こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

さて、

『宇宙一わかりやすい僕らの憲法のお話( ・ω・)』

のお時間です。

 

 

1 憲法って、なんだろう?立憲主義のお話

2 民主主義って、多数決のことじゃないの?

3 三権分立 独裁者を生まないためのシステム

4 憲法前文って、なぁに?

5 象徴天皇制とジェンダーのお話

6 「個人の尊厳」と「公共の福祉」って、なんのこと?

7 「人権」とはなにか?

8 税金と民主主義

9 平和主義、その本当の意義

10 表現の自由って、どうして大事?

11 信教の自由って、どういうもの?

13 ほんとに守られてますか?学問の自由

14 昔はあたりまえじゃなかった婚姻の自由

15 生存権・・・教えて、僕らの生きる権利

16 一人の個人として育つために~学習権

17 働く人の権利

18 財産権という人権

19 「平等」って、なに?

20 適正手続~刑事裁判と人権

21 憲法の条文に書いてない人権は認められないの?

22 国会とは?

24 内閣とは?

25 裁判所とは?

26 地方自治って、なんだろう?

27 憲法改正の手続のこと

28 最後に繰り返そう!「憲法」が大切な理由(最終回)

 

 

今回は、第8話。税金と民主主義

です( ・ω・)

 

憲法は、

「新たに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、

法律又は法律の定める条件によることを必要とする」と定めています(憲法84条)

 

この税金を課すためには、法律の定めが必要という基本原則を、

租税法律主義といいます。

 

国が活動するためには、たくさんのお金が必要です。

この国のお金の処理のことを財政といいます。

 

そして、「租税」(税金)というのは、

国がその経費を支弁するために国民から強制的無償で徴収する金銭をいいます。

 

法律で決められた内容の税金を、イヤでも強制的に徴収される。

なにかサービスを得たり物を得る対価ではなく、無償で徴収される。

それが、税金です( ・ω・)

 

税金をなぜ法律で決めなければならないのか?

実は、民主主義や立憲主義のはじまりは、まさにこの税金の問題から始まりました。

 

1215年のイギリスの「マグナカルタ(大憲章)」では、

国王による課税に対しては、王国の一般評議会による同意が必要なことが定められました。

 

1628年、チャールズ1世の戦費調達のための強制的金銭徴収に抗議する

「権利請願」は、国会の承諾なき課税の禁止を確認しました。

 

名誉革命の宣言書である1689年の「権利章典」では、

①すべての租税は納税者の同意を得なければならないこと、

②議会は国の経費を監督し、かつ承認する権利を持つこと、

③予算を議決するため毎年議会を開設すること、

などが定められました。

 

このように、立憲主義、民主主義のスタートは、

国王という権力者から、自由に税金を課す権限を奪うことから始まりました。

 

なぜ、税金に関する法律や予算等の財政に議会(国会)による関与が必要かといえば、

議会(国会)は、選挙によって選ばれた国民の代表者だからです。

「代表無くして課税なし」

これは、民主主義の根本的な原理です。

 

今の日本は、消費税があるので、所得税非課税の生活困窮世帯や

選挙権の無い子供、それに外国人も、みんな税金を払わされています。

意識していなくても、税金は、日々の生活に影響しています。

 

あまり国会中継を見ている人は多くはないでしょうが、

今の国会では、防衛費(軍事費)を爆上げして、増税の方向へ

進んでいく議論も、平然とされています。

 

税金のこと、税金をどう使っていくかについてのこと。

関心無いとか、わからないとか言ってないで、

一番身近な問題から、民主主義や憲法を意識してもらえたらなと思います。

 

読んでくださり、ありがとうございました。