なる程なぁなんだ。ドッチでも似たり寄った。
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鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
第２５２号（１０月７日）
＊米国の選択
日本にとって米国の大統領にヒラリーがいいのか、トランプがいいのか？とはよく質問されるが、勿論答えは、どちらがなってもいいように対策を講ずるべきだという当たり前の答えに尽きる。
実はどちらが大統領になっても、米国の東アジア政策の選択肢は限られているのだ。北朝鮮が中距離核弾道弾を配備し、中国が南シナ海の軍事基地を完成させた現在において、もはや米軍の選択肢は進むか、退くかの二者択一である。
どういう事かといえば、そもそも米国の海外基地は攻撃の拠点としてしか機能しない。もし攻撃をしないのであれば、置いておくだけ無駄であり、かえって攻撃の標的になる負担だけがかさむことになる。
もし、中国の南シナ海の軍事基地がグアムの米軍基地を攻撃した場合、それに対して報復として南シナ海の中国基地を破壊しただけでは、平和は回復しないから、米軍の負担はかえって増す結果となる。米軍の負担が増せば、米国はやがてその負担に耐えられなくなり基地を撤収する他なくなる。
ならば中国はグアムを攻撃した場合、短期的にはともかく長期的な意味での勝利は確実なのである。
つまりもし米国が報復するのであれば、中国全土の基地を攻撃の対象として中国を完全に非軍事化しなければならないのだ。米国にその意思も能力もないのであれば、米軍基地は置くだけ無駄であるから撤収する他ない。
要するに、米国の次の大統領がヒラリーだろうとトランプだろうと、中国と全面戦争するか、グアム、日本、韓国の米軍基地を撤収するかの選択を迫られるのである。
米国が中国を全面攻撃するとなれば、中国と北朝鮮は日本全土を攻撃対象とするだろう。もし東アジアから米軍が全面撤退したら、中国は台湾と沖縄を占領し、北朝鮮は韓国を占領し、ロシア軍は北海道に進駐するだろう。
日本は米国の次期大統領が誰であろうと、国防体制の確立が急務であることは明白であろう。
＊
田母神買収裁判は先週、今週で峠を越えた。
https://www.youtube.com/watch?v=2Tj7J-2llsU
国防・防人チャンネルで鍛冶講師、濱口司会の新番組「地政学入門」が始まる。乞うご期待。
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軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹（かじとしき）
１９５７年広島県生まれ、１９８３年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として１１年間勤務。１９９４年文筆活動に転換、翌年、第１回読売論壇新人賞受賞。２０１１年、メルマ！ガ オブ ザイヤー受賞。２０１２年、著書「国防の常識」第７章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第５回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中：「地図で見る第二次世界大戦」
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著書：
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