消化器内科部長 中川善文先生に「秋~冬に流行する感染症」として講義していただきました。
11月の院内研修会として、消化器内科部長の中川善文先生による「秋~冬にはやる感染症」についての講義がおこなわれました。
これからの季節は気温が下がり空気が乾燥することで、ウイルスが活動しやすく、私たちの体の感染防御機能も低下するため、感染症が流行しやすくなります。
今回は研修内容の中から、特に押さえておきたい感染症を紹介します。

↑消化器内科部長 中川善文 先生
風邪症候群(ライノウイルス・新型コロナ・インフルエンザ・RSウイルス)
● ライノウイルス
もっとも一般的な“いわゆる風邪”。くしゃみ・鼻水・のどの痛みなどの症状が数日〜1週間で自然に回復します。
● 新型コロナウイルス
現在の主流はオミクロン株。感染力は強いものの重症化リスクは比較的低いとされています。治療薬もいくつかあり、発症早期の治療が重要です。
● インフルエンザ
毎年秋から冬にかけて流行し、急激な発熱や関節痛などが特徴です。今年流行しているのはA型(H3N2)。ワクチンは発症予防・重症化予防の両面で有効とされています。
● RSウイルス感染症
乳幼児は重症化しやすく、2歳までにほとんどの子どもが感染します。高齢者の重症化も増えており、注意が必要です。
細菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎・マイコプラズマ感染症)
● A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌)
咳や鼻水よりも、のどの痛みや発熱が目立ちます。合併症を防ぐため、ペニシリン系抗生剤を10日間しっかり内服することが大切です。
● マイコプラズマ感染症
「歩く肺炎」と呼ばれるほど、症状が軽いまま生活してしまうケースが多い感染症。乾いた咳が長く続くのが特徴です。
感染性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルス)
● ノロウイルス
わずかな量のウイルスで感染し、嘔吐物には大量のウイルスが含まれています。アルコール消毒は無効で、消毒には 次亜塩素酸ナトリウム が必要です。
● ロタウイルス
乳幼児に重い胃腸炎を引き起こします。ワクチンが導入され、入院患者は大幅に減少しています。
まとめ
秋から冬は多くの感染症が流行する季節です。感染予防の基本は変わりません。
✔ 手洗い・うがい・手指消毒
✔ 室内の換気・加湿
✔ 十分な睡眠と栄養
✔ 体調不良時は無理をせず受診
感染症に負けず、安心して冬を迎えられるよう心がけていきましょう。
