こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第27話「別れの悲しみと生まれてくる命

~チチブカネビメの出産」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

長瀞でナンボクチョウタカウジ軍と戦い、戦死7928名、負傷1070名、損傷率99.9%。

総大将サキタマギョウダ王戦死という壊滅的大敗を喫した武蔵軍。

秩父王宮に進軍しようとするナンボクチョウタカウジ軍に、越後(新潟県)のエツノケンシン軍が、

上野(群馬県)の将兵、軍馬を含めて1万2000の騎馬兵で武蔵(埼玉県)の救援に向かっている

という情報が入ります。

これに対して、ゲンジノヨリトモ軍1万、トクソウノトキムネ軍1万は吉見から熊谷へ進軍。

ナンボクチョウタカウジ軍にも、エツノケンシン軍を迎え撃つべく熊谷へ戻るよう伝令が来ます。

 

 

ナンボクチョウタカウジ「武蔵(埼玉県)の最後の地、秩父王宮は目前ではあるが、

軍神と呼ばれる越後のエツノケンシンが1万2000もの騎兵を率いてると

いうことであれば、我らの総兵力で迎え撃たねばならんか・・・」

 

ロッカクノドウヨ「ナンボクチョウタカウジ様。

秩父王宮の攻略は、このロッカクノドウヨにお任せ下さい!

なんの、率いる将もおらぬ、たかが1000の秩父軍など、

このロッカクドウヨの敵ではございません!」

 

ナンボクチョウタカウジ「うむ。秩父王宮が落ちれば、

エツノケンシン軍も戦う理由が無かろう。

ロッカクノドウヨ。兵3000を率いて、秩父王宮を包囲せよ。

降伏するまで包囲を基本とし、もし1000の秩父兵が

打って出てきたならば、それを迎撃せよ。

功を焦って、無理をするなよ。」

 

ロッカクノドウヨ「ははっ!」

 

ナンボクチョウタカウジ「ナンボクチョウタカウジ軍、

3000をロッカクノドウヨに与え秩父王宮を包囲。

残り7000にて、ゲンジノヨリトモ軍、トクソウノトキムネ軍に

合流し、総兵力2万7000にて、1万2000のエツノケンシンを

迎え撃つ!」

 

 

ナンボクチョウタカウジ軍本隊7000は、長瀞から寄居を通って、

エツノケンシン軍を迎え撃つべく熊谷へ向かいました。

ナンボクチョウタカウジ軍本軍が去った後の長瀞。

 

 

ロッカクノドウヨ「ふん。タカウジ様も、武人の誇りがどうのと

うるさい方よ。

戦で勝った者が負けた者をなぶるのは、当たり前のこと。

これで、やりたいようにできるわ。

おい、サキタマギョウダ王の遺体を磔にしろ!

秩父王宮の者どもが王の遺体を見て嘆き悲しむ様が

目に浮かぶわ。

くわっははは・・・」

 

 

なんと、ロッカクノドウヨは、戦死したサキタマギョウダ王のご遺体を

磔にかけ、見世物のように、秩父に向かって進軍していきました。

ロッカクドウヨの軍勢3000がいなくなった長瀞。

おや、たくさんの武蔵軍の兵士達の遺体の中から、なにやら動く者が・・・

 

 

クマガヤアツイゾウ「行ったか。死んだふり作戦で、

なんとか生き残れたか・・・」

 

ソウカセンベイ「ちくしょう!あのお優しいサキタマギョウダ王様の

ご遺体をさらし者にしやがって!」

 

クマガヤアツイゾウ「しっかし、あいつら強かったな。」

 

ソウカセンベイ「オラ、煎餅焼くのが仕事で、兵隊なんて

向いてないだ・・・」

 

クマガヤアツイゾウ「生き残ったのはオラ達だけか・・・

これからどうする?」

 

ソウカセンベイ「オラの地元、草加の集落を焼き払った

ゲンジノヨリトモなんぞの治める国では暮らしたくねぇ・・・」

 

クマガヤアツイゾウ「オラも、地元の熊谷の集落を焼き払った

ナンボクチョウタカウジなんぞが偉そうに治める国にはいたくねぇ。」

 

ソウカセンベイ「どうせ、殺されるなら、秩父王宮に行こう。

オラ達が見たこと、聞いたことが、武蔵(埼玉県)のみんなのために

なんかの役に立つかも知れねぇ。」

 

クマガヤアツイゾウ「だな。越後(新潟県)から1万2000の騎兵が来てるらしいし、

ナンボクチョウタカウジの軍も7000くらいが北に戻っていったし。

とにかく秩父王宮に行って、チチブカネビメ様達に、このことを知らせるだ!」

 

 

長瀞の戦いを生き残ったクマガヤアツイゾウとソウカセンベイの二人は、

秩父王宮へ向かって走って行きました・・・

その頃、神武様は、秩父王宮に到着していました。

 

 

サキタマハニマル「神武君!?どうして、ここに!?」

 

神武「ハニマル。久しぶりだな。新婚旅行先の駿河(静岡県)で、

キバノヒンベイを助けて、武蔵(埼玉県)のことを聞き、助けに来た。」

 

サキタマハニマル「はにゃ~!?駿河(静岡県)で!?

越後(新潟県)じゃなくて!?」

 

キバノヒンベイ「ハニマルさま~。ヒンベイ、方向を間違えてしまいましたぁ・・・」

 

神武「まあ、おかげで、俺が来れたんだがな( ・ω・)

越後(新潟県)のケンシンと尾張(愛知県)のオワリノブヒメには、

援軍の要請をしてある。」

 

サキタマハニマル「神武君。ありがとう!

え~と。

ショウリュウキさんは知ってるけど、この二人は?」

 

ツチミカドヒメ「私は、奥州(東北)のツチミカドヒメです。

駿河(静岡県)でたまたま神武達と会い、同行しています。」

 

カムイ「俺は・・・蝦夷地(北海道)アイヌの戦士カムイ。

神武を殺そうとして負けて仲間になった・・・」

 

サキタマハニマル「神武君を殺そうとした!?」

 

神武「まあまあ、今は、俺の頼れる仲間だ( ・ω・)」

 

ショウリュウキ「今、どういう状況なのだ?」

 

サキタマハニマル「僕の父上のサキタマギョウダ王が、

長瀞に9000の兵で出陣していった。

敵はナンボクチョウタカウジという将軍らしくて、

兵力は1万くらいらしいけど・・・」

 

神武「9000で1万の敵を?

策はあるのか?」

 

サキタマハニマル「策・・・ごめん、

僕には軍事のことは、わからない・・・」

 

チチブカネビメ「本来は、エツノケンシン殿の援軍が来てから、

挟み撃ちにする予定でございました。

しかし、義父様は、エツノケンシンの援軍が来る前に出陣してしまい・・・」

 

神武「カネビメ!」

 

ショウリュウキ「カネビメ殿、ずいぶん、お腹が大きいな。

出産は近いのか?」

 

チチブカネビメ「お恥ずかしい姿をお見せして申し訳ございません。

出産は、今日、明日かも知れません。」

 

神武「その身重の身なら、あまり動かん方がいい。

ここは俺達に任せて、

お前は、安心して、元気な子を産め( ・ω・)」

 

チチブカネビメ「申し訳ございません。神武様。

奥で休ませていただきます。」

 

神武「ハニマル。お前の父上が長瀞に出陣したのはいつだ?」

 

サキタマハニマル「3日前だよ。」

 

神武「もう戦いは終わっているかもしれないな・・・」

 

ショウリュウキ「新しい情報は無いのか?」

 

サキタマハニマル「う~ん。前線で何かあったら、

連絡が来そうだけど・・・」

 

カムイ「連絡できる者がいたら・・・だな。」

 

サキタマハニマル「父上の軍が全滅したとでも

いいたいの!?」

 

神武「落ち着け。ハニマル。カムイは、ぶっきらぼうな

ものの言い方をするが、アイヌの彼にとっては、俺達の

言葉は外国語みたいなもんだ。悪気は無い。」

 

サキタマハニマル「うん。そうだね。ごめん・・・」

 

ショウリュウキ「ハニマル殿・・・父上が心配なのだな・・・」

 

サキタマハニマル「神武君。いろいろと相談したい。

カネビメちゃんのお父さん、チチブミツミネ王とも会ってほしい。」

 

 

神武様達は、秩父王宮の王の間に通されました。

 

 

チチブミツミネ王「神武王太子様。ご高名は聞き及んでおります。

秩父の王、チチブミツミネでございます。

我が娘、チチブカネビメが大変お世話になっております。」

 

ヤゴコロアヤメ王妃「カネビメの母、ヤゴコロアヤメでございます。」

 

オシノハスヒメ「ハニマルの母。オシノハスヒメでございます。

出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)では、我が息子

ハニマルがとてもお世話になったそうで、ありがとうございます。」

 

神武「高千穂天孫一族、王太子の神武です。」

 

ショウリュウキ「神武王太子の臣、沖縄のショウリュウキと申します。」

 

ツチミカドヒメ「神武王太子の供をしております。奥州のツチミカドヒメです。」

 

カムイ「アイヌのカムイ。神武の供をしている。」

 

チチブミツミネ王「これは・・・神武王太子はもちろん、供の方々も、

超一級の武将とお見受けいたします。

我ら、秩父の一族は、カネビメを例外として、武勇、軍事に長けた者

がおりません。

なにとぞ、お力添えをいただきたいとお願い申し上げます。」

 

神武「本来は、いろいろと儀礼に則った挨拶をしたいところだが、

事態が事態だ。

単刀直入に聞く。今、武蔵(埼玉県)には兵はどれだけいる?

また、それを率いられる将は?」

 

チチブミツミネ王「我らが動員できる兵力は1万。そのうちの

9000をサキタマギョウダ王が率いて出陣しておりますので、

残りの兵力は、わずか1000でございます。

また、恥ずかしながら、サキタマギョウダ王以外に、兵を率いる

将としての能力を持った者は、今の我らにはおりません。」

 

オシノハスヒメ「ですが、きっと我が夫サキタマギョウダが、

9000の兵で、ナンボクチョウタカウジの1万の兵を食い止めてくれています。

神武様!どうか、我が夫の加勢に向かってください!」

 

ショウリュウキ「ナンボクチョウタカウジというのは、どの程度の将才の

武将なのだ?仮に戦上手の名将であれば、9000の兵力で1万の兵力を

食い止めるのは、かなり厳しいと思うが・・・」

 

サキタマハニマル「行田の埼玉(さきたま)王宮は、3日で落とされた・・・

ナンボクチョウタカウジというのは、とっても強かったよ・・・」

 

ツチミカドヒメ「最悪の事態を想定すると、

1万の敵を1000で防がねばならんか・・・」

 

オシノハスヒメ「我が夫が、負けるはずがありません!

神のご加護がきっとあるはず!」

 

神武「いずれにせよ。備えは必要だな。

サキタマギョウダ王の勝利を願いながら、

できる準備はしよう。

チチブミツミネ王。率いる将がいないのであれば、

武蔵軍1000の兵。

俺に率いさせてもらって良いか?」

 

チチブミツミネ王「どうか、お願い申し上げます。

神武王太子様の指揮であれば、みな喜んで戦いましょう。」

 

ショウリュウキ「1000の兵であれば、部隊を分けて分散させぬ方がよいな。

総兵力1000を神武がすべて指揮し、私やツチミカドヒメ、カムイは、

神武の副将として動こう。」

 

神武「そうだな。だが、わずか1000の兵であれば、基本は籠城。

援軍が間に合うかだな・・・

だが、できる限りのことをやろう。ショウリュウキ、作戦立案を手伝ってくれ。

カムイとツチミカドヒメは、わずかな時間だが、兵と交流して、戦い方を伝えてくれ。」

 

ショウリュウキ「了解した。」

 

ツチミカドヒメ「わかったわ。」

 

カムイ「・・・すまん。俺は、交流には向かん。

指揮官ではなく、一戦士として戦いに加わろう。」

 

 

その夜・・・クマガヤアツイゾウとソウカセンベイの二人が秩父王宮に到着しました。

二人の話を聞く神武様達。

 

 

サキタマハニマル「嘘だ!父上の軍9000が全滅したなんて!」

 

クマガヤアツイゾウ「ハニマル王子・・・つらいですが、現実です。

サキタマギョウダ王様は、敵大将ナンボクチョウタカウジとの

一騎打ちに敗れ、討ち死になされました・・・」

 

オシノハスヒメ「なんと!?ああ~、あなた~~~!!!」

 

ヤゴコロアヤメ王妃「ハスヒメ様・・・あちらへ!休みましょう・・・」

 

オシノハスヒメ「うそよ!嘘だと言って!ああ~!!!」

 

神武「ハニマル・・・」

 

サキタマハニマル「うっ・・・ううぅ、どうして、あんなに

優しい父上が・・・うわ~~~ん!」

 

チチブミツミネ王「サキタマギョウダ王・・・初孫が生まれることを

あれほど、楽しみにしておられたというのに・・・

さぞや無念であったろう・・・」

 

ソウカセンベイ「越後(新潟県)のエツノケンシン軍1万2000が

上野(群馬県)を突破し、武蔵(埼玉県)に向かっているようです。

ナンボクチョウタカウジ軍は、軍を分け7000が熊谷に向かい、

3000がこの秩父王宮に向かっているようです。

敵は、ゲンジノヨリトモ軍1万、トクソウノトキムネ軍1万と

ナンボクチョウタカウジ軍7000の合計2万7000で、

熊谷で、エツノケンシン軍を迎え撃とうとしているようです。」

 

神武「ケンシンの1万2000の迎撃に、2万7000の動員か・・・

さすがのケンシンでも、苦しいかな?」

 

ショウリュウキ「だが、秩父王宮に向かってくる兵が3000に減ったか。

それでも、我らの3倍の兵力ではあるが・・・」

 

神武「3000の部隊を率いる将のことはわかるか?」

 

クマガヤアツイゾウ「たしか・・・ロッカクノドウヨとかいう

感じの悪いヤツでした。

サキタマギョウダ王のご遺体を磔にかけてさらし者にしながら、

行軍してきていました。」

 

カムイ「ロッカクノドウヨか。知っている。

武勇はそこそこだが、自信過剰のろくでもないヤツだ。」

 

神武「武勇はそこそこ・・・カムイ、お前とどっちが強い?」

 

カムイ「ふっ、あんなヤツ、俺なら秒で殺せる。」

 

神武「敵兵の士気は?」

 

ソウカノセンベイ「ナンボクチョウタカウジが率いていたときは

とてつもなく強かったです。

ただ、兵は、ほとんど関東各地から徴兵された兵達で、指揮官が

いなければ逃げ出すかも知れません。」

 

ツチミカドヒメ「ならば、敵将さえ倒せば、兵は潰走するか?」

 

神武「なるほどね・・・ところで、俺が秩父王宮にいることは、

そのロッカクノドウヨは知ってそうかい?」

 

クマガヤアツイゾウ「まず、知らないと思います。

オラ達も、高名な神武王太子様がおられるとは、

思いもよりませんでしたから。」

 

チチブカネビメ「神武様。敵将の暗殺が一番早い方法かと。」

 

神武「カネビメ。お前は休んでいた方がいい。」

 

チチブカネビメ「義父様が亡くなられたのですね・・・

とても、誇り高く、そして、お優しい方でございました・・・」

 

サキタマハニマル「神武君!僕が、その敵将をやっつけてやる!」

 

神武「ハニマル。お前は戦場に出るな。お前が人を殺すことを、

お前の父上は望まれていない。」

 

サキタマハニマル「神武君・・・」

 

チチブカネビメ「うっ!」

 

サキタマハニマル「カネビメちゃん!?」

 

ヤゴコロアヤメ王妃「カネビメ。産気づきましたね!

奥へ。みな、湯をわかして!神武様、カネビメがまもなく

出産いたします。これにて失礼いたします。」

 

神武「ああ。元気な子を産めよ。ハニマル。お前は、

カネビメについててやれ。

戦は、俺達がやる。」

 

ショウリュウキ「具体的な策はどうする?神武。」

 

神武「敵は、この秩父王宮の近くで野営している。

夜襲をかけよう。

俺とカムイ、ツチミカドヒメの3人で十分だ。

ショウリュウキは、秩父王宮を念のために

1000の兵力を指揮して防衛体制を取ってくれ。」

 

ショウリュウキ「わかった。相変わらず、無茶なヤツだな。」

 

神武「いつもそうさ( ・ω・)」

 

ツチミカドヒメ「付き合おう。神武。」

 

カムイ「真夏の武蔵(埼玉県)。暑いな。

この暑さの下の軍装で、蝦夷地(北海道)の寒さを

受ければ、敵はどうするかな。」

 

神武「行くぜ!ツチミカドヒメ、カムイ。」

 

 

なんと、たった3人で夜襲をかける神武様たち。

ロッカクノドウヨは3000の兵を率いて、秩父王宮近くの平野で

野営をしておりました。

酒を飲み、すっかり油断しているロッカクノドウヨ。

 

 

ロッカクノドウヨ「うわっははは。呑め!呑め!

楽な勝ち戦じゃ!

う~ん。なんじゃ?急に寒くなったな。雪?

なんじゃと!?この真夏に雪じゃと!?」

 

側近「ロッカクノドウヨ様!夜襲でございます!」

 

ロッカクノドウヨ「や、夜襲だと!?敵の数は!?」

 

側近「不明!三方向より、攻め寄せてきます!」

 

 

神武・カムイ・ツチミカドヒメ 対

ロッカクノドウヨ軍3000

開戦!

 

カムイ「クルッペ・イメル(霜・稲妻=ダイヤモンドダスト)」

 

 

ロッカク兵A「な、なんだ!?雪?いや、身体が凍る!?」

 

 

ツチミカドヒメ「大変よ~!妖怪が出たぞ~!

お前の隣の者も妖怪だぞ~!」

 

ロッカク兵B「おのれ!妖怪め!」

 

ロッカク兵C「なにをするか!おのれこそ妖怪だろ!」

 

 

カムイのクルッペ・イメルにより戦闘不能となる兵士達、

そして、ツチミカドヒメの放つ妖怪を見て同士討ちを始める兵士達。

3000いるロッカクノドウヨの兵達も、大混乱でまともな戦闘になりません。

 

 

カムイ「貴様ら、雑兵が何百、何千いても、俺の相手ではない!」

 

ツチミカドヒメ「ほらほら!私の矢を喰らわせてあげるわ!」

 

 

ロッカクノドウヨ「なんじゃ!?なにが起こっておる!?

真夏に雪!?妖怪!?兵達が同士討ちをしておる!?」

 

神武「あんたが大将だな。」

 

ロッカクノドウヨ「な、なんじゃ!?貴様は!?」

 

 

ロッカクノドウヨの側で磔にされたサキタマギョウダ王の遺体を見る神武様。

 

 

神武「なぜ、サキタマギョウダ王の遺体をこのようにしている?」

 

ロッカクノドウヨ「ふん!戦で勝者が敗者をなぶるのは、

勝者の権利じゃ!」

 

神武「戦いに負けた者にも・・・尊厳はある!」

 

ロッカクノドウヨ「だまれ!このロッカクノドウヨの剣を喰らうが良い!

きえぇ~~~!!!」

 

神武「天孫光輪斬!!!」

 

ロッカクノドウヨ「がっ・・・い、いたい・・・いたいよぅ~」

 

神武「人の痛みを思えぬ者は、痛みの中で死ね・・・」

 

 

ロッカク兵「ロッカクノドウヨ様が討たれた!みな、逃げろ~!!!」

 

 

潰走していくロッカク兵達・・・

 

 

神武・カムイ・ツチミカドヒメ 対

ロッカクノドウヨ軍3000

神武ら3人の勝利!

(神武・カムイ・ツチミカドヒメ 死者、負傷者0名。損傷率0%)

(ロッカクノドウヨ軍 死者283名、負傷者872名、逃走1845名。損傷率38.5%

【総大将ロッカクノドウヨ戦死】)

 

 

ツチミカドヒメ「たった3人での奇襲。

敵の大将も討ち、大成功だったわね。」

 

神武「・・・・・・」

 

ツチミカドヒメ「どうしたの?神武?」

 

神武「ロッカクノドウヨという男は、おそらく悪人だった・・・

だが、悪人であっても、一人の人間であり、命・・・

俺は、また人を殺した・・・」

 

カムイ「戦が無くならない限り、戦をする限り、

どんなにきれい事を言っても人は死ぬ。人を殺す。

それをしたくなければ戦の無い世を作るしか無い・・・」

 

神武「そうだな・・・頭ではわかってるんだけどね・・・

人を殺すって、ホント、イヤだわ・・・」

 

ツチミカドヒメ「神武・・・あなたは優しい人ね・・・

でも、そんな優しい人こそ、王になるべきだと思うわ。」

 

カムイ「神武。俺達の太陽よ。お前が罪と感じる、

この戦。その罪を俺も、ともに負おう。

この国から、この世界から、戦を無くすために・・・」

 

ツチミカドヒメ「そうね。私達の次の世代には、

戦で殺したり、殺されたりなんて無い世の中に

してあげたいわね・・・」

 

 

秩父王宮に神武様達が戻ったときには、夜が明けていました。

そして・・・

 

 

サキタマハニマル「神武君。父上の遺体を取り戻してくれてありがとう・・・」

 

神武「カネビメは?」

 

サキタマハニマル「生まれたよ。男の子だ。

父上の生まれ変わりかもしれない。」

 

神武「そうか・・・無事に生まれたか・・・

きっと、サキタマギョウダ王の生まれ変わりだな。

おめでとうハニマル。」

 

サキタマハニマル「ありがとう、神武君・・・

きっと、父上も、父上も・・・喜んでくれてるよ・・・

父上・・・僕、お父さんになったよ・・・」

 

 

戦場で散る命、新しく生まれてくる命・・・

人の世は、人の命は、長い歴史の中、こうして

生き死にを繰り返していく・・・

さて、今回は、ここまでにしておきますか。

次回は、

 

第28話「川越の名将!ヒカワノドウカンを味方にせよ!」

 

お楽しみにね~

ナビゲーターは、アメノウズメでした。