Fw:【メルマガ台湾は日本の生命線!】南支那海・仲裁判決に台湾はなぜ反撥? | Hideoutのブログ

Hideoutのブログ

ブログの説明を入力します。

 四月に古稀を迎える爺ののブログです。

 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。

【書庫用】


 時代遅れの「中華民族主義」も困ったもんだ。

 日本で報道が殆ど無い『太平島』は岩じゃないだろ。仲裁裁判所も可笑しな判決を出したものだと言わざるを得ない。判決全体は日本に取ってはシナ牽制の格好なものだったが、日本人の歴史が否定されたものでもあるんだな、と気付かされる判決でも有ったのだ。

 台湾の現在の法的位置やらを考えると同情はするが、手の出しようも無いのが現実だ。



--------
↓全文読めない等の場合はバックナンバーでご覧下さい↓
http://melma.com/backnumber_174014/
問い合わせID
 b0v2WHX4107zWrw8b11dDYNha38b33b0
--------

*************************************************************************
        
          メルマガ版「台湾は日本の生命線!」

中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。
もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は。中国膨張主義に目を向けよう。
ブログ「台湾は日本の生命線!」 http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/

*************************************************************************
南支那海・仲裁判決に台湾はなぜ反撥?

ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2901.html

2016/07/15/Fri

■台湾の民主主義と中華民国体制の民族主義  

「中国が南支那海で歴史的に独占的な管理を行使した証拠はない」

ハーグの仲裁裁判所は七月十二日、そうした判決を下し、中国が古代から同海域のほぼ全域に歴史的な管轄権を持つとして設定した九段線に法的根拠はないと認定した

中国はすでにこうした自国に不利な裁定を見越し、前日までに南支那海で大規模な軍事演習を実施したり、またその当日にはスプラトリー諸島のミスチーフ礁とスビ礁で建設した滑走路で、民間機ながらもテスト飛行を行ったりで、それを拒否する姿勢を見せた。

自らの軍事支配力が及ぶ範囲はすべて版図だとする古代帝国の覇権主義から、全く抜け出せないでいるのがわかる。

一方、それと同様に強く反撥した国がもう一つある。台湾だ。

翌十三日、海軍のフリゲート艦を南支那海のパトロールのため、予定を一日早めて出航させた。それに先立ち蔡英文総統は同艦を訪れ、「台湾人の国益を守る決意を見せよう」と訓示した。

なぜ民主主義国家であるはずの台湾まで、そうした態度を見せるのか。それは現在の中華民族主義に基づく中華民国体制に理由がある。

■中華民国が案出した南支那海領有権の理屈

そもそも中国の九段線の主張は、前王朝たる中華民国政府の十一段線の主張をほぼそのまま継承したものに過ぎない(微調整はあるも)。

それでは中華民国はいかにして十一段線なるものを設定したか。話は一九四五年に遡る。

その年の日本の敗戦を受け、中華民国は台湾行政長官公署を設置。つまり日本から台湾を奪うための機関である。

同署は十月に台湾の領土編入を宣言しただけでなく、十二月には南支那海の島々にも手を伸ばした。つまり、やはり日本領土だったスプラトリー諸島(新南群島)や、日本軍の占領下に置かれたパラセル諸島の編入も宣言したのだ。

もちろん戦争の結果に伴う領土の変更は講和条約に基づくと言うのが国際法の常識であり、米英など連合国もそうした認識だった。したがって中華民国のこうした一方的な領有宣言は不法行為だったと言える。

しかし領土欲に満ちた中華民族主義にとり、そうした理屈はどうでもよい。四七年には「南海諸島位置図」を公告。十一段線はこれによって正式に設定されたのだった。その線内の海域は丸々、中国が管轄すべき「歴史性水域」と極め付けられた。

ちなみに日本は五二年に発効したサンフランシスコ講和条約に基づき、中華民国にも中華人民共和国にも割譲することなく、台湾、スプラトリー諸島、パラセル諸島の領有権を放棄した(元々日本はパ諸島の領有権は擁していなかったが)。

かくてこれらは帰属先未定となった訳だが、もっともその時すでに内戦で敗れて台湾に移っていた中華民国政府は、台湾やスプラトリー諸島の最大の島であるイトゥアバ島(太平島)を実効支配しており、その状態は今日まで変わることがない。

■これまでの主張を改める蔡英文政権だが

このように台湾の中華民国政府が十一段線の主張を維持することについて、中国は反撥するどころか大歓迎だ。

なぜなら南支那海を中国の版図と認めることは、台湾は中国の一部であるとする「一つの中国」原則を認めることに等しいからだ。

また、そうした主張が守られることは、台湾と中華民族主義で提携し、共同で米国に対抗しつつ、行く行くは「中国統一」を達成するとの戦略にも有利である。

台湾は民主化後の一九九八年に制定の領海及び接続水域法を見ても明らかなように、とうに「歴史性水域」の概念を放棄している。二〇〇五年には南支那海の全「諸島」を「我が国(中国)固有の領土」と記載した「南海政策綱領」を廃止し、領有権の主張を太平島や東沙諸島に限定しようとした。

しかし二〇〇八年に就任した国民党の馬英九総統は違った。

中国系の中華民族主義者であるこの人物は、台中連携を恐れた米国の反対を押し切り、一六年一月に太平島に上陸し、中国を喜ばせた。当時中国国台弁は「両岸は本来一つの中国に属す。中国は南海に対して疑うことのできない主権を擁しており、両岸同胞は共に国家主権と領土を守る責任がある」と歓迎のコメントを見せている。

それに対し同年五月に就任した民進党の蔡英文総統は、ふたたび「歴史性水域」を放棄したようだ。

総統選当選直後の一月には「南海に関する主権の主張は国際法、特に国連海洋法条約に依拠するものとなる。航行・飛行の自由の確保に賛成し、緊張を高めることに反対し、南海問題が根本的に解決するのを希望する」と表明し、中華民族主義ではなく国際法に基づく姿勢を示し、米側を安心させた。

ところが今回の仲裁裁判所の裁定に対する反撥ぶりはどうか。

■太平島は「島」ではなく「岩」なのか

九段線の否認は十一段線の否定に等しく、それに憤慨したのだろうか。

たしかに内政部や大陸委員会などは十二日、一九四七年公布の「南海諸島位置図」に言及し、南シナ海全域の諸島の領有権を主張した。

しかし実際には「U形線や歴史水域の問題には触れず、国際社会から中国と連携し、態度を一致させているとの誤解を回避し、台湾の主体性をはっきりとさせた」(自由時報)ものだという。

実は今回の反撥は何より、判決が太平島について、「島」ではなく「岩」だと認定したことに対して向けられた。

もし「岩」ということになると、そこを起点に領海は設定できるが、EEZは設定し得なくなる。これは台湾漁業への深刻な打撃となる。

そこで、台湾が裁判への参加や意見を求められなかったにかかわらず、こうした一方的な認定が行われたことに、「絶対に受け入れられない」(蔡英文総統)と憤慨しているのだ。

判決文によれば、「安定した人の集団を維持し、あるいは外来資源に依存しない経済活動を受容できる」のが島となるが、日本統治時代から人々が居住して来た太平島は、それに該当しないのだろうか。

■南支那海の島の放棄を訴える声

台湾政府が今回の判決に対して憤りを抱いているのには更に、「“中国の台湾当局”と、我が国に不当な呼称を用い、我が国の主権国家としての地位を侮辱した」(林全行政院長)ことだ。英文の仲裁報告は十二回にわたり、台湾政府を「The Taiwan Authority of China」と呼んだ。

もっとも、台湾による南支那海での領有権の主張は、あくまでも中国政権たる中華民国としてのものではないのか。要するに自ら「中国の台湾当局」と名乗ってきたに等しく、そのように反論しても、国際社会には必ずしも通用しまい。

そうしたなか、台湾で十二日放送された政治討論番組で、政治評論家の金恒?氏が「今回の判決は実は我が国には有利だ」と発言して話題になった。

「太平島が台湾に属するか否かは実は重要ではない。今回の重点は太平島が岩か島かではなく、西太平洋のこの台湾が今後どうするかなのだ」

「中国が馬英九に好い態度を見せたのは、彼の『太平島は中国の歴史に基づき台湾に帰属する』との主張が、両岸を一国と見るものだからだ」

「馬英九の問題は中国の側に着いたこと。米国もそれで怒った。台湾は米国側に付くか、それとも中国側に付くかを考えるべきだ」

もっとも番組では、民進党の羅致政立法委員(国会議員)がこれに対して異論を唱えている。

「この問題は簡単に割り切れない。なぜなら台湾は実際にあの場所を統治している。『要らない』と言うのは放棄、撤退を意味するが、国際上の放棄には交換が伴わなければならない。それなしで自ら太平島を放棄するなど不可能なことだ」

台湾人には台湾人の民族主義というものがあろう。現実的な見方ではある。


【過去の関連記事】

「南沙」は台湾領土か(上)—中国が台湾とは争わない理由 15/11/3
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2701.html 
「南沙」は台湾領土か(下)—南支那海問題で期待すべき台湾の政権交代 15/12/01
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2702.html
中国「南沙」の主張に根拠なし!戦後日本は「新南群島」を割譲していない 15/12/13
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2712.html
媚中報道問題—南支那海での振る舞いをなぜ「侵略」と呼ばない 15/12/22
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2718.html
頑張れ日本メディア! 「台湾は中国領ではない」と言おう 16/05/29
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2854.html
南支那海・仲裁判決で台湾は変わるかーどうなる中国式の領有の主張 16/07/12
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2898.html
*************************************************************************

メルマガ版「台湾は日本の生命線!」

登録・バックナンバー
http://www.melma.com/backnumber_174014/ 

発行 永山英樹(台湾研究フォーラム)

運動拡大のため転載自由 

ご意見等: mamoretaiwan@gmail.com 


--------
メルマガ解除やバックナンバーは↓
http://melma.com/backnumber_174014/
問い合わせID
K0b2xHt4q0VzHrL8g1ld9YIha38b33b0
※解除が上手くいかない場合、上記問い合わせIDをコピーしてお問い合わせください。
--------