ども、岡田達也です。

 

 

 

 

我が父・隆夫さん(90・要介護3)は

 

現在デイサービスを利用している。

 

週に一回、我が家にヘルパーさんが来て

 

バイタルチェックと昼食(お弁当)を用意してくださる。

 

ありがたい

 

本当にありがたい

 

だが悲しいかな

 

管理栄養士さんの考えてくださるメニューは

 

「好き嫌いの化身」こと隆夫さんの口に合わないらしい。

 

魚、煮物、具材の多いおかず、これらはすべてNGなのだが

 

お弁当の9割はそのような内容で構成されている。

 

よって、私が帰宅したときにはキレイに手付かずで残してある。

 

いっそのこと配食をやめてしまおうか?

 

それも考えた。

 

だが、弁当は食べなくてもバイタルチェックに来てくださるヘルパーさんに対してはとんでもなく上機嫌で接している。

 

そう、きっかけはなんでもいいから他者と交わることは隆夫さんにとって必要な時間だ。

 

どうしたものか……???

 

意を決して電話した。

 

 

「岡田隆夫の息子です」

 

「お世話になっております。どうされました?」

 

「ダメもとの相談ですが」

 

「なんでしょう?」

 

「お弁当の日、おかずはいらないんでおにぎりだけ届けてもらうことは可能でしょうか?」

 

「……は?」

 

「いや、そちら様の問題ではないのですが。父が苦手な物が多いので一切手を付けないことが多いんです」

 

「そ、そ、そうなんですか?」

 

「はい。でも、食べ物を残すことがかっこ悪いということは認識しているので、ヘルパーさんに「朝が遅かったのでそこに置いといてください! あとで美味しくいただきますから!」なんてわざわざ言い訳して食べる姿を見せないように努力してますが」

 

「ええっ!」

 

「実際に食べてないんです」

 

「ええっ!」

 

「はい。残念ですが」

 

「デイではほとんど食べられているのですが」

 

「承知してます。通いノートを読んでますんで」

 

「はぁ」

 

「そこが彼の八方美人というか、ええ格好しぃと言いますか、見栄っ張りといいますか、人目があれば食べるんです」

 

「ええっ!」

 

「口癖は「出された物は食べないけんっていう頭があるけなぁ!」ですから」

 

「おしゃってますね」

 

「でも、誰も見てなければ全残しです」

 

「いやはや」

 

「そういう男です」


「おにぎりだけ、ですか」

 

「ええ」

 

「おかずは本当にいらないんですね?」

 

「はい。料金は通常の金額をお支払いしますので」

 

「わかりました。初めてのリクエストなのでちょっと検討してからのお返事でもよいですか?」

 

「もちろんです。わがまま言ってるのはこちらですから」

 

 

 *

 

 

その後、電話がかかってきて、ひとまず試してみようということになった。

 

勝手を言って心苦しいけど

 

おにぎりならば隆夫さんは食べてくれるだろうし

 

私も予定外の弁当をまるまる食べるという苦行から解放される。

 

隆夫と共に生きるためには、このような根回しも大事だったりする。

 

私、ネゴシエーションが得意でよかった。

 

 

 

 

では、また。