カロリー計算の落とし穴


ダイエットのために自身のカロリー管理をしているのにも関わらず、思ったような効果が得られない、という方は少なくないと思います。実は、カロリー計算にはダイエットを妨げる落とし穴があります。

※前提として、体重の増減は総摂取カロリーと総消費カロリーの差(カロリー収支)によって決まります。体重を落とすためには、カロリー収支をマイナスにする必要があります。



1、栄養表示の誤差

食品に含まれるカロリーや栄養素は「栄養成分表示」することが義務付けられています。そのためコンビニで販売されているおにぎりやスーパーのお惣菜等には必ずこの栄養成分表示がされているのですが、消費者庁から「±20%までの誤差」が認められています。さらに、経済産業省からは内容量に関しても「±10%までの誤差」が認められています。


カロリー以外にもタンパク質や脂質の含有量が1つずつ微妙に変動します。例えば同じ豚肉の同じ部位であっても個体差があって当然なので、このあたりは受け入れるほかないでしょう。


その結果として、100kcalと表記されていても実際には68~132kcalの幅で変動している可能性がある、ということになります。栄養成分表示のされているもので毎日2,000kcal摂取しているつもりが、640kcalも多く摂取してしまう可能性もあります。


実際には上振れし続けることはなく、数字は収束していくと考えられますが、短期的には大きく外れてしまう可能性もある、ということです。



2、基礎代謝+活動代謝の誤差


自身の身長体重年齢などを入力すると、基礎代謝を計算してくれるインターネットのサービス(無料)があります。こちらはさらに、1日の活動量に応じて「総消費カロリー」まで計算してくれる優れモノで私もよく利用させていただいてます。

基礎代謝量 - 高精度計算サイト (casio.jp)


ダイエット目的としているのであれば、その総消費カロリーよりも総摂取カロリーを少なくするというのが基本的な作戦となりますが、この「総消費カロリー」もあくまで概算であることを忘れてはなりません。


同じ体重であっても筋肉量の違いで代謝量は異なりますし、活動量もあくまで目安のため実際にその1日でどれだけのカロリーを消費したのかを正確に測定することは困難です。



上記2つの落とし穴により、実際よりも多くのカロリーを摂っていて、思ったよりも消費量は少なかった、という状況になる可能性があります。そのため、栄養成分表示の数字も、計算した総消費カロリーもあくまで目安、概算であるというスタンスが重要です。


落とし穴にはまらないためには、目安として数字を利用しつつも、結局のところは「お腹の空き具合」「食事の満足感や満腹感」、そして「体重の増減」を確認しながら食事・運動量の調整を行うことが必要となります。