人間は、感情の生き物
こんにちは。お受験ワーママのいおりです。
…が、今日はワーママ度100%の記事に初挑戦。恥を忍んでお届けします。
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サラリーマンなら、いってみれば男女関係なく経験する可能性のある「あれ、私だけ昇格できない(遅れた)」という場面。(私の大好きな「ともばたけ」ポニさんもよくこういったお話を書かれていますよね)
かくいう私も、同期より昇格が3年遅れました。遅れても上がったんだったらいいじゃん、と言われれば確かにそうです。まして私は、産休育休を10か月×2回とっているため、うちの会社の場合は昇格が2年遅れるのは当然(明文化されていないため、人によるというところは正直微妙)という風土から見ても、3年遅れだけで済んだというのは、ラッキーだったと言えるかもしれません。
ただ、この昇格できなかった3年の間に、私は、自分の価値観をひっくりかえされる出来事を経験しました。
お前は、もうこれ以上稼がなくていいだろ。
昇格が遅れはじめた頃、後輩が次々と昇格していくのを横目で見ながらも、私は「きちんと成果を出していれば、いつか認められ昇格できる」と疑わず、成果を出そうと頑張っておりました。
順調に成果を出しながらも留年生活も丸2年を過ぎようとした頃、私は気づきます(遅!)。あれ?上司(部長ね)、私の昇格を人事に推薦してくれてる気配が…ない?いや、あれだけ成果を上げていてそんなことあるはず…うん?
ちょうどそのころ、その上司と出張に行くことになりました。仕事も無事終わって、夕飯がてら一杯やろうとなり、お酒も結構入ってきたころ、上司が「いつも頑張ってくれてありがとう、お前は成果も出してすごいよ。今日はお前の愚痴を聞く日だ、無礼講だからなんでも言えよ!」といいました。
…ほんと?(ほんとじゃないことを私は身をもって知ることになります)
ご存じかと思いますが、私昇格が同期より2年ほど遅れていまして…。これからどんなところを気を付けたらいいですか?(謙虚に)
すると、上司は、思いもしないことを言われたという感じで、数秒無言に…。さっきまでの明るい空気が一変し、怖い顔をした上司との会話が続きます。(いつもは明るくいろんな人に自ら声掛けするような人です)
「あ、お前って昇格遅れてるんだったっけ…でもまあ2人産んでるしな(低音)」
「(えっ、まさか遅れていることさえ知らないの)はいそうです。なので、これから先を見据えてっていう話なんですけど…(ビクビク)」
「お前旦那いるんだろ?だったらお前もうこれ以上稼がなくていいだろ(不機嫌)」
「え?…それってどういう…」
「昔は、社内結婚したら、女のほうは辞めたもんだぞ」
「はい?その話、なんか関係ありますか?」(←ああっ、言っちゃった!)
「関係あるだろ!お前のところの世帯年収、いったいいくらなんだよ。社長より多いんじゃねえの。これ以上稼いでどうしようっていうんだ。もう十分だろ」
「プツッ(←私の何かが切れた音)…じゃあ、なんですか?私に旦那がいなくて、一人で子や親を養わないといけなかったら昇格させてくれるんですか?」
「まあ、そういうことだな。」
…まじか。
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実は、この話には、身も凍るような後日談があります(お願い、引かないで)
出張から帰ってきて二日後、社内で同じ部の仲良しの男性の先輩から私は呼び出されます。
「お前、部長に謝ったほうがいいぞ」
「え、なんでですか(私はあの人のせいで完全に今廃人ですけど?)」
「昨日夜、部長と部のメンバー(全員男性)で飲んだら、『出張であいつ、俺に昇格したいとか言ってきたから、お前んちの世帯年収はいくらなんだよって、ビシッと言ってやったんだよ!ほんと、図々しくて頭きたわ!』ってみんなの前でネタにしてウケとってたぞ」(←先輩、もうちょっとオブラートに包めませんでしたか)
「え、それ、…私が謝るヤツですかね?」
「だってお前昇格したいんだろ。推薦する権限持ってる人間怒らしてどうするんだ」(←これは正解)
このあと、私は「この前の出張では、身の程知らずなことを申し上げまして、大変申し訳ございませんでした。以後気を付けます」と部長に深々と頭を下げ、何とか1年後に昇格するのです。(結局、もっと上の人の推薦で上がったから、頭下げた意味はなかったんですけどね。)
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誤解がないよう念のため補足しますが、うちの会社、こんな人ばっかじゃありません(そりゃそうだ!)ちゃんとした人も、私を応援してくれる人もいます。そうじゃないと、なかなかこんなに長くサラリーマンはできないですものね。
何を言いたいたかったかというと、「我々が想像する以上に、人間は感情の生き物だから気を付けろ!」ということです。
今の時代、ここまで馬鹿正直に吐露する上司(←言い方!)も珍しいとは思いますが、パワーカップルのワーママである自分が、ここまで妬まれているとはこのときまで全く自覚がありませんでした(あ、もちろん単に私が嫌われていたという可能性も十分ありますので、一概にそのせいとも言えませんけど)。そういう意味では、私はその上司に感謝しています。
当時の私は、子供もまだ小さいのに残業してまで必死に仕事していました。別に昇格のためだけに仕事をしていたわけではありませんが、仕事をするうえで昇格は私のモチベーションでした。でも、こんなことなら仕事はほどほどにして、人事異動で上司が変わるのを静かに待ちつつ、早く家に帰って子供と折り紙(もしくは転職活動)でもしてたほうがよっぽどよかったと思います。そうしていたら、少なくとも、あんな風に、プライドを捨てて上司に頭を下げるような窮地に自ら追い込まれる状態にはならなかったのに(これ、大したことじゃないわりにメンタルにダメージがあります。この出来事の数年前には、パワハラを受け社内で土下座したことがあるのですが、意外にこちらのほうが私にはキツかったです)。
あなたの昇格が遅れたり、できなかったりするのは、もしかしたら、あなた自身が理由ではない可能性も十分あります(よくわかんない「総合的な判断」とかも含めて)。
そんなときは、頭上の嵐が過ぎ、いい陽がさしてくるまで、じっと力を蓄えておく時期にする、と割り切るのもありだと私は思います。
意外に天気は変わりやすいものです
日々頑張る皆さんに、エールが届きますように。
☆いおり☆
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今日は受験の話じゃなくてごめんなさい。次回の記事は受験の話に戻ります!