2014/02/24 晴れ 北風5m 波高2m 気温3~8度 潮流>不明 漁場>州の崎140m~沖の瀬180m
本日は下の3人での出動が決定していましたが、いつもの剣崎一義丸は定休日。
◀ヤリイカ釣りに行きたい人が2名、鯛釣りがしたい人が1名・・・。協議の結果、両方の希望が叶う釣りを発見!
というわけで、剣崎松輪港のちょっと先にある毘沙門の新店丸さんで、ハモノ狙い船に行ってきました。
◀釣ったヤリイカを生き餌にして、真鯛(イカダイ)やブリ(イカブリ)などを狙う、ユニークな「ハモノ乗合船」を出しています(もう一隻は、コマセマダイ船)。
このハモノ船はヤリイカ専門船より一回の流しが長めで、イカ竿と泳がせ竿を同時に出すスタイルです。もちろん、どちらかだけでも全く問題ないですけどね。
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7時半定刻に、6人の釣り人を乗せて州の崎沖へと出船です。
この釣りは、エサのイカを釣らなければ話になりませんが、実はそこが一番難しかったり・・・なんせイカ釣りド素人ですから。あ、ハモノもド素人だった・・・。苦労しつつ、小一時間かけてチビヤリイカを数杯ゲットしたところで、泳がせメインの自分は早速スタートです。
■仕掛け
ハモノの仕掛けは、胴付き仕掛け・オモリ150号、ハリス10~20号1.5mぐらいの孫針式で、姿勢を正すための中通しオモリを針のチモトに付ける必要はないみたいです。仕掛けの構造は、ヒラメ釣りの親・孫針式仕掛けにクリソツです。ただし、10号ハリス&大きい針を使うので、かなりごつい感じです。
※イカダイ・イカブリには、3~4.5mぐらいの長いハリスを使う天秤式と、2m前後の胴付き式があります。
イカの群れを追いながら狙う場合は、胴付き・短ハリス仕掛けが一般的のようです。ハリス長が数センチしかないイカ角に掛かったイカをもぎ取るぐらいだから、長いハリスは必要ないんでしょうね。
◀上の針を先っぽ(軟骨に刺すと死ぬので注意)、下の針を胴体のスソから吹管に抜き刺します。頭(足)部分だけ食い逃げされるのを防ぐために、胴と頭を一緒に針に刺すというわけです。
※この釣りの定番外道である巨大ミズフグは、貴重なヤリイカ君をぼろぼろにする主犯格です。また、1m級のサメも定番外道で、これらを避けるために底から10m前後もタナを切るのがコツみたいです。真鯛がそんなに上まで上がってくるのか心配になりますが、全くの杞憂だったみたいです。
■泳がせスタート
9時頃、水深140mぐらいのところでイカ竿を操作しながら泳がせ竿を見ていると、突然ガツガツと竿が叩かれます。
急いで竿を手に取ると、「竿をさわっちゃダメだよ」と、船長からお叱りの声。
泳がせをやらせてくれる船の船長は、「アタリがあっても食い込むまで竿をさわるな」と言います。竿を手に持つとどうしても早合わせしちゃうから、その失敗を防ぐための助言なんでしょうね。手持ちにすると、違和感が伝わると信じている船長もいるみたいです。
しかしながら、竿を手に持ちたいんです!
【手でアタリを感じ、前アタリから本アタリになる瞬間を体で感じ、竿が激しく突っ込んだら渾身のアワセを入れる】
この過程こそが泳がせ釣りの醍醐味だと思うのです。置き竿を強要されると、おもしろみが損なわれます。
釣りは、釣り上げるまでの行程に楽しさがあると思うから、ばれたっていいんです。ばれればもちろん悔しかったり悲しかったりするけど、それも釣趣に含まれているものでしょう。まあ、船長にとっては迷惑だというのはわかるんですけどね。
時々、アワセのタイミングまで指定してくる船長がいますけど・・・。釣らせたいというのはわかるけど、自分で決断するからこそ、うまくいったときの達成感が味わえるということをわかって欲しいなあ・・・。
ロボットみたいに指図されて釣果を得ても、そこには釣ったという達成感はないと思うんだけど、いかがでしょうか?
まあ、楽しみ方は人それぞれですけどね。
結果(釣果)だけが欲しいなら海上釣り堀に行きます。~~~~~~~~
話を、泳がせ竿がガクブルしたところに戻します。
アタリが、「ガックンガックン」から、「ギューン」と入ったタイミングで思い切り合わせると、きつめのドラグが少し滑るぐらいの強い引きが伝わってきます。クッションがないのでギュンギュンと手元に強い引きが伝わって、最高に気持ちいい!!
◀鋭角的な引きは、まさに良型真鯛そのものなので、ワクワクドキドキ。ワラサ用の強い竿が激しく叩かれます。残り50mぐらいになるとお腹に空気がたまり、いるのかいないのかわからないようになる真鯛特有の現象になり、短いハリスをたぐると・・・。
◀3キロ半ぐらいのきれいな真鯛でした。見にくいけど・・・。
すかさずエサを付け替えて再投入すると、数分後にまたしてもヒット。船長になんか言われそうだけど、すかさず手持ちで本アタリを待ちます。で、エイヤっと合わせて数m巻き上げたところでフックアウト・・・ドヨ~ン。
「だから竿をさわるなと言ったのに」と、船長さんが操舵室の中でぼやいていることでしょう、直接あれこれ言ったりはしないけどね・・・。
中には怒鳴りつけてくる船長もいるけど、そうじゃないよねえ。「残念だったね」と慰めるべきでしょう。
そんな失敗にもめげず、再び投入・・・。数十分後に、再び竿がガックンガックン。
今度はある程度時間をおいて(1分ぐらいだけど)から竿を手に持ち、激しく突っ込んだところでエイヤッ!!
キュンキュンと鋭い引きは、これまた良型真鯛っぽい。時間を掛けて上げてくると、2キロ半ぐらいのちょっと黒っぽいオスの真鯛でした。
■イカダイのアワセタイミング
真鯛がヤリイカを食うときは、鋭い牙でイカに噛みついて動きを止め、ガツガツとかみ切るようにしながらイカを飲み込んでいくようです。これは、バラしたときのイカの残り方から推測しています。頭・足だけ取られたり、胴体に歯形がくっきり残っていたりします。
小さいイカでも一口で飲み込まないため、じっくりと食い込むのを待つ必要があるようです。この辺は、ヒラメ釣りに少し似ているようです。
イカをかじっているときのアタリが「ガックンガックン」で、しばらく待っていると、イカを飲み込み走り出します。ギューンと竿が絞り込まれるので、そのタイミングで強烈に合わせるのが正解みたいです。
一方、 ブリなどのように鋭い牙のない青物は、獲物を吸い込むように飲み込むため、アタリ→本アタリまでのタイミングが短いようです。とはいっても充分に飲み込むまで待たないと、すっぽ抜けるのは鯛の時と同じです。
※今回の釣行で、3回ぐらいばらしました。
・一回目は鯛っぽい引きだったけど、5mぐらい巻き上げてフックアウト=アワセが早い?弱い?
・次は、がつんと当たって足部分のみ噛み切られるショートバイト=いかんともしがたい? 柔らかめの竿の方が、このバラシが減るような気がします。
・最後の1回はブリっぽいアタリで、ドラグが出るほど走り出してからフッキング。50mぐらい巻き上げて来たところでフックアウト=ちょっと強引だったために、ブリの唇が切れたかも。ドラグを充分効かせて、ゆっくりやり取りした方が安全確実だと感じました。
■沖の瀬で第2ラウンド
数時間流してイカの乗りが悪くなったので沖の瀬、水深160mぐらいの場所で再びスタート。
自分は、エサのイカ釣りは御大に任せて、泳がせに専念です。御大は、イカ釣りが結構好きみたいなので、そちらに専念してもらいます。まあ、自分専属の生きエサ配給係に任命・・・というわけです。
エサの心配が無くなったので、泳がせ竿につきっきりで誘いまくっていると、底から10m上でズキューンと激しいアタリ到来。いきなりドラグが滑る強い引きに鬼アワセ!!
「またキター!!こいつは強いから、ブリっぽいよ」。
◀「どれどれ持たせてみな。おお、強いな」。10号ハリスなので、無理せずゆっくり上げてもらいます。ちょっと無理すると、口が裂けたりハリスが切れたりといったバラシに繋がるので、引きを楽しむような感じで、慌てずに。
◀「いいサイズですね、とりあえず写真撮っといてもらおうかな、オレのブリ」って、おいおい。8キロ級でした。
潮回りして、今度は170mぐらいの場所に小移動です。
ここまで、船中でハモノがヒットするのは自分の竿だけ。年に1回しかやらない自分がうまいわけはないから、とても不思議です。すごいラッキー? 御大をはじめ、他の人はイカ釣り主体みたいな感じでやってるから独占状態なのかも・・・。
次第に180mぐらいまで深くなっていきます。これぐらい深いと、真鯛はむずいかなあと思っていると、ガクガクと竿が暴れ出します。
で、食い込みを待ってから渾身のアワセ。ガツーンという手応えが、何度やってもたまりません。すかったときの残念感もたまりませんけどね・・・。
◀2キロ半ぐらいのきれいな真鯛でした。いるんですね、こんな深場にも。イカを追いかけてどこまでもいくのかな・・・。先端の針がカンヌキ(口の横)に完璧にフッキングしてるので、アワセのタイミングはばっちりのようです。
次の投入もヒット。4キロ弱ぐらいと今日一サイズだったけど、180mの深場では、さすがに引きが弱めに感じます。それでも、ガツガツとダイレクトな引き味は魅力満点で、癖になりそう。
再投入すると、着底時点ですでにガクガク・・・しかし今度はいつまで経っても引き込みません。合わせてみると、コンコンと小鯛風の引き・・・。
◀あんなに深いところにこんなのがいるの? というような1キロ級真鯛でした。エサ代として、エサ配給担当の御大に取り上げられた。「エサが無けりゃ釣れないんだから、これぐらい当然だろ」だって。高利貸しかよ。
◀チビちゃんでも、でっかい針(カンヌキ青物13号)に平気で食いついてきます。ヤリイカエサの魔力は、かなりなものなんでしょうね。
■本日の釣果
そんなこんなで、真鯛1キロ級1枚、2.5~3.5キロが4枚、ブリ8キロ1本、バラシ数回という、夢のようなアタリ連発に遭遇できました。
■イカダイ釣りの覚え書き(素人視点だけどね)
・親針(上の針)遊動は、ばれたりイカが曲がったりと不具合が出やすい気がします。孫針(先の針)部分はハリスだけ長めに(30センチぐらい)伸ばしておき、イカのサイズに合わせて船上で結ぶ。もしくは、事前に船長にイカのサイズを確認して仕掛けを作っておくのがいいかも。
・先端の針が食わせ針になる。大きめの針の方がすっぽ抜けにくい。小さいイカに大きな針は負担大なので、太くて大きいけど軽いカンヌキ青物が使い勝手が良かったです。
・タナは底上7~15m。底立ちの取り直し=誘いなのは、マゴチとかヒラメと一緒。
・最初のアタリでいきなり竿を持つと、確実に船長に怒られる。遅すぎるぐらいで合わせるのがいいみたい。どうしても竿を持ちたい人は、最初から手持ちにしておくと大丈夫。
・先針は、身の端から刺して吹管から出すと、フッキングが良く、頭・足だけ食い逃げされるのが減るような・・・。
・っていうか、何よりもイカの確保が重要。配給担当がいてくれると楽です、法外な代償を取られるかもしれんけどね。
ウソのようなヒット独占の理由は何だったのか。誘い方?仕掛け?席?
よくわかりませんけど、楽しかったので、もう一回チャレンジしちゃおうかと思ってます。