩父王宮の攻略に向かったロッカクノドウヨ軍3000は壊滅。

ロッカクノドウヨも討ち死にしたとの情報が、今、入りました。」

 

トクソウノトキムネ「秩父王宮の攻略軍が壊滅?

秩父には、そのような兵力が残っていたのか?」

 

コウノモロモロ「秩父王宮の兵力はわずか1000のはずでございます。

・・・むっ!今、入った情報でございます。

ロッカクノドウヨ軍3000を倒したのは、わずか3名の敵!

神武王太子と見られる光る剣技を放つ者!

真夏に雪を降らせた異形の出で立ちの男!

そして、妖怪を使役する大きな弓を持った女のようです!」

 

ゲンジノヨリトモ「たった3人の敵じゃと!?

たった3人で3000の軍勢を潰走させたなどありえん!

そんなものは、デマじゃ!」

 

トクソウノトキムネ「神武王太子が武蔵に入っているのだとすれば、

念のために、奥州(東北)攻略に向かっているヤマトノアヤタムラマロ殿にも、

伝令は送っておきましょう。」

 

ナンボクチョウタカウジ「ロッカクノドウヨは、性格は悪いが、

弱い武将ではなかった・・・

あのロッカクノドウヨが本当に討たれたのか・・・?」

 

クモンジョヒロモト「ゲンジノヨリトモ様。相模(神奈川県)におられる

奥方様、アマショウグンマサコ様からの伝令でございます。

数日前に、謎の水軍7000ほどが相模湾を通過し、東に向かっているとのことです。

相模には、水軍の備えが無く、防ぐことができなかったとのこと。」

 

ゲンジノヨリトモ「謎の水軍7000!?なんじゃ!?

そいつらは!?」

 

クモンジョヒロモト「詳細は、不明でございます。」

 

トクソウノトキムネ「ゲンジノヨリトモ殿。もしや我らは、

軍勢に包囲されつつあるのでは?

相模(神奈川県)への撤退も視野に、情報収集が必要かと。」

 

ゲンジノヨリトモ「ええ~い!敵軍勢など、すべて討てば良い!

我らは、2万7000の大軍じゃ!

7000や1000の兵が援軍に来たところで、どうということはないわ!」

 

ナンボクチョウタカウジ「いや。撤退も視野に入れた方が良いかもしれん。

西の情報が入った。

オワリノブヒメ軍1万が、高崎から本庄を通り、深谷に向かっているようだ。

単純に計算しても、敵の総兵力は3万は下らん。

我らよりも多い。」 

 

ゲンジノヨリトモ「ええ~い!ここまで武蔵(埼玉県)を追い詰めておいて、

戦わずして撤退など、できるか!

各個撃破すればよい!

まずは、東のエツノケンシン軍1万2000をつぶす!

みな、東に向けて、鶴翼の陣を張れ!」

 

コシロウノヨシトキ「ゲンジノヨリトモ様!

東、エツノケンシン軍に動きが!」

 

ゲンジノヨリトモ「ん?エツノケンシン討伐に

ヒキトウシロウが向かったばかりではないか。

誘導され動き出したか。」

 

コシロウノヨシトキ「ヒキトウシロウ私兵2000は、全滅したようです・・・」

 

ゲンジノヨリトモ「え~!?さっき、出て行ったばかりじゃな~い!

もう全滅したの~!?

それで!敵兵はどの程度減らせた!?」

 

コシロウノヨシトキ「エツノケンシン軍1万2000。

ほぼ無傷のようです・・・」

 

ゲンジノヨリトモ「ヒキトウシロウ、何しに行ったの~!?」

 

 

そこに傷だらけのヒキトウシロウが逃げてくる・・・

 

 

ゲンジノヨリトモ「ヒキトウシロウ!エツノケンシン軍の戦法、いかがであったか!?

 

ヒキトウシロウ「ば、ばけもの・・・あんなの・・・勝てない・・・」

 

 

ヒキトウシロウは息絶える・・・

 

 

ゲンジノヨリトモ「この情報!なんの役にも立たないんだけど~!」

 

コシロウノヨシトキ「エツノケンシン軍です!来ました!」

 

 

行田から熊谷に進軍するエツノケンシン軍。ついに両軍は、熊谷の地で

相まみえます!

 

 

エツノケンシン「ゲンジノヨリトモ軍1万が中軍。

トクソウノトキムネ軍1万が右翼。

ナンボクチョウタカウジ軍7000が左翼か。

鶴翼の陣。

だが、東に展開する右翼のトクソウノトキムネ軍だけであれば、

1万。右翼を集中的に攻める。」

 

ビワジマノウサミ「御意!」

 

 

ゲンジノヨリトモ「来た!来た!来た~!!!」

 

 

神武勢力 1万2000

(総大将エツノケンシン) 対

大和勢力 2万7000

(総大将ゲンジノヨリトモ)

開戦!

 

 

エツノケンシン「我らは、右翼、トクソウノトキムネ軍を攻める!

見せてやれ!越後陣法!車懸(クルマガカリ)!」

 

トクソウノトキムネ「むう!エツノケンシン軍が回転しながら、

我が軍に向かってくる!

なんだ!?この戦法は!?」

 

ヘイゼンモン「トクソウノトキムネ様!ここはそれがしが!」

 

 

ぶつかり合う両軍!

乱戦の中、トクソウノトキムネ軍の副将ヘイゼンモンがエツノケンシンと

一騎打ちする形に!

 

 

ヘイゼンモン「我こそは、トクソウノトキムネ様が副将!

ヘイゼンモンなり!」

 

エツノケンシン「・・・」

 

ヘイゼンモン「ぐわっ!」

 

 

無言のままヘイゼンモンを一撃で切り捨てるエツノケンシン!

 

 

トクソウノトキムネ「これは無理だ!

陣形を変えよ!

右翼トクソウノトキムネ軍、方円の陣を敷け!

とにかく、守りを固めよ!

なんと、一度の衝突で副将のヘイゼンモンを討ち取られ、

3000の兵を失うとは・・・

エツノケンシン・・・これが軍神の戦いか。」

 

 

ビワジマノウサミ「ケンシン王。敵軍は、防御体制に入りましたな。」

 

エツノケンシン「一度、体制を立て直す。みな、長蛇の陣を敷け!

トクソウノトキムネ軍の周囲を囲み、包囲する!」

 

 

ゲンジノヨリトモ「くぅ、右翼のトクソウノトキムネ軍は、

包囲されて動けなくなっておるな・・・

ならば、中軍と左翼でエツノケンシン軍を攻撃するぞ!」

 

コシロウノヨシトキ「ゲンジノヨリトモ様!北西に軍勢が!

オワリノブヒメ軍1万です!」

 

ゲンジノヨリトモ「もう、来たの~~~!

速すぎるよ~~~!」

 

 

オワリノブヒメ「東海の女王!オワリノブヒメ!

見参!!!」

 

ナンボクチョウタカウジ「敵は1万!我らは7000!

鋒矢陣により、中央突破して、敵を突き破る!

長瀞でのサキタマギョウダと同じ目にあわせてやるわ!」

 

 

援軍オワリノブヒメ軍1万到来!

神武勢力 2万2000

(総大将エツノケンシン) 対

大和勢力 2万4000

(総大将ゲンジノヨリトモ)

 

 

オワリノブヒメ「ほう。鋒矢の陣か。ならば・・・

偃月陣!みな、我に続け~!!!」

 

ナンボクチョウタカウジ「敵軍も大将が前面に出てきたか!?」

 

オワリノブヒメ「ふふ、中央突破したいなら、させてあげるわよ。」

 

ナンボクチョウタカウジ「突撃~!」

 

 

ナンボクチョウタカウジ軍がオワリノブヒメ軍に突撃する。

真っ向から衝突するに見えた両軍。

しかし、なんとオワリノブヒメ軍は、中央を開けていく!

 

 

ナンボクチョウタカウジ「むう!?容易に突破!?

いや、ちがう!?」

 

 

オワリノブヒメ軍は、中央を開けナンボクチョウタカウジ軍の

先鋒(総大将ナンボクチョウタカウジ)を通し、その後、薄くなった

ナンボクチョウタカウジ軍を両側から攻撃!

包囲殲滅にかかる!

 

 

ナンボクチョウタカウジ「しまった!やられた!」

 

オワリノブヒメ「ふふふ、戦とは頭でするものよ!

みな!敵軍を挟撃せよ!」

 

ナンボクチョウタカウジ「おのれ!女狐め!

みな、死力を尽くして戦え~い!!!」

 

 

ゲンジノヨリトモ「おのれ・・・軍勢が完全に分断されたか。

だが、まだ我がゲンジノヨリトモ軍1万は健在じゃ!」

 

コシロウノヨシトキ「ゲンジノヨリトモ様!

今度は、西に!

なにやら櫓を組んだ物が進んできます!」

 

ゲンジノヨリトモ「櫓を組んだ物が進んでくる!?

なんじゃ!?それは!?」

 

クモンジョヒロモト「なんと!?あれは大陸の兵器!

井闌(セイラン)でございます!

車輪のついた大きな櫓に兵を乗せ、矢を撃ち込む兵器でございます!」

 

ゲンジノヨリトモ「なんで!?ここ三國志の世界なの~!?」

 

 

秩父方面からやってきた1000の兵による兵器・井闌。

それを指揮するのは、もちろん・・・

 

 

チチブカネビメ「みな!この井闌には、敵の槍も矢も届かない!

敵の中軍ゲンジノヨリトモ軍に火矢を放ちなさい!

放て~!!!」

 

 

生まれたばかりの赤子・ウラワのツキノミヤを抱いたチチブカネビメ。

井闌の楼上から、ゲンジノヨリトモ軍1万に向けて1000の兵が火矢を放ちます!

 

 

 

援軍 チチブカネビメ井闌隊1000到来!

神武勢力 2万3000

(総大将チチブカネビメ) 対

大和勢力 2万4000

(総大将ゲンジノヨリトモ)

 

 

コシロウノヨシトキ「ああ、これはもう逃げた方がいいですね。

ゲンジノヨリトモ様。逃げましょう。」

 

ゲンジノヨリトモ「コシロウ!お主、何を冷静に逃げましょうなどと

抜かすか!

まだ総兵力はわずかに勝っておるわ!」

 

コシロウノヨシトキ「遅かったかな。逃げ道無いかも知れませんね。

南東からも敵の援軍が来ましたね。」

 

ゲンジノヨリトモ「南東じゃと!?何者だ!?」

 

ワダコタロウ「ゲンジノヨリトモ様。南東より川越を経由した軍勢が。

総大将は、天孫一族王太子神武と思われます。

その兵力は、謎の水軍と合流した模様であり、1万2000ほどかと・・・」

 

ゲンジノヨリトモ「王太子神武が!?1万2000も兵がいるの!?

なんで、そんなことに~~~!?」

 

 

桶川付近で合流した神武様の5000の軍勢と

アチタケル・サルメノウズメらの7000の軍勢。

神武様率いる1万2000の兵力が熊谷に到着しました。

 

 

神武「さて、勝負あったかな( ・ω・)」

 

 

援軍 神武・アチタケル等1万2000到来!

神武勢力 3万5000

(総大将神武) 対

大和勢力 2万4000

(総大将ゲンジノヨリトモ)

 

 

ゲンジノヨリトモ「な、なんで、こんなことになってるの~!?」

 

コシロウノヨシトキ「だから、逃げようって、言ったんですよ。」

 

ゲンジノヨリトモ「だから、コシロウ、なんでお前は、そんな

冷静なの!?」

 

 

ヒカワノドウカン「我こそは、川越のヒカワノドウカンなり!」

 

アチタケル「オラオラ!九州からやっと来たぜ!

俺がアチタケルじゃ!」

 

サルメノウズメ「もう、あなたたちに勝ち目は無いわよ。

このサルメノウズメちゃんが来たからにはね!」

 

ハヤトイエヒサ「俺が薩摩(鹿児島県)の鬼の一族!隼人のハヤトイエヒサだ!」

 

キビツモモタ「俺は、吉備(岡山県)のキビツモモタ様だぜ!」

 

クマノヤタ「我こそは、紀伊(和歌山)のクマノヤタ!」

 

サカタノキンタロ「えっほ。えっほ。オラは、駿河(静岡県)のサカタノキンタロじゃ!」

 

ダイダラボッタロウ「同じく!駿河のダイダラボッタロウ!」

 

 

トクソウノトキムネ「もはや3軍で分散して戦える状況ではない。

みな、敵を突破し、ゲンジノヨリトモ殿の中軍と合流する!

血路を開け!」

 

ナンボクチョウタカウジ「おのれ・・・このナンボクチョウタカウジが・・・

みな!中軍のゲンジノヨリトモ軍に合流する!」

 

 

神武「敵軍が中軍に合流していく。

方円陣か。今日は、日も落ちる。

ここまでだな( ・ω・)

みな!兵を退き、敵軍を包囲して陣を敷け!」

 

 

熊谷の戦い 一日目終了。

残兵力

神武勢力 3万3000

(総大将神武) 対

大和勢力 1万1000

(総大将ゲンジノヨリトモ)

(神武勢力軍 戦死357名、負傷1643名、損傷率5.7%)

(大和勢力軍 戦死8032名、負傷7968名、損傷率59.3%)

 

 

熊谷の戦いの一日目が終了。

ゲンジノヨリトモら大和勢力軍は、南の荒川を背に野営しています。

他方で、神武様達は、エツノケンシン軍が東、神武軍が北、オワリノブヒメ軍が西と

いう形で、三方向を包囲して、野営します。

神武様の本陣にては、将達が集まっていました。

 

 

チチブカネビメ「神武様、みなさん。滅亡寸前だった武蔵(埼玉県)に援軍に来て下さり、

まことにありがとうございます。」

 

オワリノブヒメ「ほう。その赤子が、カネビメとハニマルの息子か。

カネビメが母になるとはのう。」

 

サルメノウズメ「ナミも、元気にしてるかしら・・・」

 

アチタケル「俺達の娘も、戻ればまた見違えるほど成長してそうだな・・・」

 

神武「ケンシン。久しぶりだな。元気だったか?」

 

エツノケンシン「神武・・・ひさしいな。」

 

オワリノブヒメ「初日の戦いは結果としては勝利と見てよかろう。

だが、我が戦ったナンボクチョウタカウジという将。

なかなか強かったぞ。我の兵もヤツの突撃でかなりやられた。」

 

サキタマハニマル「ナンボクチョウタカウジ・・・僕の父上を討った将・・・」

 

キビツモモタ「ハニマル・・・」

 

エツノケンシン「俺が対峙したトクソウノトキムネという将も、

守りのうまい用兵に長けた将のようだったな。」

 

神武「こちらも、有利に戦いを進めたとはいえ、

死者・負傷者合わせて2000もの兵を失った。

敵もたいしたものだな。」

 

ヒカワノドウカン「ヤツらにとっては、失った兵は、

関東で徴兵した者たち。

きっと、痛くもかゆくも無いのであろう・・・」

 

神武「さて、この戦いをどう終わらせるかな?

普通に考えれば、敵軍は、もう戦闘不能なくらいの

損害を受けてるはずだが・・・」

 

カムイ「ゲンジノヨリトモというのは、プライドの塊のような男だ。

降伏はせんだろうな・・・」

 

ツチミカドヒメ「とはいえ、敵軍を全滅させるというのも・・・」

 

ヒヨシマル「戦いをやめるきっかけが欲しいですね・・・」

 

 

しかし、その頃、東北地方から下野(栃木県)を抜けて、

さらなる戦いの相手となる軍勢が近づいてきていた・・・

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「くくく・・・神武王太子が武蔵(埼玉県)にな・・・

奥州(東北地方)の平定よりも、神武王太子の首を取る方が、後々良かろう。

待っているがよい!このヤマトノアヤタムラマロの率いる

奥州の精鋭8万騎!

真の戦というものを教えてやろう!!!」

 

 

戦いは続く・・・

さて、今回は、ここまでにしときますか。

大和軍になんと8万の援軍!?

神武様は、約3倍の敵を相手にしなければならないの!?

次回は、

 

第30話「大和軍総司令官ヤマトノアヤタムラマロ!」

 

お楽しみにね~

ナビゲーターは、アメノウズメでした。