【始動するF3(3)】日本から消えぬ「F2のトラウマ」 純国産か共同開発か | Hideoutのブログ

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 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。



  戦後七十年と言うが、未だ日本は独立を果たしていないのかな?


産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/news/150501/prm1505010001-n1.html
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始動するF3(3)2015.5.1 07:00

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 航空自衛隊の戦闘機「F2」の後継となるステルス戦闘機「F3」(仮称)の開発計画が具体化するのに伴い、F3を純国産機とするか米国などとの共同開発機とするかの議論が本格化する。国内の防衛関係者の間には、1980年代に日米間で起きた「次期支援戦闘機(FSX)」をめぐる摩擦の記憶が根強く残り、日本のF3開発方針に再び米国政府が介入しかねないと懸念する声も出ている。

こじれた対米関係

 「(日本が戦闘機開発を)単独でやるとなると、米国が気にするだろうから。なかなか現在では見通しが付かない。日本の政治だけでは決まらない」

 F3開発が正式に決まった場合に主契約企業になるとみられる三菱重工業の大宮英明会長の言葉には、歯がゆさがにじむ。

 日本の防衛関係者の間には「F2のトラウマ」と呼ばれる苦い記憶がある。「F1」に次ぐ戦闘機開発方針をめぐり日米関係がこじれた「FSX(後のF2)紛争」だ。

 政府や防衛産業の関係者は純国産を目指したが、米国の意向を受けて頓挫。1987(昭和62)年6月に米戦闘機「F16」の機体をベースに共同開発することでいったんは合意。共同開発の枠組みは守られたものの、その後、米国側が合意内容を破棄して日本に「不平等条約を押しつけた」(関係者)という経過をたどり、日本側関係者の中に抜きがたい対米不信感が植え付けられた。

 元防衛省航空幕僚長の田母神俊雄・次世代の党副代表は「当時、米国は日本に国産開発をやらせまいと猛烈な圧力をかけてきた。日本が(FSX問題をめぐる米国の調査団に)示した1650億円という開発予算に対しても『こんな少額でできるわけがない』とイチャモンを付けてきたほどだ」と振り返る。

 「米国製戦闘機に依存していては国家は自立できない」としてF3の純国産開発を主張する同氏は、それから四半世紀たった今も「強い米大統領が現れて干渉されると日本の政治家が折れてしまいかねない。オバマ大統領がレームダック化している今のうちにF3の国産方針を決めるべきだ」と米国への警戒心を解いていない。

 果たして米国政府はF3の開発方針に介入するのか。FSX紛争当時、米国防総省安全保障局の日本部長としてこの問題に直接かかわった米ヴァンダービルト大学(テネシー州)のジェームス・アワー教授は電子メールによるインタビューに答え、「日本が独自開発を望むのであれば、たとえ強い米大統領が就任しても日本に米戦闘機の受け入れを『強要する』ことはできない」との見方を示した。

 戦闘機の開発には外交戦略としての側面があり、日本も米国などの戦略を見据えながら開発計画を検討する必要がある。

 田母神氏は空幕長だった2008(平成20)年8月、ワシントンを訪問し、米国にステルス戦闘機の対日供与を申し入れた。米国を中心に9カ国が共同開発した「F35」ではなく、同じステルス戦闘機ながらF35に先駆けて米国が単独で開発した「F22」だった。しかし米国は供与を拒否。日本はやむなくF35の導入を決めた。

 同氏は、巨費をかけ2機種のステルス戦闘機を開発した米国の思惑を次のように解説する。

 「F35の能力を左右する基本ソフト(ソースコード)は米国が作った。機体は同じでも、ソフトを通して共同開発国に供給するF35の性能を自由にコントロールできる。もう一つは、共同開発国からF35の開発に向け供与された優れた技術を吸い上げ、これをF22に反映させることで世界最強の戦闘機を保有しておく狙いがある」

 将来、輸出先の国と交戦する可能性を想定し、性能を落とした上で輸出する「デグレード」を行うのは一般的だが、米国はこれに加え、切り札として世界最強のステルス戦闘機を門外不出にしているというわけだ。

 こうした戦略は米国だけのものではない。中国が開発を進めている「殲20」と「J31」という2機種のステルス戦闘機のうち殲20は人民解放軍向け、J31は輸出向けとみられている。

輸出検討余地も

 日本も安全保障をめぐる外交戦略の一環として前例がない戦闘機輸出を検討する余地が出てきた。政府が昨年、「武器輸出三原則」に代わる「防衛装備移転三原則」を制定し、防衛装備の輸出が弾力化されたからだ。

 三菱商事などで大規模な国際防衛装備プロジェクトにかかわったグローバルインサイト(東京都千代田区)の長瀬正人社長は「多くの国は関連産業の維持を狙い、最初から海外への拡販をにらんだものを作っている」と説明する。欧米やロシアの軍用機はすでに多くの国に輸出されており、韓国も軍用機の輸出戦略を積極化している。

 輸出は産業基盤維持に加え、納税者の負担を軽減できるという利点もある。ただ開発完了後に輸出しようとしても、うまくいかない。同氏は「日本だけの戦闘機にするのか、新三原則のもとで輸出を考えるのかによって開発コストや数量、作り方が(初めから)がらりと変わってくる」と説明する。輸出には性能や部品に汎用(はんよう)性が求められるためで、設計段階から方針を決めておく必要がある。

 しかし、防衛省は戦闘機の輸出について「国家安全保障会議(NSC)で可否を議論することになる」(左藤章副大臣)としており、現段階では白紙だ。

「第6世代」想定は不可欠

 F3を純国産機とするか共同開発機とするかにはさまざまな視点での検討が必要だ。

 航空機産業や安全保障問題に詳しい未来工学研究所の西山淳一研究参与は「航空機開発技術は戦闘機に凝縮されている。日本は先進国の一つであり、この開発力を維持していかなければならない」と語る。F2技術は多くのビジネスを生んだが、F3でもステルスやデータリンク技術が自動車の自動運転技術に応用できるとみられている。

法外に高いコスト

 一方、高性能戦闘機開発の費用や技術を一国でまかなえる時代ではないとの意見もある。

 ヴァンダービルト大のジェームス・アワー教授は「日米双方に技術的専門知識があり、(戦闘機の)開発コストが法外に高いという事実は将来の共同開発を支持する十分な根拠になる」として、F35をベースにF3を共同開発すべきだと提案した。

 グローバルインサイトの長瀬正人社長は「国産にすれば間違いなく防衛の技術基盤、産業基盤に寄与する」としながらも「純国産が国益にかなうかどうかは別次元の判断が必要になる。例えば今後の脅威に対抗できる装備品ができるかどうかの問題がある。この前提が崩れると、相手に抑止力の隙を突かれ、逆に紛争を誘発することになる」と国産技術の冷徹な評価の必要性を強調する。

 F3が実際に配備されるのは開発を正式決定してから12年後の2028(平成40)年以降になる。防衛省はF3に順次最新技術を盛り込む方針だが、搭載技術が陳腐化するリスクもないわけではない。F3配備とほぼ同時期の2030年代前半に米国が、現状で最新鋭の「第5世代戦闘機」の一歩先を行く「第6世代戦闘機」の初飛行を計画しているからだ。

 米国防総省のケンダル次官は2月2日の上院での証言で、16会計年度予算で第6世代機の試作機「Xプレーン」の開発費を要求する考えを明らかにした。米航空専門誌などによると次世代エンジンや推進システム、レーザー兵器の搭載を目指しているという。

陳腐化のリスク

 第6世代機だけではない。防衛技術の開発を担う米国防高等研究計画局(DARPA)は昨年11月、航空機関連技術を含め5分野で、30年をめどに実用化する技術の公募を始めた。

 経済産業省製造産業局の飯田陽一・航空機武器宇宙産業課長は「例えばメーカーが航空機の機体向け素材を開発するには20~30年かかる。将来の防衛の最前線の姿を想定しながらの開発が必要だ。日本も米国のような体制をつくる必要がある」と将来戦略の重要性を指摘した。

 ステルス戦闘機の開発には巨額の費用がかかる。半面、進め方によっては安全保障だけでなく、経済や外交などさまざまな分野で国益につなげることも可能だ。

 投じられる血税を無駄にしないためにも、戦略的視点を持ちながら計画を練り上げていく必要がある。(佐藤健二)
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  読後感は如何でしたか? 土足で日本に手を突っ込む何処かの国はF3開発に、茶々を入れて来るかと思いますか? 思いませんか?

  相対的に国力が低下してきた米国。社会を改革しない限り、日本から見た姿は、徐々に劣化していくのではないかと、僕は考えています。

  過剰な労働運動(UAW全米自動車労組だったかな)は米国の自動車産業を劣化させました。米国の数パーセントの金持は更にその資産を増やしましたが、相対的に白人中産階級は没落しつつ有るようです。相続税、資産税を取り入れ、格差解消をしない限り、白人中産階級を中核とした多民族国家は国家目標が迷走する予感がします。

  さて今後、米国はどんな道を歩むでしょうか。