2014/12/26 天気>晴れ 風>北風微風 気温>2℃→9℃ 潮流>南 漁場>観音崎沖80m 座席>右中

釣りには実に様々な対象魚があるわけですが、釣りで狙う魚にも階級的なものがあって、まあ真鯛なんかは「魚の王様」と呼ばれているだけに、階級は最上級のセレブみたいなものです(笑)。
 
一方で、真鯛釣りの外道のイナダやサバ、ソーダガツオは嫌われ者の下層階級です。士農工商イナダ・サバ・ソーダって感じ。
 
とはいっても、いかにも下層民っぽい魚君たち、めざしとかしめさばとか、食べたら一番美味しい愛すべき奴らではあるのです。経済を動かし、江戸期後半の社会体制を支えたのが最下層の「商」であったように、食物連鎖を基盤から支えている下層階級系の魚がいるからこそ、真鯛やブリが威張ってられるわけです…って何の話だ(笑)。
 
で、暮れも押し詰まった本日は、近年まれに見る豊漁年となっているタチウオを狙いに金沢八景に出動しました。
 
タチウオは「太刀」だけに、士農工商の最高階級「士」かな
真鯛タチウオ士農工商イナダサバ…。
 
光り輝く銀製品風のボディーがいかにも高級っぽいし、指4本以上の大型になると真鯛と同じぐらい高値らしいです。
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でも、顔回りは「狂乱のドラキュラ」的風貌で、優雅さは皆無です。今日こそ、あの凶暴なキバに対抗するテクを見つけ出したいところです。
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▲朝日が昇るずっと前、出船2時間前に到着したのに四隅取れず。御大と自分、さらに初チャレンジのお友達夫婦サカちゃん&ナベちゃんの四人で、右舷胴の間に陣取ります。
 
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▲前からも後ろからも5人目のど真ん中…。混んだら2隻出しとか書いてあったような気がしたけど、片舷910人は混んでるうちに入らないのか、1隻出しで出船です。
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▲タチウオは、釣れる釣れない以前にタチウオの歯による高切れが嫌なものです。この混み方でこの座席だと、今日は絶対やっちゃうだろうなと、ちょっと憂鬱な気分で観音崎へと向かいます。
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▲まあ、初挑戦のお二人さんが釣れればいいかな。昇る朝日に感激し、雲一つない青空や真っ白く冠雪した富士山を見て喜んでと、実に楽しそうなのでひとまず安心。まあ、彼らはオマツリ地獄や高切れ地獄を知らないから気楽なものです(笑)。
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▲実釣スタート。80号オモリ&重い電動を使ったこの釣りは、女性にはかなりの重労働だけど、一日中手持ちで誘ってがんばってました。凄い、さすが元剣道部!!
 
っていうか、船の密集度が凄いです。剣崎のイサキみたいな超接近戦で、前の船からの排気ガスが凄くてのどが痛くなったぜ。
 
開始後数十分、最初にヒットさせたのはナベちゃんでした。
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▲「ぎゃー、重いよ~」とか、大騒ぎで注目を集めながら、まずまずの良型をゲット。人生初のタチウオゲットでヒートアップしたのか、アタリを連発させて数を伸ばします。
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▲「おー、凄い引くね」と、くまのプーさんみたいな顔でご満悦。こちらも【祝、初タチ】です。でも、その後はアタリがあってもフッキングさせられず、彼女にあおられっぱなし…。結局、トリプルスコア以上の…。
 
その後の我々チームはハリス切れの嵐。針は2/0では小さくてダメみたい。特にこの船のエサは大きく立派なので、針も大きくしないとフッキングされられないみたいです。
 
そんなこんなで、3人で針を3袋、仕掛けを10数個作ってきたけど全てパー。泣きたくなるぜ…。
 
さらに、恐れていた高切れ…自分は2回合計20mPEをロスト。お二人も合計100mぐらいロスト…。3人でテンビン・オモリ4セットも海に奉納してきた…泣きが入りましたね。
 
その上、タチウオが掛かっても、回りの道糸と交差したりで船べりバラシが3人で10回以上…もう釣れる気がしないぜ。
 
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▲あげくに、愛用のXA73が折れた…。数人とオマツリしたドタバタ中にボキッ…竿が折れる音なのか、自分の心が折れた音なのか、わからなかったねぇ(涙)。
 
でも、折れたままの竿でも何本か釣れたし、ヒットも頻繁にありました。なので竿は何でも良いみたい…。短く、ちょっと柔らかい方が食い込みがいいのかな。
 
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▲ちなみに、今日はシマノのFM400PE2号を巻いたリールを使用(60~80号オモリ)。でも、真ん中席では恐ろしくてPE2号は使いたくないかも…。
 
リールの性能的には何の不足も感じませんでした。デカタチが当たるとドラグを締めても滑ってたけど、それぐらいの方が切れないからいいしね。
 
タチウオ釣りの時は、とにかく安いPEテンビンを使った方がいいですね。自分がどんなに注意しても高切れは回避不能なので、一式を激安品にしないとロスト時のショックがでかいです。
 
そんなこんなで、道糸4000円、針&ハリス3000円、テンビン&オモリ5000円で、1万円以上ぐらいの消費でした。
 
各自10匹ちょっとぐらいの釣果ではダメですね。
 
ちなみに、紅一点のナベちゃんが仲間内ではトップ。経験者の御大と自分は、揃って討ち死に…。
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▲アタリからフッキングまでの難しさと、ヒットしてからの引きが楽しかったそうで良かったです。
1匹、明らかにドラゴン級と思われる奴が切れちゃったのがもったいなかったね。
 
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▲で、こんな風に料理して食べたそうです。タチウオはとにかく処理が簡単で、どうやって食べても美味しいのが魅力です。
 
ということで、お二人には楽しかったと喜んでもらえて良かったんだけど…。
 
針のサイズ一つで屈辱的な結果になって、帰り道に御大と二人で「二度とやるかバカヤロメ」と怒ってました。
 
でも、帰宅して一杯やると、どういうわけか次の釣行計画を練ってたりするんだよな…ニワトリより忘れやすい性格みたい(笑)。
 
ということで、行くたびに改良点や改善部分が見つかって、そういう意味ではチャレンジしがいのある釣り物です。
 
次回は、本気モードで再チャレンジです。
 
 
 バイバイ