5, 最新の情報を信じない


ダイエットや健康に関することで「最新の研究結果によると…」「最先端の科学によって発見された…」というワードを見聞きすると、何故だか信用したくなる気持ちは、良く分かります。


特に、テレビ番組で芸能人が「◯日間チャレンジ!」とその最新理論に則って挑戦し、before&afterで大きな結果を残すと、すごい!となりますよね。


しかし、最新の情報ほど疑った方が賢明です。なぜなら、その情報が新しければ新しいほど、そのデータを裏付けるようなデータも乏しく、その情報が間違っているとするデータも乏しいからです。


もちろん、全ての最新情報が間違っているというわけでもありませんが、最新情報とはそういうものだと知っておいた方が良いでしょう。


特に、自社の製品・商品を販売促進するために自社で行われた研究結果ほど疑わしいものはありません。


そういった怪しい、超短期的な成功しかもたらしてくれない方法に頼っていると、本質を見失いがちです。口癖が、「TVで特集してたあれってどうなの?」という方は気をつけましょう。


古ければ古いほど良い、と言うのは過言かもしれませんが、間違っている情報は自然淘汰されるはずですので、古い方が信用度は高いと考えるべきでしょう。


ただし、家電製品やスマートフォンなど、また医療の分野においては最新のものの方が優れていることに間違いはありません。



6, 空腹に慣れる&長い目で見る


ここまで、痩せる原則や痩せるための食事や運動などについて解説してきたことは、きっと多くの方が既にご存知だったと思います。


そこまで細かくは理解していなくても、摂取カロリーを控えめに、腹八分目にして、適度に身体を動かしていれば徐々に痩せることが出来ることはほぼ全員が理解しているでしょう。


なのに、何故こんなにも多くの人が「なかなか体重が減らない」と悩んでいるか。それは結局のところ、「空腹感に耐えられずつい食べ過ぎてしまうから」ということが原因であると思います。


中には、「このあと空腹になるかもしれないから(今は空腹を感じていないけど)食べておこう」と必要以上に空腹を怖がり、余分な食事をしてしまう方もおられます。


これに関してはテクニックでもなんでもないのですが、シンプルに慣れていくしかありません。全く空腹を感じずに痩せることは難しいです。


食物繊維やタンパク質を多めに摂取することで多少は軽減されるものの、空腹感をゼロにすることはできないため、最終的には「空腹感と上手く付き合うこと」がダイエットを成功させるために重要です。


どのようにすれば上手く付き合うことが出来るか、ですが、私なりの経験則でお伝えしますと


・空腹が気にならない時間帯を作る

・「今だけ」「今日だけ」頑張ってみる

・それでいて、長い目で見る


ことがオススメです。


まず、1日のどこかで数十分から数時間、空腹時間を作る必要があるとするのであれば、それが気にならない時間帯を空腹時間に当てましょう。1日ずっと軽い空腹を抱えて生活するよりは遥かに楽に感じるはずです。


夕ご飯が終わったあと、就寝までの時間に当てても良いですし、朝起きてから午前中でもOKです。


私の場合、起床後の3時間はバタバタしていて、朝食が少なくてもあまり空腹を感じずにいられるため、午前中を空腹時間にしています。それでいて昼食を食べすぎることも無いので1日を通して食欲が安定します。


次に、「今だけ」「あと数十分だけ」「今日だけ」頑張ってみようと自分に言い聞かせます。


今までの食生活、食習慣を改めていこうとすると、必ず空腹やストレスを感じます。そこで、「空腹即食事」となっていては、もちろん痩せることは難しいですし、ずーっと我慢し続けることも不可能です。


そこで、今この瞬間だけ空腹やストレスを受け流すイメージで数分待ってみて、それでも食べたければ食べましょう。


それを繰り返すうちに数分が数十分になり、数時間の空腹が普通になっていきます。いきなり数時間、または1日空腹に耐えようとすると反動で食べ過ぎてしまう可能性があるため注意しましょう。


個人差はありますが、食事から摂取したエネルギーをメインのガソリンとして使っている現状から、それに加えて蓄えられている体脂肪と併用して使えるようになると楽に感じられるはずです。


そして、ある程度空腹時間を設けつつ毎日を過ごしていても、体重はそんなに変わらないことも理解しておきましょう。


体脂肪は1kgで約7,000kcalのエネルギー体であることは先ほど解説しました。ということは、200kcal足りない毎日を30日間過ごしても、まだ1kgも痩せられません。


「これだけ頑張ったのだから3kgぐらい減ってるかも!」と過度な期待を抱いていると、なかなか体重が減らない現実とのギャップにストレスを感じ、そこでダイエットが終了してしまう可能性があります。


半年ぐらい、あるいはそれ以上継続することを念頭に計画を立てて、出来そうなことから徐々に始めていくことで、空腹感や運動に慣れていくことができ、少しずつ現れてくる身体の変化を楽しむことが出来ると思います。



7, 良く寝る


最後に、良く寝ましょう。これは一見ダイエットとは無関係ですが、実はかなり重要です。


先ほどから何度か「食欲」というワードが出てきていますが、十分な睡眠は食欲のコントロールに必須です。


どれぐらいの睡眠時間を取ることができれば十分かというと、およそ7時間程度と言われています。


睡眠時間がそれ以下になると、食欲を抑える働きのあるホルモン=レプチンの分泌量が減少し、反対に摂食を促すホルモン=グレリンの分泌量が増加します。その結果として人は食行動を起こします。


また、起きている時間=脳が覚醒している時間が長くなると、徐々に理性的な判断ができなくなる傾向にあります。そのため、既に設定したカロリーを摂取し終わっているのに、今そんなにお腹は空いていないのに、目の前のお菓子を食べてしまうリスクが高まります。


つまり、睡眠時間が不足していると、「つい食べ過ぎてしまう」ことが多くなると考えられます。ダイエットをしたければ、まずはしっかり寝ましょう。