最近、水切り大会の常連さんは、素晴らしい水切りを見せてくれます。そのフォームは個性に溢れ、練習の成果が感じられます。

投げる石にも好みがあり、水面の状態や風などの自然条件よって、石の選択も投げ方も変わります。人により水切り理論も微妙に違います。投げる石の形や比重は体力によっても変わりますが、自分の好きな石があり、持ち方や投げ方も違います。全てのスポーツにも同じような個性はありますが、個体である石、気体である空気、液体である水、この三つの物質が相互に影響し合うという複雑な水切り現象ですから、その条件も投げる人が違えば正解も微妙に変わってくるわけです。そこが他の球技にはない、水切りの面白いところで、それぞれの水切りに個性が生まれる原因の一つです。

体力の落ちた私は、基本的に小さくて薄い石を投げるようになり、安定性のある丸い石を好みますが、薄い石は、入水角度の正確さが必要です。石のスピードが早い場合、重めの石を使い、強い回転も必要です。そのため、指の良く掛かる角のある石を好む人もいます。そのような石は、波紋の軌跡の曲がりが大きくなる傾向があります。それが石の回転と前進するエネルギーのロスになることも考えられますが、どちらが良いかは、それぞれの経験値や、技術、体力、好みによって変わります。練習方法も色々と工夫されています。私が水切りを初めた頃に比べると、本気で水切りを楽しんでいる方が増え、その繋がりも大きく広がり、様々な知見が集約されてきました。水切り名人の合宿も行われ、水切りは過去にない発展を続けています。水切りは益々面白くなってきました。うひょひょ！！続く・・・

60. それぞれの水切り