こんばんは。
オカダトモコです。
突然ですが、
今までに
「おばさん」
って言われたことありますか？
言われたことある方は、
初めて「おばさん」って言われた日のこと、覚えてますか？
え？私ですか？
ありますとも。
そして初めて言われた時のことを、
くっきりハッキリ覚えています。
それは26歳の夏のこと。
その頃住んでいた家の近くには公園があったのですが、
そこに猫が捨てられていたらしく、
近所の子供達が我が家にやって来たんです。
小学2〜3年生の男女5人ぐらいが、
子猫が3匹入ったダンボールを抱えて、
ちょうど仕事から帰ってきた私に、
「猫、飼ってもらえませんか？」
と声をかけてきました。
（にゃあ）
その頃、我が家は何も飼っていなかったのだけど、
母は「猫は家を汚すから嫌！」と言っていたし、
その数年前まで、柴犬を飼っていて犬派だったので、
「あ〜ごめんね。
うち、母親が猫嫌いだから無理なの。
どこか飼ってもらえるところが見つかるといいね。
あ、もし飼ってくれる人が見つからなくても、
そのまま公園に置いておいちゃだめだよ〜。」
と言って、家に入ろうとしました。
すると、軍団のリーダーっぽい男子が、
「今夜台風が来るからって。
角の家の人に、おばさんの家なら飼ってもらえるかもって言われて。」
と言いました。
続けて、隣に立つ小さな女の子が
「おばさんの家ならって。」
と、真似するように言いました。
（はて、どのおばさんの家だろう？）
（角の家って、◯◯さん家よね？）
（まあ子供は、自分が知ってる人はみんな知ってるていで話すから、
私の知らないおばさんのことでしょう。）
そう思いつつ、
「おばさんの家？
飼ってもらえるといいわね＾＾」
と言い、その場を去ろうとすると、
リーダー男子が負けずに続けました。
「おばさんの家は、前は犬がいたけど今は何もいないからって。」
だからお願いしてみたらって言われて。
おばさん、1匹でいいので飼ってもらえませんか？」
ん？
えっと。
もしかして。
さっきから連発してる「おばさん」って
あ、あたしのこと？
うそやん。
まだあたし26。
あたしが、おばさん
おばさん
おば…
お…
(´□｀｡)
その後、全員が声を揃えて
「お願いします！」
とか言ってくれてるんだけど、
私の頭の中はもう、
「おばさん」という言葉がリフレインしまくりで、
「ごめんね…
うちではとにかくむりだから…
ほかをあたってください…」
と消えるように言って、家に入って崩れ落ちたわけです。
そう、26歳の夏。8月20日。
あの日私は、生まれてはじめて「おばさん」と呼ばれた。
だから、8月20日は「おばさん記念日」。
て、違う。そうじゃない。
なぜそんなに日にちまで覚えているかって、
結局、子供が公園に1匹残して行った仔猫が、
夜中にか細く鳴きまして。
その夜は台風が直撃すると言われていたので、
仕方なく「一晩だけ」と家に入れたところ、
そのまま我が家の一員となったのです。
その名も「はち」。
8月に拾ったから「はち」。
病のため、わずか3歳で虹の橋を渡ってしまいましたが、
わたしたち家族を「完全猫派」にするという偉業を成し遂げていきました。
まあそれは余談で。
26歳で初めて「おばさん」と呼ばれてから、15年。
四十路過ぎたら、世間的には立派な「おばさん」なんだけど、
やっぱりまだ「おばさん」を受け入れられない自分がいます。
子供もいないから、子供の友達に「おばさん」と言われることもないし、
兄弟もいないから「叔母さん」になることも呼ばれることもない。
言われるとしたら、友達の子供か、近所の子達くらい。
でも言われる機会もなく。
たまに同世代の子が冗談で「ほら、おばさん！(笑)」とか言うんだけど、
結構軽くイラッと来たりする(笑)
世のおばさんたちは、
どのタイミングで「おばさん！」と呼ばれることに慣れていったんだろう。
素朴な疑問。
「おばさん」でこんなにショックなんだから、
「ババア」とか言われた日には、
毛穴が開きそうだわ。
以上、オカダトモコでした。
今後も不定期で更新予定。