こんばんは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

『宇宙一わかりやすい僕らの神話のお話( ・ω・)』

オオクニヌシの国譲りシリーズです。

 

 

 

因幡の白ウサギを助け、ヤガミヒメと夫婦になった

オオナムチ(後のオオクニヌシ)。

しかし、兄である八十神(ヤソガミ)たちの逆恨みを受け、

命を狙われることになります。

果たして、オオナムチにはどのような試練が待ち受けているのか?

今回は、

前編 ~スサノオの試練

です。

 

ヤガミヒメと結婚したオオナムチは、八十神たちに妬まれ、

命を狙われます。

オオナムチは、八十神たちの計により、

焼いた岩を抱き、命を奪われますが、

母であるサシクニワカヒメにより生き返ります。

しかし、今度は、オオナムチは木に挟まれて圧死してしまいます。

またサシクニワカヒメにより生き返ります。

 

二度にわたり、命を奪われたオオナムチは、

サシクニワカヒメの指示により、紀伊(和歌山県)にいる、

オオヤビコノカミを頼りますが、紀伊まで八十神たちは追いかけてきます。

オオヤビコノカミの助けにより、辛くも逃げ延びたオオナムチは、

スサノオのいる根の堅洲国に逃げ延びます。

 

オオナムチ「ふう、兄上たちもなんとしつこい・・・ここが、根の堅洲国か。」

スセリビメ「おや?あなた様は?」

オオナムチ「私は、オオナムチと申します。」

スセリビメ「私は、スセリビメ。この国の王・スサノオの娘です。」

オオナムチ「なんと?スサノオ様の?」

スセリビメ「あなたは・・・どうやら、辛い旅をされてきたようですね。

今宵は、ゆっくりとお体を休めてください。」

オオナムチ「それにしても・・・なんと美しい・・・」

スセリビメ「なんというご立派な方・・・」

 

オオナムチとスセリビメはお互いに恋に落ちます。

しかし、スセリビメの父親は・・・

そう、あのスサノオです。

 

スサノオ「ふーん。わしの娘のスセリビメが地上からやってきた

オオナムチという男とのう( ・ω・)

わしの娘の夫にふさわしいか、このわしが試してやるか。」

 

オオナムチは、スサノオと謁見します。

 

オオナムチ「オオナムチと申します。」

スサノオ「よっ。ヤサ男( ・ω・)」

オオナムチ「ヤ、ヤサ男・・・」

スサノオ「お前、わしの娘のスセリビメと恋仲なんだって?」

オオナムチ「はい。一目で惚れました。」

スサノオ「ふ~ん。一目惚れねぇ( ・ω・)」

オオナムチ「スサノオ様!どうか、私とスセリビメとの結婚をお認めください!」

スサノオ「やだ( ・ω・)」

スセリビメ「お父様!」

スサノオ「たかが八十神程度の連中から逃げ回ってるような、

惰弱な神に、俺の娘はやれん( ・ω・)」

オオナムチ「そうですか・・・」

スサノオ「おい、おい、親に反対されたくらいであきらめんのか?」

オオナムチ「いえ、駆け落ちしようと思います。」

スサノオ「バカだねぇ。駆け落ちするなら、黙ってやれや( ・ω・)」

スセリビメ「お父様!お願い!」

スサノオ「まあさ。結婚なんて、当人同士が好き合ってするなら、

文句は無いんだけどさぁ。

このスサノオ様の娘を妻にしようってんなら、八十神程度、

簡単に倒せるようじゃないと困るわな( ・ω・)」

オオナムチ「兄上たちを・・・」

スサノオ「ちょっくら、修行させてやるわ。

蛇の室(ムロヤ)にでも泊まってこい。」

 

蛇の室で、蛇に絡みつかれるオオナムチ!

 

オオナムチ「うわ~、蛇だ~!!!」

スサノオ「おい、おい。蛇くらいで

ビビってんじゃねぇよ。わしが戦ったヤマタノオロチ

なんて、そんなもんじゃなかったぜ。」

スセリビメ「オオナムチ様!今、お助けします!」

スサノオ「おっと。スセリビメ。手助けすんなよ。」

スセリビメ「鬼!悪魔!胴長短足!」

スサノオ「おいおい、それが親父に言う言葉かよ( ・ω・)」

クシナダヒメ「あら。精神の部屋。珍しいわね。あなた。」

スサノオ「おう。ちょっくら、鍛えてやろうと思ってな。」

スセリビメ「ひどい!お父様とちがって、オオナムチ様は、

お優しい方なのよ!お父様みたいな戦いの人じゃないの!

そんなに私を嫁にやりたくないの!?」

スサノオ「スセリビメよ。勘違いすんなよ。

わしは、婿いびりをしたいんじゃない。

あの男には、誰よりも大きな使命がある。

そのためには、この程度の試練は自力で切り抜けられねぇとな。」

 

オオナムチ「蛇たちよ・・・私は戦いは好まない。」

オオナムチは、静かに瞑想を始めた。

なんと蛇たちが静まっていく。

そして、オオナムチは一夜を無事に蛇の室で過ごした。

 

スサノオ「ほう。こりゃ、たいしたもんじゃねぇか( ・ω・)」

オオナムチ「こ、これで、お認めいただけますか・・・?スサノオ様。」

スサノオ「じゃあ、次は、ムカデと蜂の室だ( ・ω・)」

オオナムチ「うわぁ~!ムカデ!蜂!」

スセリビメ「お父様!なんて陰険な!この胴長短足!」

スサノオ「容姿をバカにすると、人は傷つくんだからな( ・ω・)」

クシナダヒメ「あら。オオナムチ殿の霊力が上がってますね。」

スサノオ「あの霊力でのバリアがあれば、ムカデや蜂に刺されて、

やられることもないだろ。」

クシナダヒメ「精神の部屋で見るものはすべて幻。

心が弱ければ、ダメージを受けますが、強い精神力があれば、

無傷で出てくることができる。」

スサノオ「このスサノオ様の修行を受ければ、

地上の100年分以上の修行になるさ。」

 

オオナムチの体を薄い光の膜が覆う。

オオナムチは、ムカデや蜂に刺されることなく、一夜を無事に過ごした。

 

オオナムチ「ス、スサノオ様。これで合格ですか?」

スサノオ「次は、こいつだ。( ・ω・)」

 

スサノオは、広い野原に鳴鏑(ナリカブラ)を射込んだ。

 

スサノオ「あの鳴鏑をとってこい。それができたら、最終試験だ( ・ω・)」

 

オオナムチが野原に出ると、スサノオは野原に火を放つ。

炎に包まれるオオナムチ!

 

オオナムチ「こ、これは。どうすれば・・・」

すると、そこにネズミがやってきた。

ネズミ「内はほらほら。外はズブズブ。」

オオナムチ「穴の内側は広い。穴の入り口はすぼまって狭い。そうか!」

 

オオナムチが地面を踏むと、穴が。

オオナムチは、穴に落ちて身を隠し、炎から

身を守った。

 

スセリビメ「こ、これは・・・これではオオナムチ様は・・・」

オオナムチ「ぶはっ!無事、鳴鏑を取ったよ。スセリビヒメ。」

スセリビメ「ああ、オオナムチ様!よくぞ、ご無事で!」

スサノオ「はいはい。イチャつくのは、早いぜ。

これから最終試験だ。」

オオナムチ「最終試験?それは?」

スサノオ「この展開で、最終試験ったら、決まってんだろ。

わしと戦え( ・ω・)」

 

スサノオが現れた!

 

オオナムチ「くっ!」

スサノオ「おお。いいねぇ。ファイティングポーズ

決まってるじゃん。来たときのヤサ男とは違うねぇ( ・ω・)」

オオナムチ「た~!!!」

オオナムチの攻撃!ミス!スサノオにダメージを与えられない!

スサノオ「見せてやろう。これが神の力だ。」

スサノオは攻撃の構えを取った。

そのとき!

 

ぐぅ~~~

 

スサノオ「ありゃ、ハラへったな( ・ω・)

オオナムチ。お前もハラへったろ。続きは、飯の後じゃ。」

 

食事し、休憩するオオナムチにスセリビメが話しかける。

 

スセリビメ「オオナムチ様。父上は、この後、

あなたに、頭のシラミを取れと命じます。でも

シラミではなく、ムカデを頭に仕込んでいます。

この椋(ムク)の実をお使いください。」

オオナムチ「ありがとう。スセリビメ。」

 

スサノオ「戦うのも疲れた。オオナムチ。すまんが、

わしの頭のシラミを取ってくれんか。」

 

スサノオの頭には、シラミではなくムカデが。

オオナムチは、椋の実を嚙み吐き出します。

スサノオは、素直にムカデを嚙んでいると思い、

かわいいヤツだと思いながら、眠ってしまいます。

 

オオナムチ「よし、今のうちに!」

 

オオナムチは、眠っているスサノオの髪の毛を柱に結びつけ、

大きな石で部屋の入り口を塞ぎます。

そして、スサノオの生太刀と生弓、そして、スセリビメの天詔琴を

持って、スセリビメと一緒に逃げ出します。

しかし、琴が木にあたり鳴り、スサノオは目を覚ましてしまいます。

 

スサノオ「なんじゃ?髪の毛がくくられておる!」

スサノオは髪の毛を解きます。

その間に、オオナムチとスセリビメは逃げ出します。

 

スセリビメを背負い逃げるオオナムチ!追うスサノオ!

スサノオは、黄泉比良坂まで追いかけてきますが、

そこで立ち止まります。

そして、大声で叫ぶスサノオ。

 

スサノオ「おい!色男!お前が持っていった太刀と弓を使い、

八十神どもを追い払え!

そして、名をオオクニヌシと改めろ!

スセリビメを妻として、立派な宮殿を建てて住めよ!

わしの娘を泣かすんじゃねぇぞ!この色男!」

オオナムチ「オオクニヌシ!」

オオナムチ改めオオクニヌシ「スサノオ様。これからは、

オオクニヌシとして、この国を作っていきます。

ご指導、ありがとうございました。」

 

こうして、スサノオに鍛えられた

オオナムチ改めオオクニヌシは、

いよいよ日本の国作りに取りかかることになっていく。

今回は、ここまで。

続きは、次回のお話で。