ナレーター初心者の方から、「原稿貰ったら本番まで大体どの位練習して、何回位読み込んで現場に臨めば良いのか?」という質問を頂いたので、それについて回答します。

これに対して答えは、
「出来るようになるまでやるんだよ。」

というように返すのが先輩としての一般的な真っ当な回答ではないでしょうか。

 

 

ただ、そう答えるのは簡単なのですが、それでは身も蓋もないですよね。
なんとなくの目安を知って安心をしたいという気持ちはよくわかるし、仕事が沢山入ったらどのようなルーティーンでそれらをこなしていけばいいかと考えることも大事だと思うのです。

これはあくまで私の場合です。また、勿論当日原稿の場合は除きます。
あっ、CMや番組ナレーションは当日原稿もあるけど、他のナレーションの場合は通常事前に原稿を頂きます。

原稿(場合によっては映像も)をもらったら、基本的にすぐに一度ダウンロードしてさっとだけ目を通します。そこで何となくどんな内容か、どの位の分量があるのかを確認します。この時点ではプリントアウトして読み込んだりしません。なぜかというと、その後でもう一度最終原稿が送られてくる可能性があるからです。映像などのファイル便はちゃんとダウンロードしておきましょう。ギリギリで確認しようとして、期限切れで見られないということのないように爆弾(私は何度かそれでご迷惑おかけしてます。)


その時点で、結構長かったら2日前位から、10分以下位だったら前日に原稿をチェックしていきます。声に出すのは2~3回でしょうか。特に読みづらそうな用語がある場合はそこを重点的に読み返したりします。
そして当日、出かける前にもう一度声に出して読みます。そうすると、読みづらいところ、尺収めで早めに読むところなどが記憶に残っているので、現場でもスムーズに収録できます。私は記憶力があまり良くないので、これは結構大事だと思っています。

新人の方は多分もう少し読み込んだほうがいいです。よく、あまり読み込み過ぎると現場で練習と違うことを言われたときに対応できなくなる、と言われることがあるのですが、そんなことはありません。

違うことを言われた時のことまで考えて読み込んでください。大体声のトーン、読みの雰囲気(かっこよく、優しく、自然に等)を変えて3~4パターン位準備していけば、当日自分が予定していた読みと違うディレクションされても大体その範囲に収めることが出来ます。

 

いかがでしたでしょうか。良かったら参考にして下さい。

失敗も成功も辞めない限り明日の糧になります。』頑張っていきましょう!