追記 沙羅曼蛇の“神” #思い出ゲーム | 鈴木篠千のゲームと釣りと少年時代の話。

鈴木篠千のゲームと釣りと少年時代の話。

レトロゲーム攻略、釣りと少年時代の思い出の話です。

毎日では無いですが、PM10~11:00に1~3本の記事をアップする予定。

ルール
①高額ソフトはやらない
②攻略本などは見ない。
③地元(浜松)で釣る。
④少年時代(無所属)の話。
(詳細はプロフィールで)

前回、グラディウスの話を書いていて、思い出した事がある。

【沙羅曼蛇の神様?】

あれは、俺が小学高学年の頃(だと思うが)、初めてファミコンソフトを“新品”で買った。


『沙羅曼蛇』(FC)だ。

貧乏な我が家では、ゲームソフトを新品で購入するなどという“贅沢”は許されず、ほぼ全て中古カセットであったり、友達や幼馴染の貸してくれたソフト(…クソゲー?)ばかりだった。

俺は、俺だけが得意なゲームが欲しかった。
『◯◯なら、鈴木…』のような『俺だけのゲーム』が欲しかった。

そんな中、どうしても『俺だけのゲーム』が欲しかった俺は、親にねだり倒して買ってもらったのが、これだ。

『沙羅曼蛇の鈴木』などと呼ばれたかったのだ。

このゲームは名前こそ“厳(いか)つい”が、


シューティングゲームであり、


ともサン(あだ名)の家で観ていた『グラディウス』とよく似ていた(続編?)

アイテムを取って自機がパワーアップするシステムなど、そのままだった気がする。(やはり続編?)

“満を持して”購入してもらった『沙羅曼蛇』だったが、反射神経が人より鈍く、ゲーム下手な俺にこのシューティングゲームはかなり厳しく、1ヶ月もせずに“ギブアップ”寸前まで追い込められていた。

とても『俺のゲーム』にはできなかったのだ。

1面は突破できるものの、早くも2面で躓きまくり、ほとんど3面を拝めた記憶がなかった💧💧💧

己の腕の悪さを棚に上げ、子供の俺は(…こりゃムズ過ぎだ!)と、ゲームの難易度の責任にして“逃げていた”えーんえーんえーん

そんなある日、それでもなんとかしようと、この『沙羅曼蛇』をプレイしていると、こんな俺に奇跡流れ星が起こる。

なんと、いきなり残機が200機以上に増えたのである。

俺は狂喜乱舞した。ラブラブ!ラブラブ!ラブラブ!
どうして、そうなったのかは分からなかったが、とにかくいきなり残機が激増した。

俺は思った。

“沙羅曼蛇🐍の”神が、ひたすらゲームに勤しむ俺に奇跡流れ星を起こしてくれたのだ! このゲームを俺に『クリアせよ✨』と言っているのだ!)

普段、神の存在など全く信じていない子供の俺だったが、そう思えた…。

【神の名は…】

…前回の『グラディウス』の記事を読んだり、ゲーム好きな方は分かると思うが、これは“奇跡”ではない。

例の“コナミコマンド”(上上下下…)である。
『沙羅曼蛇』は、おそらくは同じKONAMIの『グラディウス』の続編(?)である。
裏技も共通だとしてもおかしくはない。

この裏技コマンドを打ち込んだので、残機が激増したのだ。
それは“ともサン”の家での『グラディウス』の残機倍増と同じだ。

だが、俺はこのコナミコマンドが沙羅曼蛇に使える事ら知らなかったし、打ち込んでもいない。

では、誰が?

答えは明確だ。

弟である。

思い起こせば、この日俺は弟と共にこのゲーム(沙羅曼蛇)をしていた。
残機が増える直前、弟がコントローラー🎮を握っていた記憶もある。

弟がコナミコマンドを打ち込んだのではないか?

だが、隣にいた弟は俺にそれを一言も言わなかった。俺と同じく「スゲー! 何で?」と驚嘆していた。(と思う)

おそらく“フリ”だ。

何故、そんな事を?

このからは俺の勝手な想像なのだが……、

突然兄(俺)が、親にせがんでファミコンソフトを新品で買ってもらい、「これは“俺のゲーム”だぁ!」と言い出し、やらしてくれない。しかし、兄はプレイし始めたものの、全く先に進めず、諦めかけている。

弟としては酷く情けなく思ったのではないか?

俺はよく弟とファミコンをしたが、このソフト(沙羅曼蛇)だけは、「これは“俺のゲーム”だ!」と言って、
触らせなかった。
(愚か兄…)

…ちなみに弟は、俺より遥かにゲームが上手い。
この『沙羅曼蛇』など俺より簡単にプレイ出来たのかも知れない…。

そこで、弟はどこかでコナミコマンドを聞いて、俺の隣でこっそり打ち込んだのでは?

で、自分は素知らぬフリをしたのでは?
あくまでも“偶然”増えたように見せかけ(…そんなわけないのだが)、兄(俺)の“プライド”をカバーしたのではないか?

つまり、これはゲーム下手な兄(俺)を見かねた弟から、

「兄貴よ、残機を増やしてやったから、このゲーム(沙羅曼蛇)、さっさとクリアしちゃえよ…」

…というメッセージだったのではないか?

神”は、俺の隣にいた“弟”だったのだ。

今でもたまに弟に会うが、この事を確認した事はない…。(怖くて聞けない…)

聞けない無いが、たぶんそんな気がする。

俺がそう思えるようになったのは、この頃より随分、後のことである。(中学生になってから?)

この時は突然、起きた奇跡にただただ感激していた。


…そして、俺は激増した残機をもってしても『沙羅曼蛇』をクリア出来なかった💧💧💧

それを隣で見ていた弟はどう思っていたのだろうか?


【憧憬の先に…】

俺はゲームが下手だった。(…今もかな?)
弟が兄(俺)を思って、こっそり増やしてくれた残機を、愚かな兄(…もちろん俺)は瞬く間に使い切り、敗れ去った…。

…6面くらいまで進んだような気がしたが、“炎🔥の壁?”みたいなポイントで敗退したゲローゲローゲロー

…全く持って情けない兄である。
まるで、ドラマなんかである『弟から金を借りて事業に失敗した兄貴』だ。

この後、俺はこの『沙羅曼蛇🐍』を諦め、結局は中古で買った『くにおクンの熱血ホッケー部』(FC)にハマる事になる。


このゲームは、ドラクエにハマるまで、随分とやり込んだ。

…弟と。


ちなみ…というか、やはり弟は、俺よりはるかにこのゲームが上手かった。

だが、『俺だけのゲーム』が欲しい俺は、そんな弟とよく兄弟喧嘩⚔️をしながら、プレイしていた。

“あの頃”、弟がやたらとこのゲーム(熱血ホッケー部)で俺と喧嘩をふっかけて来たのは、兄(俺)に対する『沙羅曼蛇』での“悔しさ”があったのではないか?

『兄貴、しっかりしてくれよ!💢』
『兄貴、“勝って”くれよ! 何やってんだ!?💢』

…そう、俺に言いたかったのではないか?


『ゲームはみんなで楽しむもの』
(何度か書いたな…)

この“みんな”の最初は、間違いなく“弟”だ。
ゲームが上手い弟のプレイを横目に見ながら、時には戦い、時には一緒に遊んだ。

懐かしい子供の頃の思い出だ。

あれから30数年。
もう、さすがに弟とゲームはやらない。
代わりに弟の子供(甥っ子)たちが、時々俺の横でゲームをしている。

あの頃のままなのは、“情けない”兄(俺)だけなのかもしれない。

兄として、俺は“情けないまま”なのだろうか?

弟に、こっそり助けられていた小学生の俺。
今は“助けられていない”と思うが、どうだろうか?

今の俺は、心強く、格好良い兄に映っているのか?


…そもそも、昔もそんな風に見えていたかな?チーンチーンチーン