今回、ご紹介したい本は、こちら。

 

タイトル 食べた人が笑顔になる それが最高の喜び 幸せの料理帖

筆者 加山雄三

発行 KADOKAWA

定価 本体 1,700円(税別)

 

こちらの本は、こんなふうに、ビニールに包まれていました。

 

だから、中を見ることができぬまま、買いました。

 

なぜ、買ったかというと、「どの料理も、俺の自信作だ。とにかくおいしいから 作ってみな。」という帯の言葉を信じたから。

 

開いてみると、加山さんの料理や船に関する考え方、生き方も書かれているし、レシピもかなりの数、紹介されているのです。しかも、やはりあれだけのスター!料理の質も高い!北海はらこ飯は合羽橋道具街で蒸籠を特注した完成度!かといって、オムライスや餃子など、家で作りやすそうなものも多くでています。

 

加山さんがご家族にふるまった自慢の逸品もあれば、光進丸という加山さんの船でおもてなししたり、まかないをしたときのお料理もでています。

日頃から、おもてなしをするときも、ご自分でお料理をつくられてきたようで、「加山雄三さんにお料理をつくっていただけるなんて、なんていう贅沢なんでしょう!」とびっくりしました。

 

読んだ印象を 箇条書きしていきますと…。

 

・美味しそうなものばかり載っていて、買ってよかった。加山さんが、料理好きなのが、伝わってくる。料理メモに春餅(チュンピン)が書かれていたり、料理好きな人が追求しそうなものが、とことん追求されている。いろんなジャンルにわたる料理が載っている。

 

・字体が大きめで、読みやすい。老眼でも、問題がない。

 

・昭和人にとって なじみやすい料理が多い。料理の世代が似ている。

帝国ホテルのコンソメ缶がだしとして使われていたり、キャンベルのクリームマッシュルーム缶が使われていたり、昭和人のあこがれの缶詰が利用されていたり、「チキン固形ブイヨン」「うまみ調味料」がレシピにでてくるのも、親近感があります。私の母の料理には多用されているため、そういった料理を食べると、母の味を思い出し、私が好きな味に完成しているだろうと想像しています。

ドゾットという、ドリアとリゾットのあいだみたいなお料理をみると、ドリア好きな昭和生まれの私としては、とても親近感を感じてしまうのでした。

 

揚げ海老のオーロラソースというお料理が、周富徳さんのエビマヨに似ているなあと思ったら、なんと、その元祖が、加山雄三氏であったことに驚きました。

加山雄三さんが、周富徳さんに、教えてあげたのだそうです。

 

・試したくなる 気軽なのに美味しそうなものが多い。

 

たとえば、「バラハン。」これは、玉ねぎ、牛ひき肉、塩、コショウ、粉チーズ、顆粒コンソメで炒めたもので、加山さんのオリジナル料理なので、この本では、そう呼んでいます。

加山さんはそのバラハンを更に応用させて、ごはんに載せてたべてみたり刻んだゆで卵とマヨネーズも加えて、トーストにのせるというお料理に乙女のトキメキ

これは、ぜったいに美味しいだろうなあと思いましたラブ

 

この本で私が、とくにご紹介したいものとして。

 

モッツアレラチーズの茶わん蒸し 顆粒昆布だし、顆粒和風だし、帝国ホテルのコンソメスープ缶などでつくっただしで茶わん蒸しを作り、具はモッツァレラチーズ。上からも、さらにだしの餡がかかるというお料理。

きっと 味わい深い茶わん蒸しになることでしょう!!

 

・キャラメルアイスクリーム キャラメルも手作りして、アイスクリームを作っていくもの。手作りのアイスクリームで、しかも、卵液がとろりとするまで火をとおしたアイスクリームのおいしさは絶品なのです。それにキャラメルソースも混ぜられるなんて、ぜったい美味しいと思います。

 

・とびっこパスタ  あさりだし、とびっこ、青じそで完成するパスタ。きっと食感も楽しく、美味しいに違いありません!!

 

・りんごのコンポート たてに16等分にカットされたりんごを砂糖、水だけでなくグランマニエもたして煮ます。グランマニエで煮るとどんな味になるのか興味しんしんです。

 

・ソパデアホ 言わずと知れた、にんにくのスープ。鍋の残りのスープを有効活用しつつも、帝国ホテルのコンソメで味を調えるという、セレブ仕様。でも、きっとおいしいはず!

 

列挙したらきりがないほど、幸せな気持ちになれそうなお料理が目白押しです。

 

この本で唯一残念なのは、家族みんなが好きなアップルシナモンケーキ「みっちゃんの。」の美味しそうな写真が紹介されているのに、レシピがでていないこと。え!どんな作り方なのか、知りたい!!と思って検索してみたら、どうやらそのケーキはオンラインで販売しているようです。それでレシピが書けなかったのですね~チュー食べてみたいわ~照れ

 

この本は、料理の本としても最高ですが、加山さんの文章、生き方もすばらしくて、人生で大切なのは、「関心、感動、感謝」だといい、加山さんの爽やかな生き方に元気がもらえる本でもあります。

 

加山さんがすばらしいなあと思うのは、人を喜ばせたいという気持ちに溢れているところ。

船だって、料理だって、歌だって、お客様を喜ばせたいという気持ちの結晶だと思います。

そんな加山さんワールドに浸れた本なのです!!