2024 千葉の入試を振り返って

 

さて、今回は千葉の御三家と言われる、渋幕、市川、東邦大東邦についてちょっと分析します。あくまで私見です。

 

まずデータ。学校hpから。

 

渋幕

受験者平均点 合格者平均点  合格最低点   配点

国語   59.1              64.6                 37   100

算数      37.7               54.9                 18         100

社会       41.6              46.4                 28          75

理科   31.2              38.0                 17          75

 

さらに男女比。

 

男子  

受験者 1337  合格者 508+特待26


女子  

受験者 592   合格者 157 +特待4

 

明らかに女子が苦しんでいますね。倍率も0.5倍くらい違う

 

ここから見ると、やはり算数・・と考えがちですが、見方を変えると違う戦略もあるかなと。

 

まず算数は合格者平均でも6割いかないし、18点しか取れていないのに合格している生徒もいる。

つまり、算数が難しい学校ということです。

 

言い換えれば、算数が超得意でないかぎり、それほど高得点は見込めないです。それこそ今回みたいに100点とる生徒であれば話は別ですが。

 

だから算数が得意ではない、もしくは女子は、算数重視の戦略ではなく、他教科を7割、算数を5割という戦略に切り替えたほうがいいですね。

 

算数は半分でよい、その代わり他教科を7割取れるように鍛えていくという感じです。

実際に合格最低点も国社が3割と高めです。

つまり、国社では3割以上取らないと受からないということですね。

 

それに合格者全員が渋幕志望ではないです。麻布、開成、筑駒、桜蔭志望の生徒も全員ではないですが、受けているはずですからね。

 

このように目立つ数字に目が活きがちですが、冷静に見ると違う戦略も見えてきます。

算数苦手でもやり方があるということです。

 

では次に市川。この学校も渋幕と似ています。

 

市川

受験者平均点  男子  女子    配点

国語     56.5        55        58.5       100

算数             44.2       46.2     40.4        100

社会             61.5       62.6     59.5        100

理科      55.6      56.6     53.6        100

 

ここはまず、4科目均等配点ですね。

 

4科目合計の合格最低点は227

 

上記の4科目の合計は全体が217、男子が220.8、女子が211.9 ですから、この平均点では合格できないけれど、

この学校は国語ができないと厳しい戦いになりそうですね。最低でも6割から6割5分取らないといけないかな。逆に算数は5割強でいいのかなと。理社も6割5分から7割かなと。


この戦略をとらないと厳しい戦いになりそうな気配ですよね。これだけ露骨だと。

 

そういう点では、渋幕と似た戦略が使えそうですね。


市川は必ずしも、開成、筑駒、麻布、桜蔭などの受験者が受けるとは限りません。

東邦大東邦と分散するので。

やはり3日連続受験はきついですし。

 

最後に東邦大東邦。ここは渋幕や市川とは違い、すべての教科で7割取るという戦いになりそうです。

 

東邦大東邦

受験者平均点      配点

国語    64.7            100

算数          69.3            100

社会          59.6            100

理科      59.1            100

 

この4科目の合計点数は252.8 合格最低点は264ですから、国算は7割から7割5分、理社は6割5分必要ですね。難度は、この平均点からすると渋幕、市川ほど偏った難度ではなく、やや取り組みやすい問題が多いのかなと。

 

戦略としては、難問などの発展レベルではなく、基礎、標準、応用レベルの問題をしっかりすべての科目でとれるようにしていくのがよいでしょう。

 

そういう意味では、渋幕や市川と違う勉強をしなければならないので、併願校としてそれらを選ぶと、大変かなと。


東邦大東邦の国語は記述がないので、渋幕と市川の国語と比べても攻略しやすいですし。

 

市川の国語は大学入試改革の影響で流行した2つの文章を照らしわせる系の問題が好きですね。2024の問題を見る限り(まだ解いてはいませんが)物語は渋幕を意識した素材選びですよね。論説文は大学入試で使用されそうな素材選びですね。倫理系とか哲学系。昔、東大で使用した文章も出題していましたよね。

これも渋幕に似ています。

 

渋幕も論説文は学問系で認知心理学など、人の認識(心理学や哲学系)についての文章が好きです。物語は定番ですけど、志賀直哉や芥川龍之介などの著名な方の文学作品を素材として選んでいますね。

 

近いうちに解きたいと思います。

 

今回は、以上です。

 

2月まであとわずか。受験生は不安と闘っているでしょうが、自分との戦いに勝てば、勝利は見えてきます。

生徒が見違えるように精神的に成長するのも、この時期。

つらく、悔しい涙も、結局は成長のばねになる。

七転八起の精神で、最後まで戦い抜いた生徒だけが、受験の成功を手に入れることができます。

成功とは、なにも志望校の合格だけではありません。

貴重な成長のチャンスを生かすのも殺すのも、本人次第。

 

頑張ってください。自分のために。

そして、合格したら、ここまで見守ってくれた人たちに感謝の気持ちを伝えてほしいですね。

自分一人では、絶対に合格できなかったのだから。

 

では、実りある受験生活を。よい一日を。

 

タカウジ