僕の勤め先では、毎年6月の1週目に定期健康診断が行われています。僕は基本的にお酒もほとんど飲まず、タバコも吸わないのですが、運動不足と食生活の乱れでだいぶ前から成人病として高尿酸血症や高中性脂肪による脂質異常症で常に「要再検査」となっていて、これらの治療で毎月近所のクリニックにも通っています。だいたい、一年の内で一番仕事が忙しい時期が3月から5月で、特に5月~6月にかけてが一年の内で一番残業も多く、疲れ果てた体で健康診断を受けているため、職場の健康診断で受ける血液検査の数字が年間を通じて一番悪いという状況で、健康診断後に「要再検査」の通知が来ても「いつものこと」になっていました。

 

そんな中で、今年も6月中旬にいち早く「緊急報告書」が届き、すぐに再検査を受けるように通知が来ても、それほど危機感はありませんでした。何より、「緊急報告書」の中で一番強調されていたのは「便潜血検査陽性」ではなく「肝機能検査」についてだったのです。ちょうど毎月のクリニックの受診がその週の土曜日だったため、その時に結果を持っていけばよいと、あまり気にしていませんでした。

 

そんな、予定していた受診当日の朝に、高齢の母が持病の心臓の発作で救急車で運ばれるという事件が起き、僕が同行することになりました。幸い緊急でペースメーカーを埋め込む手術を受けて、1週間程度の入院で済んだのですが、この日に僕がクリニックへ行くことができなかったために2週間ほど受診が遅れることになりました。結果的に、2週間受診が遅れたところでどうという事も無かったのですが、とは言え、もしこの時に母がもっと重篤な状態になり、僕がその後の検査をしばらく受ける事ができない状況になっていたら、もしかすると今より大変な事になっていたかもしれません。

 

そして2週間後にクリニックを受診して言われたことは、思っていたのと違う言葉でした。

 

「これ、肝機能よりも便潜血検査の陽性、こっちが問題ですよ。大腸内視鏡検査を受けないとダメですよ。うちでも検査できるので帰りに予約して行ってください。」

 

ということで、受診後に、初めての「大腸内視鏡検査」の予約をして帰ったのでした。

 

便潜血検査陽性ってどれくらいの割合なんだろう?

学会などで発表されている調査によると、5~10%程度の人が陽性になるそうです。もちろん、その全てが大腸がんなわけでなく、そのうちの3割程度の人にポリープが見つかり、実際に癌が見つかる人はそのうちの数パーセントだとか。大腸にポリープや癌が無くても、胃で出血があったり痔があったりすると陽性になるケースもあるそうです。逆にポリープや癌があっても、検査の時に便に血が付かなければ陽性とならない。便潜血検査は比較的気軽にできる検査だけれども、これで陰性だからと安心できるわけでは無い、という事が重要です。がんが見つかった時は、正直、この確率を見て「なんて運が悪いのだろう」と思いましたが、いろいろと理解した今では、むしろ「見つかって運が良かった」と思っています。