こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

今日は、ネット21相談でしたが、

予約1件のみで、しかも、とても理解力のある

相談者の方だったので、法律相談も楽でした( ・ω・)

ご相談いただきありがとうございました。

 

 

さて、今回は、最近、思うことを徒然なるままに書いてみたいと思います。

 

インターネットが普及し、

かつては、表現の担い手も研究者やマスメディアのみだったのから、

普通の個人も、いろいろと表現活動をできるようになっています。

それ自体は、とても良いことだと思っています。

 

ただ、他方で、きちんと研究された結果の発表と

根拠の無いデマ情報がネット上では

渾然一体となってあふれているようにも感じます。

 

特に、ネット社会では、自分で検索して情報を集めることができます。

その結果、自分に都合の良い情報ばかりが自然と集まってしまう

という怖さもあるように思います。

 

以前、私がネット検索をしていて、

おいおいと思ったのが、憲法学者の樋口陽一先生のことを、

「極左」と書いているネット上の記事をみたときでした。

 

私自身は、樋口先生とお会いして直接お話をうかがったことは

一度しかありません。

しかし、とても見識のある穏やかな、政治的意見については控え目な方

であったと記憶しています。

 

でも、そのような見識のある穏やかな方であっても、

ただ、「安保法制が憲法に違反する」というご意見を述べられただけで、

「極左」と呼ばれてしまう。

 

なんなんだろうな、この国はと感じました。

まあ、いちいち目くじらも立てませんけどね。

そういうことを書く連中と同レベルになる気もないですし。

 

話は少し変わりますが、

私は、ブログのリブログは、基本的に記事を書いた方の「承諾」が

無ければしません。

一度だけ、無断でリブログされたときに、リブログする記事を

選んでリブログさせていただいたことはあります。

 

個人のブログって、その個人が書きたいことを書いているものです。

誰かと議論したくて書いているわけではありません。

私自身、リブログしてもらっても良いかどうかは、

相手とその趣旨によります。

それを、弁護士がこう言っていると勝手にリブログされると

温厚な私でも、さすがに腹は立ちます。

 

他の方のブログを拝見していると、

純粋に自分のことを書いているブログや作品とも言える

自分の創作したストーリーを、無断で利用されたり、

侮辱の対象にさらされたりした方もおられるようです。

読んでどう思うかは、その人の自由です。

 

でも、それを自分の考えに合わないからと攻撃したり、

その人の経験を侮辱したり、創作物を盗用したりというのは、

その記事を書いた方の人格を攻撃する行為、

人格権侵害です。

あまりに悪質なものであれば、不法行為として、

損害賠償の対象になりますよ。

 

そういうことができてしまうということ自体が、

人格の幼稚さを物語ってしまっています。

知性や理性を持ち、

他者を、自分と同じく価値のある個人、

であると考えられる人であれば、

そういう行為はきっとできません。

 

また少し話が変わります。

何年か前に、ある政党の国会議員たちの

憲法改正検討チームで配布されたという資料を入手して読む機会がありました。

 

その中で引用されているある憲法学者の意見とされるものを見て、

正直、びっくりしました。

その憲法学者は、私の憲法の師匠です。

白鴎大学法学部の授業を受け、私は一番良い成績のS評価をいただいています。

ついでにいうと、妻はその先生のゼミ生でした。

 

その方の書いたものの断片を取り出してきて、

その憲法学者が憲法改正を支持しているかのように

紹介されていました。

私が教わった頃と改説したわけではありません。

その先生には、私が副会長だったときに、

埼玉弁護士会の学習会でも講師をしていただき、

直接、彼のお考えを聴いています。

 

人間って、情報の断片を取り出してきて、

自分に都合良く解釈しようとするものなのです。

 

私は、大学院法学研究科で修士論文を書きました。

学術論文を書くときは、必ずオリジナルの論文や判例を

確認します。

引用するときは、明らかな誤記と思われるものであっても、

そのまま引用し、その上に「ママ」と書きます。

「引用そのまま」ということです。

 

もちろん、専門外のことについてまで、オリジナルの専門書を

読めとは言いません。

それぞれの生活や仕事、それぞれの分野がある中で、

専門外の専門書まですべて読むなんて、およそ不可能です。

だからこそ、専門家が一般の人向けに解説するものを書く、

話す意味があるのだと思います。

 

私がとても気になっているのは、

例えば、何かに「反対」とか「賛成」というときに、

「拡散希望!」として、たくさんの記事のリンク等を貼った

メールや記事をネット上で流しまくっている人たちです。

 

なんとか知ってもらわなければならない、

なんとか広めたい、

という気持ちは、よくわかります。

でも、その情報、確かな根拠を持っているもので、

自信を持って、あなたが説明できるものですか?

 

大事な情報であっても、そんな送り方をしたら、

情報の受け手は、嫌がって中身読んでくれませんよ。

「こわい」「近寄りたくない」

と思われたら、どんなに大事な話だって、

聴いてもらえないのです。

聴いてもらえなくなったら、意見交換もできない。

その問題について、一緒に考えることもできなくなる。

 

私自身は、私自身である「弁護士 岡本卓大」の考えや

人に伝えたいなと思うことを、自分の考えとして、

ブログに書いていき続けたいと思います。

それを読んで、どう感じていただくかは、

読み手である、あなたの自由です。

 

読んでくださり、ありがとうございました。