JBLは来シーズン(2013−2014シーズン)から「National Basketball League(NBL)」という形で新たに開幕します。そもそもこの「新リーグ」は、現在日本国内にある2つのリーグ「JBL」と「bjリーグ」の統合が最大のテーマとして掲げられ始動した、「統合リーグ」構想のプロジェクトでした。

バスケを知らない人に日本のバスケットボール界を説明する際には、まず、日本にはこの2つのリーグが存在すること、また、この2つのリーグ間には、野球で言うところのセ・リーグとパ・リーグ間のような日本一決定戦や交流戦が一切無く、そして、コート上のルールも両者は異なるということを、端的に伝えなくてはなりません。結局、「結構複雑なんですよ。」でまとめてしまうことも多々あるのです。

※「JBL」は企業チームとプロチームが混在しているリーグです。前身を含めれば1967年からと歴史は長く、JBA(日本バスケットボール協会)傘下の頂点としてのリーグです。
※「bjリーグ」は2005年に開幕した完全プロリーグです。もともとJBLにいた2チーム(新潟と埼玉)が、プロ化がなかなか進まないJBLから脱退して作った独立リーグだという経緯もあり、JBLとは交流が断絶されていました。2010年にJBAの「公認リーグ」となりました。
※なお、僕はJBLのトヨタ自動車アルバルクに所属の選手で、トヨタ自動車の嘱託社員(契約期間1年、業務内容がバスケットボール)というポジションです。


構造が根本から異なる2つのリーグを統合するのは容易では無いため、新リーグという「新しい箱」を用意し、その設立趣旨に賛同するチームがその箱に入るという形を取りました。

しかし、結局「新リーグ」にbjリーグから参加するチームは千葉ジェッツのみであり、「統合リーグ」という呼び名は陰を潜め、形としては千葉ジェッツがbjリーグを脱退してJBLに参入してきただけの「新しいJBL」に見えてしまうのです。

要するに、両リーグの統合交渉は互いの意見が合致せず決裂したという意味であり、第一ステップで頓挫したと言うことが出来ます。ただし、JBLとしては全く変わりのない新リーグではなく、「チーム名に地域名を付与すること」「各チームが自ら興行を行うこと」などを義務つけることで、より「プロ」と呼べる形態に近づくためのルールを整備するとしており、今後も進化していくリーグだとしています。

とりわけ選手にとって最も大きな変化は、「チーム数増加」「試合数増加」「外国人の出場制限ルール変更」、そして「サラリーキャップ制限」だと考えています。

このNBLについて、選手の立場から言っておかなければならないことを、先日Twitterで連続投稿をしたところ、かなりの反響があったのでここにまとめ直し、若干加筆して残しておきたいと思います。(※)と書かれているものは、それ以降にあった出来事を加筆した文になります。

原文を読みたい方は、Twitterにて。もしくは、何人かがtogetterでまとめてくれています。「togetter 岡田優介」と検索してください。

→新リーグNBLについて(2)