駅へ向かう道すがら
太陽は私の真上を通り越し
超真上にまで達していた。
「あかんわ、このままやったら熱中症や」
私は自販機で水を買い
一気に飲み干した。
川沿いの小道
日差しで焼かれた
アスファルトでは
ザリガニが
パエリアのように
ほんの少しだけ美味しそうに
死んでいた。
破談し悲しみと汗にまみれた
一人の哺乳類が見下ろす
一匹の甲殻類の死を
一台のタクシーが
熱風をともない
猛スピードで通り過ぎて行く。
顔をあげれば
そのすこし先に駅が見える。
そのさらに先に
私の未来がまっている。
そう信じてまたスーツケースを転がし
足を前にすすめた。
石橋を渡り川をまたぎ
その死骸が視界から消える
ほんの一瞬
ザリガニが頑張れよ
じゃあなと言って
あの世からハサミを
振ったような気がした。
私は一度も後ろを振り返らずに
下唇をぎゅっと噛んだ。
空いていたほうの手でハンカチを取り出し
汗を拭うとそれを軽く振り返した。
太陽は私の真上を通り越し
超真上にまで達していた。
「あかんわ、このままやったら熱中症や」
私は自販機で水を買い
一気に飲み干した。
川沿いの小道
日差しで焼かれた
アスファルトでは
ザリガニが
パエリアのように
ほんの少しだけ美味しそうに
死んでいた。
破談し悲しみと汗にまみれた
一人の哺乳類が見下ろす
一匹の甲殻類の死を
一台のタクシーが
熱風をともない
猛スピードで通り過ぎて行く。
顔をあげれば
そのすこし先に駅が見える。
そのさらに先に
私の未来がまっている。
そう信じてまたスーツケースを転がし
足を前にすすめた。
石橋を渡り川をまたぎ
その死骸が視界から消える
ほんの一瞬
ザリガニが頑張れよ
じゃあなと言って
あの世からハサミを
振ったような気がした。
私は一度も後ろを振り返らずに
下唇をぎゅっと噛んだ。
空いていたほうの手でハンカチを取り出し
汗を拭うとそれを軽く振り返した。