名付けて生活密着型試験。外注できない小受の勉強           

 

 こんにちは。お受験ワーママのいおりです。 

 

 私は中学受験をしていない(家で唯一の公立中出身者)こともあり、自慢じゃないですが、中受の勉強は伴走型ではなく「勉強バリバリ私立小」と「塾」にまるっと外注スタイルでした。

 

 伴走できるものならしたい思いはありましたが、算数なんかは、基本問題は何とかなっても、標準問題あたりになるととたんにあやしくなってくるので、「わからない問題があったら、先生に聞いてきてね。ママわからないから」と徹底していました。変な教え方をして混乱させる可能性もありますし、自分でできないことはプロに「外注」です。(もちろん、暗記ものなどでテキスト見ながら問題を出してやるとか、その程度はしましたけどね)

 

 でも、小受はそういうわけにはいかなかったのです…小学校の先取り、例えば足し算引き算とかならお教室におまかせできるでしょと思って足を踏み入れちゃったけど、小学校入試とは、そもそも私の想像していたものとは全く違うものだったのです!

 

↓ブロック問題例

 

 だから「小学校受験は親の入試」なのか、と納得

 

 皆さんは、小受ってだいたいどんな感じの試験内容かってご存じですか?足し算や引き算を解くんじゃないんですよ!(あれ、知らないのは私だけですか?もしそうだったらすみません)私は、小学校で習うことを、年長さんに先取りさせて解けるようにすればいいんだと思っていたんですが、全く違いました。

 

小受の勉強とは 「勉強をはじめる前の頭の素地づくり」だったのです!

 

 一例ですが、頻出する一般的な単元として、以下のようなものがあります(8年前の話ですが、たぶんそんなには変わってないと思います)

①長いお話を聞いてその内容を覚える、絵を一瞬見て覚える(記憶・集中力)

②ブロックが積んであって、横から見たらどのように見えるか、ブロックの数はいくつかなど判断する(図形・数)

③規則性を持って並ぶ記号のパターンを発見して、空欄を記号で埋める(思考)

④水の量と砂糖の量がいろんな組み合わせのコップのうち、一番甘いコップを選ぶ(推理)

⑤季節や常識(知識)

 

 これ、お教室だけでなんとか習得可能かなっていうと、強いていうなら③くらいですかねえ(当然家で練習は必要ですが)。だいたいは、お授業の最後の親向けレクチャーで先生からこう言われます。

 

「お父様お母様、今日お教室でマルがついていない問題は、次回までにお家で必ずできるようにしてきてください(キリッ)」(←え~!)

 

 ①お話の記憶

 

 だいたい第一問にくることが多いヤツですね。うちは姉妹とも、小さいころから「読み聞かせ」を欠かしたことがなかった(…ウソです、ときどき欠かしましたあせる)ので、これだけは何とか大丈夫でした。

 

 しかも長女は、赤ちゃんのころから超絶目が堅いタイプだったので、保育園に行くようになってからは毎晩絵本を3冊ほど読み聞かせたあと、電気を消して布団に入り「ママの作ったオリジナルのお話を聞く」という親にとっては地獄の入眠儀式がありました。

 

 私は、仕事でへとへとになりつつ走って保育園に迎えに行って、夕食作って食べさせて、風呂に入れて着替えさせ、何とか絵本を読んだあと、ふかふかの布団のなかで「毎晩違う、ママオリジナルのお話」ですよ?桃太郎とかは全然ダメ。

 

 まあ適当に、アリさんと猫さんがどちらがケーキを食べるかでけんかをしましたとか、お話を作るんですが(文系なのでそこは何とかなった)、あっという間に私は夢の中へ…

 

「…アリさんは…猫さんを……むしゃむしゃ食べてしまいました…」

 

「ママっ!アリさんは猫さん食べないよっ!ママっ!(ゆさゆさ)」

 

「はっ。えーと、なんだっけ?無気力

 

 しかも、話にオチが付くまで絶対に寝ない2歳児目とか、最後のほうは悪魔に見えてきますが、あのときの苦労は小受で報われました。だって、毎晩「お話の記憶」ですからね。今、読み聞かせが辛いパパママ、どうか頑張ってください!そのうち、勝手に自分で読むようになりますし。

 

 ②ブロック系の問題

 

 この系統は、比較的対策は取り組みやすいです。キューブになったブロックがセットでいろいろ売っているので適当に買ってきて、遊ぶふりして家で必死にやる、です。積んだ絵を見て、どっちが早く正しく積めるか競争したり、でこぼこに積んだブロックの数を数えさせたりします。そのとき、どういう風に考えたら早く解けるか、というのも一緒に教えます。

 

 ほかにも、そのブロックを横からみたらどうみえるか、じゃあ上からみたらどうかとか、鏡に映したらどう見えるか、とかも実際に鏡を持ってきてやります(鏡の問題は、私自身が苦手で頭がこんがらがってたまに間違えたりしたくらい難しかったです)

 

 楽しくしにくい単元(③の思考など)もあるなかで、ブロック系は息抜きの位置づけにしたかったので、親はわざと負けたりしてゲーム性を高め、意識的に楽しくするようにしました。そうしないと繰り返しはやらないので、親の工夫が大事です。何しろ子供ですからね。もし間違えても怒らない、これもすごく大事。

 

 ④水系の濃さの問題

 

 これも、教室でペーパーで見てもちんぷんかんぷんなわけですから、家に戻って生活の中でやるしかありません。砂糖の量がわかりやすいように角砂糖を買ってきて、同じサイズの透明なコップを二つ並べて、まず紅茶の量は同じ&角砂糖の数は違う、で味見。次に、紅茶の量が違う&角砂糖の数は同じ、で味見。などいろんなパターンで繰り返しやります。

 

 理屈ももちろん教えつつやるのですが、大事なのは理屈抜きで感覚を身につけさせることです。なぜなら、本番の入試ではコップが7つくらい異なる条件でてきて、甘い順に番号をふりなさい、なんてふざけた問題がでてくるので、理屈では解くのだと時間がかかりすぎてしまって間に合わないのです。パッと絵をみて判断できるくらいまで仕上げるため、ずいぶん甘ったるい紅茶を飲んだ気がします(飲み物を粗末にしてはいけないという⑤常識と絡んでくるので、小受の子供の前ではうかつに物は捨てられない…)

 

 ほかにも、ものすごい量の砂糖を入れてしばらく沈殿させて、下の方と上の方をストローで飲み比べさせてたり、(前日に作った味噌汁が翌朝沈殿していたりしたらそれも見せたり)、水を大きなプラスチックコップにめいっぱい入れて、コップ側面の上のほうと下の方に同じ大きさの穴をあけて水の漏れる勢いを比べるとか、まあ水関係はずいぶんいろいろやりましたね。 

 

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 もちろん、お教室でも角砂糖など使ってデモンストレーションはしてくださるのですが、いかんせん子供がそれを見て、一回で感覚まで掴むことは難しく、日々の綱渡りの生活のなかであってもなんとか時間を作ってやるしかありません。小受って、こんなことするとは思っていなかったので最初はびっくりして、私選択を間違えたかも、とも思いました。

 

 日々の生活のなかでやらざるを得ないものの最たるものが、最後の⑤季節や常識(知識)になります。手間も時間もかかり、ワーママにとってはかなり大変で、でも今思い出すとそれはそれで貴重な時間だったかも…という単元です。

 

 思い出も多く、長くなりそうなので、すみません次回にさせてください。

 

 ☆いおり☆

 

いつも応援ありがとうございます!

久しぶりにペーパーを取り出してみてみたけど、これ難しい~。

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