12月23日
点滴セットを受け取りダッシュで実家へ帰ったお嬢ちゃま。とにかく急いで点滴しなきゃです!
そういえばママの腕、私と違って持続点滴できるような血管なかったんちゃうかな…と思いながら右も左も血管探し
き、奇跡的にありました!
まぁまぁ難しそうやけどやるしかない!
…うん、失敗!←堂々と言うな(笑)
(ママごめん!採血はうまいこといったんやけどルート途中で漏れてもーた8年ぶりやし許してくれ)
反対の腕もまぁまぁ難しい血管…
…よっしゃ入った!
まず500ml入れてみて、意識レベル回復見られなければもう1本追加。と、先生から指示をもらっていました。
ずっとそばに付いていたけど、1本目が終わる頃も目覚める気配がなく、2本目へ。
バイタルは安定していました。
点滴中に介護用のオムツと尿取りパッド、ウェットティッシュ、口腔ケア用のスポンジブラシをお嬢ママの旦那さんに依頼。
バタバタしてたら介護保険の区分変更調査員の方が訪問。
前もってお嬢ママが区変調査の依頼をしていたのです。
お風呂も一人じゃ危ないし、階段も付き添いが必要だし、大好きな料理も体力的に厳しく、そもそももうキッチンに立つのが難しい状態だったので…
そんなわけで、要支援から要介護へレベルUPしてもらおうと思っていたのです。
その調査日がまさかの急変日ドンピシャ
調査員さんも聞いてたのと全く違う状態に目がテン←そりゃそうだ。
もしも血中濃度が原因ならまた意識は戻るでしょうし、とりあえず先生の往診を待ってからにしましょうかと一旦調査は延期することになりました。
その後、かかりつけ医から電話。
状況説明し、往診に来ていただきました。
先生が来てくださった時も、相変わらずガーガーいびきをかきながら気持ち良さそうに眠っているお嬢ママ。
大きな声で呼び掛けても、肩を叩きながら声を掛けても、顔をペチペチ叩いても(軽くですよ)、全く動じません。
腕を挙げて離すと「ドンっ!」と腕が落ちるだけ。完全に脱力状態。
瞳孔を確認すると、左の瞳孔が散大しており、右は瞳孔反射が弱い状態。
先生「もしかしたら脳出血かな…」
診断をつけるにはこのまま総合病院に連れて行って、MRIやCTなどの検査を受けなければならない。コロナ禍ですぐには受け入れてもらえない可能性もある。
診断がついて治療をしたとしてもベースに末期癌という疾患があること、いつから脳に異常が出たのかわからず、少なくとも数時間は経過していることなどを考えると元の状態に戻る可能性は低いと推測される。
痛み止めの麻薬を長時間飲めていない状態のため、仮に意識が回復したとしてもその瞬間から想像を絶する痛みに襲われ本人は辛い思いをするだろう。
このような説明を受けました。
やっぱり先生からの説明って心に刺さりますね。
なんとなく、なんとなくだけど、もうママ起きないんじゃないかって薄っっっすら思ってたんです。
でもその考えを追い払いたくて、
ママ、はやく起きてよ
久しぶりにめっちゃ寝れたわ〜って嬉しそうに笑いながら喋ってよ
痛みがマシで楽やわ〜、よぅ寝れたわ〜って喋ってよ
あんた点滴失敗したな〜、ママ痛いの嫌いやのに〜。ママかわいそうやわ〜、でも点滴のおかげで意識戻れたならしょうがないな〜、ありがとうねとかって喋ってよ
そんなことばかり思いながらそばに付いていたんです。
でも、現実は
もう起きない。
もう話せない。
このまま
最期が来るのを待つ。
ママの体力次第。
脳に異常がありそうだ。
治療をしても期待する結果は得られそうにない。
本人が痛みに苦しむ可能性が高い。
頭が真っ白になりました。
診断名をつけるかどうか、つけるべきなのかどうか。診断つけても治療という治療は出来ないなら総合病院に行く意味は無さそうだ、でも何が原因なのかくらい検査して診断つけてもらっても良いような…
一気にぐるぐる考えが湧くだけ沸いて、全っ然決断できずもうパニック状態。
気づけば両手頭に置いてどうしよう、どうしたらいいのってマンガみたいなポーズしてました。
判断力停止したお嬢ちゃまを見て、今すぐ決めなくても良いよ、ゆっくり考えて、いつでも総合病院に連絡とるから。と、先生は優しく言葉を掛けてくれました。