テストはどのようにして作られる?
さて今回は、テストはどのように作っていたのかを語ります。
これはあくまで、タカウジのやり方なので、その点はご容赦を。
企業秘密?のところもあるので、そこはぼかします。(笑)
今回は題材から設問の作り方を書きます。
設問タイプ別は、アメンバー限定記事で書いた後、簡易版をブログに書きます。
では、さっそく。
まず、テストを作る前に
1・どんなテストにするのか。(目的)
2・形式
3・受験者レベル
この3つは、すでに決まっていることが多いです。
例えば、塾内のテストなら、
目標点は何点ぐらいにするのか。
どのような生徒が高得点をとれるようにするのか。(生徒モデル)
文章の文字数(長さ)はどれくらいか。文章ジャンルは?
知識や選択問題、記述問題の配分は、それぞれどれくらいなのか。
実力がある生徒とそうでない生徒の差をどこでつけるか。
などです。
これをまず、しっかり想定したうえで、文章の題材選びに入ります。
とはいえ、ここからが苦しみの始まりです。(笑)
まず大型書店や図書館への放浪の旅が始まります。
テーマはある程度決めていますので、あとは適切な本があるか。今はアマゾンでも検索可能ですが、自分が駆け出しのころはなかったので、文字通り、放浪の旅でした。
意中の本があったとしても、次は「使える」か、どうか。
小学生に難しすぎる、問題が作りにくいというものは、候補から外します。
本のあらすじや目次を確認し、使えそうなところをとりあえず、「速読」。
それで問題のイメージができたら、その本を買うか、借ります。
学校別模試の場合は、もっとハードルが上がります。
なにせ、その学校の傾向をすべて把握したうえで、題材を選ばなくてはいけないので。
あとは、当時の上司(チェック担当は教科責任者か、それに準ずる方)の許可が下りるか。
下手すれば、題材を決めるのに1か月以上かかりました。
まあ、休日はほとんど題材探しの旅でしたね。
題材が決まったら、次は設問作り。
まず、どのあたりからどのあたりを使うかは、題材選びで決めているので、それを踏まえ、設問を大雑把に作ります。この時点では、傍線部なども「仮」で、作成します。
解答は、ある程度しっかり作成はしますが、変更の余地を残します。
設問は想定数より、多めに作成します。
没になった場合の「予備」も兼ねて。
次に、解答をある程度、完成させます。
そのうえで、どこに傍線部を引いたらよいかを決めます。
この時に「難度」をどうするかによって、傍線部の位置を変えていきます。
解答の根拠と傍線部の位置が離れていたり、解答の根拠の範囲が広ければ、それだけ難度も上がりますから。
難関校の入試問題の多くは、上記のタイプで問題を作成していると思います。
傍線部の前を押さえるにしても、広範囲だったりしますしね。
そして最後に設問文をある程度、仕上げていきます。
この時に、解答や傍線部との整合性をかなり意識して作成していきますね。
ここをミスすると、問題不成立になりかねませんからね。
つまり、設問、傍線部、解答をラフに作成した後、解答、傍線部、設問文の順で仕上げていきます。
ただ、傍線部がない設問(文章全体や結論をまとめるような問題、主題など)や、傍線部を引くと解答の根拠がバレバレになるので、あえて引かない(本郷や豊島岡などは、そういう傾向がある)などの問題も作る場合は、大体、後半、もしくは最後の問題にします。
内容一致なんか、そうですよね。
漢字や人物名や人物関係などの「軽い」問題は最初にある場合が多いですね。
実は、この設問の「配置」にもからくりがあるのです。
ただ、さすがにこれは「企業秘密」です。(笑)
今回は以上になります。
ではよい一日を、実りある受験生活を。
タカウジ