こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第23話「急げ秩父へ!甲斐の山道を抜けよ!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

新婚旅行中の神武様達が助けたキバノヒンベイは、

武蔵(埼玉県)のサキタマハニマルの部下でした。

キバノヒンベイの話によると、すでに埼玉(さきたま)王宮は陥落し、

サキタマハニマル達武蔵軍は、チチブカネビメの故郷である秩父に追い詰められている。

しかも、チチブカネビメは、出産目前の身で軍勢の指揮を執れず。

神武様は、キバノヒンベイから、さらに詳細な情報を聞き出します。

 

 

神武「なんと・・・関東にはそのような大勢力が生まれていたのか。」

 

キバノヒンベイ「もともと関東各地は、上野(群馬県)の毛野族を

除けば、大きな勢力は無く、それぞれの地で小さな集落を作り、

生活しておりました。

しかし、突然、現れたヤマトノアヤタムラマロという男が、

ゲンジノヨリトモ、トクソウノトキムネ、ナンボクチョウタカウジと

いった将を見つけ、あっという間に組織的な勢力が作られ、

関東各地は、なすすべも無く、攻略されてしまったのです。

我ら武蔵には、1万の兵がおりますが、カネビメ様のお腹が大きくなり、

動けず、指揮を執れる者がおりません。

ハニマル様も必死に戦われておりますが、戦上手の敵勢力に叶わず、

敗走を繰り返し、とうとう、秩父にまで追い詰められてしまいました!

どうか!どうか!神武様!お助けくださいませ!」

 

神武「敵の数は?」

 

キバノヒンベイ「上野(群馬県)、下野(栃木県)からナンボクチョウタカウジが

率いる北からの軍が1万。

下総、常陸(茨城県)、上総、安房(千葉県)からのトクソウノトキムネが率いる

東からの軍が1万。

伊豆(静岡県伊豆半島)、相模(神奈川県)、武蔵南部(東京都)からの

ゲンジノヨリトモが率いる南からの軍が1万。

合計3万ほどの大軍勢でございます。」

 

神武「秩父には、1万もの兵を喰わせるだけの兵糧はあるのか?」

 

キバノヒンベイ「もって・・・一月かと・・・」

 

ショウリュウキ「1万もの兵、よほどの統率力がある者でなければ、指揮できぬな。

兵糧も一月程度しか、もたんということであれば籠城して持久戦というわけにも

いかぬだろうな・・・」

 

神武「援軍のあては?」

 

キバノヒンベイ「越後(新潟県)のエツノケンシン殿への援軍要請に行くところを、

このキバノヒンベイが方向を間違えて、この駿河(静岡県)に来てしまったのです!

うお~ん。ハニマル様~。」

 

神武「フジヒメ。駿河(静岡県)から援軍を出すことは可能か?」

 

スルガノフジヒメ「神武様。申し訳ございません。

駿河は、サカタノキンタロやダイダラボッタロウが野盗からの略奪は

防いでくれていますが、他国と戦するような戦力は持っておりません。

援軍を出すことは困難でございます。」

 

神武「フジヒメ。信濃(長野県)のことはわかるか?」

 

スルガノフジヒメ「信濃(長野県)は山で各集落が分断され、統一的な戦力はありません。

諏訪周辺はシナノノスワヒメが治めておりますが、駿河(静岡県)よりもさらに戦力は無いと

思います。」

 

神武「甲斐(山梨県)のことはわかるか?」

 

スルガノフジヒメ「甲斐(山梨県)は、山に囲まれており、交流がありません。

強い豪族がいるとも聞きませんが、そもそも援軍を出してくれるような

勢力は存在していないかと・・・」

 

神武「すると、援軍の可能性があるのは、越後(新潟県)のケンシン。

それに、かなり距離はあるが、尾張(愛知県)のノブヒメか。」

 

アイラツヒメ「神武・・・」

 

神武「フジヒメ。すまんが、駿河(静岡県)から、

尾張(愛知県)のノブヒメと、越後(新潟県)のケンシンに

援軍要請の使者を出してもらえるか?」

 

スルガノフジヒメ「尾張(愛知県)にはすぐに使者を出します。

越後(新潟県)については、信濃(長野県)のシナノノスワヒメを仲介して連絡を取りたいと思います。」

 

神武「手配は任せる。アイラ。すまないが、

先に伊勢(三重県)まで戻っててくれ。俺は秩父に向かう。」

 

アイラツヒメ「神武!無茶だわ!」

 

神武「ハニマルとカネビメを見殺しにはできない。

伊勢(三重県)に着いたら、高千穂のタケルにも使いを送って、状況を知らせてくれ。」

 

ショウリュウキ「だが、神武よ。どうやって秩父に行く。

道はわかるのか?」

 

キバノヒンベイ「必死に逃げてきたので、ヒンベイは道がわかりません・・・

申し訳ございません。」

 

ツチミカドヒメ「相模(神奈川県)は敵地ね。通るのは危険だわ。

秩父に向かうなら、甲斐(山梨県)から秩父に抜ける

山道を抜けるのが早いと思うわ。

私は、案内できるわよ。行ったことあるから。」

 

神武「ありがたい。ツチミカドヒメ。案内を頼む。

キンタロ、ボッタロウ。すまないが、

アイラを尾張(愛知県)まで送ってくれ。

その後は、ノブヒメと相談して、ノブヒメの指示で動いてくれ。」

 

サカタノキンタロ「わかったぜ。」

 

ダイダラボッタロウ「んだ。」

 

アイラツヒメ「神武・・・無事で戻ってきてね。」

 

神武「ああ。俺は無事に戻るさ( ・ω・)」

 

 

神武様は、新婚旅行を中断し、妻アイラを

サカタノキンタロ、ダイダラボッタロウとともに、

尾張(愛知県)に向かわせ、ご自身は、

ショウリュウキ、ツチミカドヒメ、キバノヒンベイと

ともに、秩父に向かうべく、甲斐(山梨県)に進んでいきました。

他方、三河(愛知県)岡崎では・・・

 

 

ミカワノタケチヨ「ハンゾウか。入れ( ・ω・)」

 

イガノハンゾウ「イガノハンゾウ。参上。」

 

ミカワノタケチヨ「神武王太子の動向か?」

 

イガノハンゾウ「はい。神武王太子を監視している部下からの報告です。

神武王太子は、秩父へ向かって、甲斐(山梨県)を通過しようとしているとのことです。」

 

ミカワノタケチヨ「秩父へか。滅亡寸前の武蔵(埼玉県)にいる友達を助けようってことか。

よし。大和(奈良県)のヤマトノショウトク大先生と、

関東総大将のゲンジノヨリトモさんにも、このことを知らせてやれ。」

 

イガノハンゾウ「伝令を送ります。」

 

ミカワノタケチヨ「戦を決めるのは、兵力や兵器じゃねぇ。

一番の武器は、情報だ。

神武王太子さんよ。あんたは良い奴だが、ちと、無謀じゃな( ・ω・)」

 

 

他方、武蔵(埼玉県)の川越。

ここには、大和勢力の関東連合軍の本陣が置かれておりました。

 

 

ゲンジノヨリトモ「ほう。神武王太子が、甲斐(山梨県)を抜けて秩父に向かおうとしているとな。」

 

トクソウノトキムネ「甲斐(山梨県)の山道を・・・骨の折れることですな。」

 

ゲンジノヨリトモ「我が軍は、わしの南軍とトクソウノトキムネ殿の東軍が

この川越で合流し、2万。

ナンボクチョウタカウジ殿の北軍1万が、寄居を落としたところ、秩父はもう目前じゃな。」

 

トクソウノトキムネ「高名な天孫一族の神武王太子。どうなさる?」

 

ゲンジノヨリトモ「ふん。関東は、我らの地じゃ!

天孫一族など知らぬ!

板東の武者による国を作るのだ!

神武王太子には刺客を送ってある!」

 

トクソウノトキムネ「刺客。誰を?」

 

ゲンジノヨリトモ「奥州(東北)に遠征中のヤマトノアヤタムラマロ殿が、

奥州で拾ってきたちょうどいいのがおってな。

北の蝦夷地(北海道)から渡ってきた異民族の男。

死んだところで、わしらにはなんの痛手も無い奴じゃ。」

 

トクソウノトキムネ「異民族の男・・・それはそれで貴重なような気もしますがな。」

 

ゲンジノヨリトモ「ふん。蝦夷地(北海道)の異民族が生きようが死のうが知ったことか。

どうせ、我ら大和が支配した後は、我らの文化で教化してやらねばならん、

野蛮人どもよ!」

 

トクソウノトキムネ「その刺客として放った異民族の男の名は?」

 

ゲンジノヨリトモ「たしか・・・カムイだったか。」

 

トクソウノトキムネ「北の蝦夷地(北海道)の異民族の男、カムイ・・・

会ってみたいものです。生きて戻ってきてもらいたいものですな。」

 

ゲンジノヨリトモ「ふん。お主は、物好きじゃな。異民族になど興味があるのか?」

 

トクソウノトキムネ「ゲンジノヨリトモ殿が偏狭すぎる気もしますが・・・

まあ、良いでしょう。」

 

 

大和(奈良県)のヒメタタライスケヨリヒメの王宮・・・

 

 

ヤマトノショウトク「ミカワノタケチヨ殿の間者か。」

 

シノビノオオネズメ「はい。我が主、ミカワノタケチヨよりの伝令でございます。」

 

ヤマトノショウトク「ふふっ、敵国である尾張(愛知県)・伊勢(三重県)を超えて、

よくぞ、大和(奈良県)まで来られたものよ。」

 

シノビノオオネズメ「我らは伊賀(三重県)の生まれ。

伊勢(三重県)を人目につかず抜け、

故郷である伊賀(三重県)を通り、

この大和(奈良県)に来ることなど、造作も無いこと。」

 

ヤマトノショウトク「なるほど。お主ら優秀な伊賀の間者を配下に持つ

ミカワノタケチヨ殿は、いつか天下を取る男やも知れぬな。

して、ミカワノタケチヨ殿は、なんと?」

 

シノビノオオネズメ「神武王太子が、武蔵(埼玉県)の救援のため、秩父に行こうと

甲斐(山梨県)に入りました。また、ゲンジノヨリトモ殿が、刺客を放ったようです。」

 

ヤマトノショウトク「神武王太子が関東へ・・・

我ら大和は神武王太子に今は手を出さぬ。

だが、関東の争乱に巻き込まれ、

神武王太子が死ぬならば、それはあずかり知らぬこと。」

 

シノビノオオネズメ「では。黙殺でよろしいですか?」

 

ヤマトノショウトク「関東の争乱を起こしているのは、

我ら大和ではなく、ヤマトノアヤタムラマロと知己を得た

関東の者たち。

ミカワノタケチヨ殿は、三河(愛知県)で動きたいように動かれるとよい。」

 

シノビノオオネズメ「はっ!我が主、ミカワノタケチヨにはそのように

伝えます。」

 

ヤマトノショウトク「謝礼です。では、ミカワノタケチヨ殿には

よしなに。さがってよい。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「ショウトク~。お花、お花。」

 

ヤマトノショウトク「おお。スケヨリヒメ様。きれいなお花ですねぇ。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「ショウトク。なにか、あったか?」

 

ヤマトノショウトク「いえいえ、何もございませんよ。

(この我らが盟主スケヨリヒメ様が、盟主として成長されるまで・・・

神武王太子とは戦いたくないものだな・・・)」

 

 

大和勢力の者たちが情報ネットワークを駆使する中、

神武様達は、甲斐(山梨県)の山道を進んでおりました。

 

 

神武「スゴイ山道だな。」

 

ツチミカドヒメ「この先に小さな集落がある。集落を抜ければ、

さらに山道だが、武蔵(埼玉県)に入る。」

 

キバノヒンベイ「もうすぐ、もうすぐ、武蔵(埼玉県)の秩父ですぅ。

ハニマル様~、どうかご無事で~。」

 

ショウリュウキ「夏なのに、肌寒い気がするな。

山だからか?」

 

神武「山で涼しいというより、寒いな。真冬のようだ・・・」

 

ツチミカドヒメ「甲斐(山梨県)の端にある集落だ!この集落を抜ければ、

秩父まで集落は無い。少しだけ休むか?」

 

神武「そうだな。一休みして、その後、秩父まで一気に

駆け抜けよう。」

 

 

集落に入る神武様達。

しかし、そこは真冬のように冷たい寒気が漂っておりました・・・

 

 

ショウリュウキ「なんだ。この寒さは?

沖縄生まれの私には、この寒さはちとキツいな・・・」

 

 

ツチミカドヒメ「おかしい・・・春にこの辺りを通ったときよりも寒い?

なんだ、この冬のような寒さは?」

 

神武「なにかおかしい・・・この冷気は異常だ。」

 

キバノヒンベイ「ハークション!うう、寒いですねぇ・・・

集落の者がおるようです。

ちと、暖を取らせてもらいましょう。

お~い。そこの人~。」

 

ショウリュウキ「待て!おかしい!」

 

ツチミカドヒメ「人が凍り付いている・・・?」

 

キバノヒンベイ「ひひ~ん!なんですかぁ!?

人が凍っていますぅ~!!!」

 

 

なんと!?神武様達が辿り着いた集落の者たちが、

みな凍り付いている!?

そして、神武様達の目の前に現れた一人の男!

 

 

カムイ「貴様が神武王太子か・・・?」

 

ショウリュウキ「なにものだ!」

 

ツチミカドヒメ「むっ、こいつ、強い!

しかも、とてつもない冷気を放っている!?」

 

カムイ「俺は、アイヌの戦士カムイ!

貴様に恨みは無いが、貴様を殺す!」

 

神武「アイヌの戦士、カムイ・・・」

 

 

神武様の前に現れた、アイヌの戦士カムイと名乗る男!

集落を氷づけにする不思議な力を持ったこの謎の戦士に

神武様は勝つことができるのか!?

次回、

 

第24話「氷の戦士カムイ!」

 

お楽しみにね~

ナビゲーターは、アメノウズメでした。