思い出深い過去の釣行期をピックアップ【シリーズ第一弾】

2012/03/23 北風微風 雨 気温10度 潮流>北東
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「今日は真冬並みの寒さで日中大雨。強風が吹くでしょう」などという相変わらずの大げさ船宿殺し天気予報を聞き、「こりぁあ、ガラガラだな」とほくそ笑みながら、いつもの悪の釣り仲間3人で剣崎一義丸へと向かいました。

ところが港に到着してビックリ。
イメージ 16閑散とした港なのに一義丸だけ大盛況。他の船は客がいなかったり、出ても23人なのに・・・。 

ちょっとばかり想定外だったけど、昨日も34キロの大鯛が出ていて、ハリス切れもあったという情報をユッキー船長から聞き、やる気がアップ。
 
空は今にも降り出しそうな曇天だし、いかにも大きいのが喰いそうなので、急ピッチで準備を進めます。自分は定番の右前、キノさんは左前、御大は右後ろという布陣です。
 
イメージ 2定刻に出船すると、幸ちゃん船長はTB55mに船を向けます。一投目でチビちゃんがヒット。とりあえず真鯛君の顔を見て気が楽に・・・。

しかし、その後が続かず船中数枚でこの場所は終了。ここで早くも幸ちゃんは、必殺技「剣崎沖全部見ちゃう作戦」を決行するみたいです。

で、下バタの魚礁周りから東のヨシンデをぐるっと回ってまた魚礁に戻ってと、次から次へと攻めていきます。
 
これだけ走る船長はいないです。せっかちな人、飽きっぽい人、攻めの姿勢が好きな人には最高の船長ですね。

しかし、そんな船長の奮闘にも関わらず今日はどの場所も渋めで、大アジポツポツ・チビ鯛ポツといった感じ。
「潮が緩すぎるのが魚の機嫌が悪い原因じゃないかな」と幸ちゃん。それなら、付け餌に食いついてもらえるように、誘い倒してみるしかないですね
 
イメージ 3◀ちなみに、本日使用したのは、剛樹Gチーム真鯛235とシーボーグ270の組み合わせ。
 
この竿は非常に軽く、感度も抜群。
 
自分的にはもう少し硬い方が好みですが、軟調子で真鯛の引きを吸収してくれるので、安心してやり取りできます。 
 
 
終了1時間半ほど前にたどり着いたのは、前回チビの入れ食いを堪能したEG43m。
イメージ 4◀探見丸を見ると反応がいっぱいで、期待が持てます。
 
しかし、反応の割に誰もヒットしないし、エサ取りも少ない。真鯛がいるのは間違いないと信じ、丁寧かつ執拗な誘いを繰り返します。
 
潮はほとんど止まっているので誰に喰っても良いような状況です。数投後、竿を下げきったところでズン!(ズドンまではいかないアタリ)。
 
合わせると23mラインが出ます。多分2キロ前後の良型で、前回この場所で同じようなのをバラしたので、細心の注意を払いやり取りします。
 
 
 
 
 
 
 
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◀綺麗な2.5キロの真鯛をゲット。本日5枚目ですが、それまでのチビちゃんたちとは大違いの立派な真鯛君なので大満足です。
 
でも、まだ太い反応が出ているので、さらなる大物を夢見て再投入します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

●じ、事件です!!

イメージ 6◀底から数m上に太い反応が出ています。これは間違いなく大きな魚(大鯛やワラサ等々)の反応の出方なので、ドキドキしながら丁寧に誘いを掛けます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

終了1時間前の13時過ぎ。

水深43mで、ビシを29mにセットし、頭上まで持ち上げた竿を海面までゆっくり下げていくと、突然ひったくるようなアタリ。すかさず合わせようと竿を立てると、もぎ取られるような勢いで竿が引ったくられ、猛烈な勢いで糸が出ます。

煙が出るような勢いで、あっという間にリールから30m以上のラインが引き出されました。この瞬発力はまさに大鯛、それもかなりの大物に間違いなしです。
※ワラサも同じぐらい糸を引き出しますが、明らかに引っ張る速度が違います。その尋常ならざるスピードとパワーは、どうしていいかわからないほどの激しさ・・・この瞬間を体験するために真鯛釣りをしていると言っても過言ではないほど興奮する瞬間です。 

幸ちゃん船長に合図(頭の上で手をクルクル・・・緊急時の回転灯をイメージ)すると、糸があらぬ方向に出ているのを見て一発で大物と判断し、魚が走る方向に船を向けてくれます。
 
ところが、船で追っているにも関わらず、リールカウンターは60m(水深+20m)を行ったり来たりするだけで、まったくラインを回収できません。重量感が尋常ではないので、久々の7キロ級? 
 
イメージ 7竿の曲がりとドラグで引きをかわします。この時点では、「取れる確率50%以下かなあ」などと思ってやり取りしてます。

大物が掛かるといつも疑問に思うのですが、水深プラス20mも糸が出ているのに、なぜビシが海底に当たらないのでしょうか。糸はまっすぐ下に落ちてるのだから海底をこするはずなんですけどね・・・。

ちなみに仕掛けは、こんな所にでかいのなんていないだろうと、ハリス39m、針は真鯛針7号(0.86mm)の極弱仕様で、いつ切れてもおかしくない感じです。はっきり言って、ちょっと前までのチビ鯛仕様なので、中~大鯛が期待できるこれからの時期はおすすめできないかも。

<リールカウンター60mでの攻防続行中>

我慢に我慢を重ね、水深45mで道糸が60mも出た状態でのやり取りを5分ほど繰り返しているうちに50mまで糸が巻き取れ、さらに数分後には40mぐらいまで巻き取り成功。とりあえず、ビシが底を切った状態に持ち込めたので一安心です。

しかし未だにハリスが根ズレする(あるいはすでに根ズレでハリスざらざらかも)可能性が大きいので、おっかなびっくり・疑心暗鬼でのやり取りが続きます。とにかく、針の位置が海底より上になるまで気を抜けません。

ヒット後10分以上経過し、20m以上道糸を回収したのですが、時々ギュッと45mほど糸が出されます。これは、大鯛が巨大な尻尾を一振りして抵抗するとき特有の糸の出方で、大物ほどこの一振りの距離が長くなるようです。
※イナダ~ワラサの場合、止まっているときに小さな尻尾を小刻みに振り動かす振動で竿先がクンクンと動くので、真鯛と見分けることができます。
 
普通の大鯛は”ギューン”がせいぜい23mぐらいなのに、5m前後も糸が出る。しかも重量感は増すばかりなので、もしかしたら8キロ超級の大物かもと、ワクワクドキドキが増します。

しばらくすると最初のビシダナの30mまで上がって来ました。針が底を切る位置なので、根ズレの心配はひとまずなくなりました。ここまで長かった。

キノさんが隣でタモをスタンバイしてくれ、さらに全員の仕掛けを上げてもらってるので、お待たせしちゃって申し訳ないと焦るけど、未だにビュッっと数m糸を引き出す力が残っているので油断できません。仕上げが肝心とばかりに慎重度アップで上げてきます。

ついにハリスをたぐる段階になったけど、まだ引っ張ります。浅場は鯛が浮かないから最後まで元気なんだけど、それにしても手に伝わってくる重量感がただ事ではないので、ビクビクです。10mのハリスがこれほど長く感じたことも、3号ハリスがこれほど細く頼りなく感じた事もありませんわ、ほんまに・・・汗。

慎重にハリスをたぐると、濁り潮の中に白く赤い巨体が回転しながら上がって来ました。キノッピの差し出すタモに収まり、任務完了!!

「でけえ、重い!!」とキノッピ。網を持つとずっしりと重いヤバイ。
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▲このサイズでこんなに綺麗な鯛は珍しいんじゃないの? というぐらいナイスバディの大鯛です。均整の取れた雌鯛なので、そんなに大きく感じません。目測7キロアップ? ところがフィッシュグリップの計りを見ると、10キロを指しているじゃありませんか。
 
イメージ 9去年6月にゲットした7.2キロ。3キロ近く差があるようには見えないです。
 
雄だからこちらの方が迫力があり、引きもこちらの方が強かったような
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 10◀2005年に釣った7.8kg。重量の差は、見た目ではあまりわからないかも。7キロ以上は、同じよう大きく見えます。
 
滅多にお目にかかれないので、サイズが読めない・・・8キロ以上の真鯛の重量を一発で予測できる釣り師になりたいものです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

イメージ 11◀いけすに泳がせると、いけすの横幅80cmより長い。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 12◀計りに乗せてみると、尻尾が地面に少し付いた状態で10キロ弱(ヒレで隠れてるけど、9キロの上に指針があります)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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◀長い! 91センチだって。持っていると、手がプルプル。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 14◀中骨は、生わさびチューブより太く、マウスと比較するとこんな感じ。魚の骨とは思えないほど頑丈な感じです。
 
ちなみに、大鯛は味が悪いみたいに言われてるけど、カマの煮物はこれまで食べた中でも最上級のうまさでした。刺身はさすがに今一かも・・・ですけどね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 15◀歯型を作ってみました。牙で噛まれたら、指に穴が開きそう。奥歯で噛まれたら粉砕骨折しそうなほど、しっかりしたアゴをしてます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

記録更新!!

ということで苦節年の末に、自己記録(7.8kg)を更新です。
さらに、91
cm・9.8kgは一義丸のレコードらしい、ラッキー!!

ホームページには「15分のやり取り」と書いてあるけど、自分的には結構早く上げてきたつもりでした。10キロはとてつもない引きだろうと想像してたんだけど、ヨシンデの水深30mでヒットさせた7キロの方がやばさは上だったかも。まあ、個体差があるんでしょうけどね。

とにもかくにも、上がるまで待ってていただいた同船者様各位には多大なるご協力をいただき、申し訳なかったです。

何より誰より、釣らせてくれた幸ちゃん船長に大感謝!! でかいの釣ったと威張ってみても、ほとんど船長の実力で釣らせてもらっているだけですからね。

一緒に行ったキノッピとオジジも、自分の事のように喜んでくれて(本心は知らね~けどね)、とってもハッピーです。ありがとうね。

今回、3号ハリスで大鯛を取れたのは、かなりラッキーかもしれません。数より大物を狙いたいという人は、3.54号のハリス選択が無難かもしれません。
今日のように、曇天(雨天)、濁り潮、安定した水温など、そこそこ釣れる条件が揃っているのに喰いが渋い(今日は潮流が緩かったのがその要因)場合、唐突に大鯛がヒットするというパターンが多いように感じます。なので、条件がある程度揃っている時は、最後の一投まで諦めない方がいいかも、ですよ。
 
ということで、次回以降もさらなる大物を求めてto be continueです。