宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<米議会上下両院で「香港人権民主法案」、 (2019年09月1 | Hideoutのブログ

Hideoutのブログ

ブログの説明を入力します。

 四月に古稀を迎える爺ののブログです。

 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。

    香港レポートが秀逸。


    香港ってどんな何処?簡単な成り立ち(英国が入る前)から何となくド田舎だろう。とは思っていたけど。


宮崎正弘

http://melma.com/backnumber_45206_6858715/

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」

令和元年(2019)9月11日(水曜日)弐

         通算第6191号  

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

https://news.movie-matome.com/21147/

宮崎正弘の香港報告です ↑

日本文化チャンネル桜の番組「フロントJAPAN」(10日夜放映分)はホスト役が福島香織、ゲスト=宮崎正弘、「香港で本当は何が起きているのか」。「デジタル人民元」と二つの話題を追求しています。

(全体は一時間番組ですが、香港問題は頭の8分目から29分くらいまで)

                  ◎◎◎

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 

  ♪

米議会上下両院で「香港人権民主法案」、超党派の議員が提出

  香港の民主化運動に即座に呼応、民主党、共和党が珍しく一致

**************************************


 香港で9月8日に開催された民主化集会は、大きな星条旗が何十本も翻り、一般市民も夥しく参加して、集会場所のチャータードガーデンから近くの米国領事館へ行進した。

訴えたのは「香港の民主化を救え、『香港人権民主法 2019』法案の速やかな可決を要求する」というもの、領事館では米国の領事館員が要望書を受け取った。


 米国では香港の抗議デモや集会、警官の暴力的な弾圧を目撃しつつ、超党派の議員が法案の提出を急いでいる。

上院ではスーザン・コリンズ(メーン州。共和党)とクリステン・ジグブラート(NY、民主)が「香港の人権状況を観察し、特恵国に値するのかどうかを上院外交委員会に報告する義務を負う」という『香港人権民主2019』法案を提出した。現在多くの議員の署名を集めている。

これは六月にすでにマルコ・ルビオ議員の提出した法案の強化策が盛り込まれている。 下院でもクリス・スミス(ニュージャージー州、民主)らが旗振り役となっている。


 当該集会の行われた会場は、香港の官庁街にもっとも近いチャータードガーデンで、いつもなら日曜日にフィリピンから出稼ぎのアマさんたちが休日を利用して和気藹々、三々五々集合し、弁当を持ち寄り、或いは出前のピザを頼んで、カラオケやトランプに興じるという憩いの場所である。


それが九月八日の日曜日は朝から様子が異なった。公園に白亜の戦士像が立ち、音響設備を用意する民主派の人たちが集会準備に追われる。時ならぬデモ隊、それも黒シャツにマスクという出で立ちの若者が数千、いや数万、次から次へと公園を埋め尽くて、彼女たちは目を白黒させていた。


 筆者は、この集会の現場に居た。プレスだけでも百数十名、あちこちにカメラが回っている。入り口ではミネラルウォーター、マスクの配給。随所でプラカードが配られ、参加者の中にはトランプ大統領のTシャツを着込んでの大学生。高校生も相当数がいた。


 ▲大学も高校も、そして一部の中学でも授業ボイコット、人間の鎖


 翌日も「罷科」(授業ボイコット)と人間の鎖が、高校ばかりか、一部の中学でも行われ、こうなると全島一丸となっての民主化要求であることが分かる。

だから地元の新聞も「香港政庁を支持するのは中国共産党とマフィア、市民は老若男女を問わず、公務員を含めて政庁路線に反対している」と書いた。共産党系の『文ワイ報』(9月11日号)だけは抗議する市民を「暴徒」と決めつけていた。


 また香港警察のデモ参加者に対する弾圧ぶりは、ヴァイオレンス映画のように、凄まじい。数人の警官が非武装の参加者に対して警棒でぼこぼに打擲するために血だらけ。後手に手錠をかけている。

失明した女子大生もでた。ほかにもプリンスエドワード駅(太子)では封鎖された地下鉄入り口に『葬儀所』がしつらえられて、多くの白い花輪が飾られている。

これは死亡した人がいるという噂に基づいて市民が造成したもので、警察は「死者は居ない」と何回も否定している。


 米国領事館前での抗議集会を終えると、殆どの一般参加者は引き揚げた。しかし武装ブループはそれからが「大活躍」。金鐘、湾仔、銅鑼湾、中環にかけて地下鉄の改札、防犯カメラ、券売機を壊しはじめ、地下鉄駅入り口にバリケードを築き、近くの段ボールを集めて放火する。このため中環駅と湾仔駅は閉鎖された。

 

 別働隊は九龍半島側で、旺角、太子駅を襲撃した。

 とくに旺角警察は連日、デモ隊の標的となったため、警戒が厳しい。また対抗する警官隊が大量に動員されているが、「えっ? 香港警察って、こんなにいたの?」という疑念が湧く。第一、香港の警官が同胞である香港市民にこれほど残酷な仕打ちをするとは思えない。


 事情通に聞くと、「広州の警察などから三万人が導入され、香港警察の制服を着ているが、警官の認識番号を持たないし、言葉が違うのですぐ分かる」という。


 ▲元朗駅でのマフィアの襲撃に対して裁判も進行中


 また7月21日には新界の北端「元朗」駅で、白シャツ隊が長い棍棒をもって、デモの参加者ばかりか、地下鉄の乗客、たまたま通りかかった市民を襲う暴力事件が発生しているが、この襲撃隊は「三合会」という青幇の流れを組むマフィアだった。

しかし、市民の通報に対して香港警察がのろのろと、襲撃も終わり、白シャツ隊が引き揚げた頃、到着したので、共謀しているのではないかと多くの市民が疑った。9月9日になって、怪我をした人たちが訴訟団を組織し、警察の対応を問題視し、裁判をおこすと記者会見した。

 

 筆者は元朗駅にも出向いた。

既に駅コンコースも整頓されて通常通り、乱闘があったとは思えないが、駅舎や駅前の公園入り口などでは当日の襲撃写真や、警官隊批判のビラが貼られていた。

 元朗地区は、香港の中でもド田舎、もっと露骨に言えば、香港先住民の村々で、十五世紀あたりから、インドやペルシアの貿易船が香辛料を求めた商人らが入って来た。オランドが最初に上陸したのも、この元朗駅から「軽鉄」という都電のような電車で40分くらい南下すると拓ける「屯門」港だった。


 元朗駅からタクシーで20分くらいの場所に「錦田吉慶園」という城壁が残り、中を見学できるというので行って見た。これは客家の城壁村の跡地で、一角だけまだ人が住んでいる。

 宋朝のおり、十五世紀に移り住んできたい一族の末裔たちが村を営んでいた。主として農業従事者、周辺を開墾したのだ。アヘン戦争のおりは、英国軍がこの村に砲撃を加えたこともあり、爾来、マフィアは自然発生的に、もともと地区の警備隊から大きくなったと言われる。


 この地区に香港の大発展と伴に高層マンションが乱立し、ニューカマーが大量に移り住んで、先住の人々との心理的軋轢が深まっていた。かたや半世紀前のような農村、農業重視の集落が拡がり、こなたには住宅事情から郊外のマンションを買って通勤する人々がいある。駅は近代的な総合ビルである。


 ▲観光、小売り、有名ブランド店舗に異変続出


 さて国際空港が閉鎖されたこともあって香港ツアーは激減中である。

香港ディズニーランドは「待たずに乗れる」。

いつも長蛇の列が出来る有名レストランはすぐに座れる。ホテルは閑古鳥、四割ではなく六割引きが常識、とくに中国人ツアー向けの安宿は軒並みがら空き状態となっている。


 プラダが2020年、香港旗艦店の撤退を決めた。

 テナント料が高く、毎日、有名バックを500個売っても追いつけないため、家賃の値下げがたとえあろうとも、七年間の賃貸契約を更新せず、旗艦店の撤退を決めた。


 九龍では広東通りにティファニー、オメガ、フェルガモ、グッチ、ディオール、プラダ、モンブランなど世界のブランド品の店舗が犇めきあるが、このところ、店員のほうが客より多く、制服を着て直立不動の店員達も手持ち無沙汰で欠伸をかみ殺している。


 対照的に五メートル毎にあるゴールドショップは、周大福、周生生、六福などチェーン店に朝から客がいる(ちなみに周大福は中国全土、5000店舗)。

人民元の近未来の不安定に嫌気してゴールドに換えておくというシナ人独特の貯蓄ノウハウである。


さて、活動家のリーダーとして世界的に有名となった黄之峰と周庭だが、黄之峰は雨傘革命の指導者として禁錮刑二回という強者。いまも、保釈中だが、香港國際空港でいったん出国を禁止された。


が、翌日ドイツを訪問し、ドイツの外務大臣が面会した。

中国共産党は、『香港の騒擾はアメリカの情報機関が仕組んだものであり、諸外国は中国の内政に干渉するな』としてドイツ政府に強く抗議した。


    ◇◎□◇み◎◇◎▽や◇◎▽◇ざ◇◎▽◇き○□◎▽ 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  ☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆ 

読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

   ♪

(読者の声1)来る9月20日(金曜)の「ラジオ日本」の人気番組「マット安川のずばり勝負」に宮崎正弘さんが90分、生出演です。

 マット安川が米国から中継に加わり、多元的な放送になる予定です。

 ラジオ日本「マット安川のズバリ勝負」は、20日(金)午後1230−1400です。


  ♪

(読者の声2)三島由紀夫研究会の九月「公開講座」の講師は新国立劇場演出家の宮田慶子さんです。日程などは下記の通りです。

      記

日時  9月20日(金)18時半開演(18時開場)

場所  アルカディア市ヶ谷(私学会館)

    https://www.arcadia-jp.org/access/

    JR/地下鉄「市ヶ谷」徒歩2分

演題  『三島戯曲の世界 〜「近代能楽集」を中心に〜』

講師  宮田慶子氏(新国立劇場演出家・同演劇研修所長)

<講師略歴>昭和32年生まれ。東京都出身。学習院大学文学部中退後青年座(文芸部)に入団。その後新国立劇場演劇部門芸術監督を経て現在は同劇場演劇研修所長。三島由紀夫作品の「朱雀家の滅亡」など多くの作品の演出を手掛ける。第9回読売演劇大賞最優秀演出家賞をはじめ受賞歴多数。

会場費 会員・学生1千円(一般2千円)


     ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆  

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


    香港デモは英米が何らかの支援が有るんだろうなと勝手想像していたけど、