2006年における出版産業の市場規模は、約2.1兆円となっています。


そのうち、書籍は0.9兆円、雑誌は1.2兆円。


出版業界は、1996年をピークに、縮小傾向にあり、


特に近年は、雑誌の不振が続いています。


昔ながらの商慣習が続いており、特殊な業界でもあるため、


いくつか特殊な例を挙げます。


〔再販売価格維持制度〕


再版制度とは、出版社が設定する定価での販売を条件とする契約であり、それに同意しない販売店とは取引を行わない。そのため売りのこり品は安売りされることなく、委託期間内に返品されるのが通常です。

独占禁止法に引っかかりそうな取引ですが、本に関しては特別です。

しかしながら、最近はアマゾンのようなインターネット販売が急激に伸びており、今後の業界動向は注目です。


〔単行本調整勘定〕


在庫商品について、販売可能性を加味し、翌期に評価を繰り延べることができます。

認定基準としては、

①決算日前6ヶ月間に発行・増刷した書籍は原価で評価する。

②決算日に有する書籍のうち、その最終発行刷後6ヶ月以上を経過したものを、単行本在庫調整勘定の対象とする

などである。

つまり、在庫商品を棚卸し資産に繰り入れることができるため、この金額により利益が増減します。

また、不良在庫とそうでないものとの見分けもつきにくくなります。


〔返品調整引当金〕


再販制度のもと、出版社は委託をした時点で売上計上します。そのため、翌期に返品が予想される未実現利益を計上する結果となり、調整の必要性がでてきます。

こちらの勘定は費用科目のため、この金額により利益が増減します。

従って、単に売上を見るのではなく、返品調整引当金を勘案する必要も出てきます。



いずれにせよ、出版業は日本にとって、世界に誇れるとても大事な業界です。

政府も、コンテンツの著作権(知的財産権)については、日々検討しており、

今後、日本のコンテンツがより世界に出て行くことが期待されます。


書籍・雑誌の市場縮小は否めないものの、

元となった著作物を利用した、デジタル化マーケットは今後拡大していく市場であるといえます。

携帯やゲーム機器、電子媒体などの多様性により、保有する著作物をいかにデジタル化して2次利用するかが大きな鍵を握るでしょう。


大事な業界を守りつつ、新たな展開が期待されます。


ココペリ

近藤