今日から9月です。
まずは、8月最後にオーダーされましたノートカバーを紹介します。
サイズは、「B5ファイル」あるいは「A4変形サイズ」というものです。
中に入れるノートのサイズは、
閉じた状態で、縦273㎜、横220㎜、厚さ25㎜(開くと横465㎜)です。
それに対してカバーは、
縦290㎜、横495㎜としました。
材料は、シボ入りヌメ革のブラック・黒い糸です。
開くと、ページに差し込む幅広のパーツが左右にあり、右ページにはページに挟むタイプのしおりがあります。
少し拡大します。
しおりについては、フチを縫ってコバ処理しています。
「2枚仕立て」という名の通り、表裏で革を貼り合わせているところに切れ込みを入れたので、強度アップと手触り向上のためです。
下の方にはひっそりと刻印を押しておきました。
下辺の盛り上がっている様子は、「肉盛り」といいます。
フチを段漉きして貼り合わせた結果、段差があるように見えます。
高級感が増す装飾になったり、糸を摩擦から守るという役割があります。
こういったカバーを作るときには、コツがあります。
①下のように中に入れるノートの模型を作る。
②厚紙や布・床革を利用してノート模型をくるんでみてサイズを決める。
③革を切り出して本裁ちしたら、実際に合わせてみて大きいようなら横の長さを縮める。
④カバーサイズは、縦+15~20㎜、横+20~35㎜の範囲で決める。
※一番難しいのは横のサイズ決めです。
本やノートの厚みが薄いと、またサイズを縮める必要があります。
今回は25㎜と厚めなものを入れるので、少し余裕を持立てました。
横に広げたときと、折り曲げて入れるときのサイズ感にも注意して横の長さを決めるとぴったりはまります。
ほんの少しきつめな場合でも、革であるおかげで伸びを期待できますので、使い始めのうちにノートを入れておいて「閉じ癖」を付けるという少し強引なフィット方法もあります。
とはいえ、自然に閉じるようなサイズにするというのがベストです。
写真中央にくぼみというか盛り上がっているように見える部分があります。
これは、「曲げ貼り」と「浮かせ貼り」を組み合わせた貼り合わせ方です。
私の場合、曲げ貼りをする際、写真中央にある三角形の木製の治具を使います。
今回は、A4サイズなので、治具の大きさがまるで足りないので、板をくっつけて、真ん中は革を巻いていた紙管を切って付けて、高さを出すために箱や辞典を置きました。
①左か右ページを先に接着します。
これは平らな面で接着できるのでカンタン。
②もう片方のページを接着するときに曲げながら貼ります。
こちらは、曲げた状態をキープするのが大変なので、治具を使用する。
上から見た様子。
接着剤は、中央の折り曲げるところには塗りません。
その箇所までベタ貼りしてしまうと、カバーの開閉がスムーズにいかないんです。
もちろん時間をかけて使い込めば、折り癖はつきますが、使い勝手が悪くなる原因の一つになりかねないので、初めから折ったり、開いたりしやすくしておきます。
「浮かせ貼り」というやり方です。
実はこれほど大きいカバーを作ったのは初。
B5サイズまではありますが。
特に2枚仕立て(すべてのパーツに裏地あり)なので、曲げ貼り、浮かせ貼り、ヘリ漉き、切れ込みを入れたしおりのヘリ縫いなど、追加工程が多めでした。
おかげ様でこの度も大変勉強になりました。
ご注文いただきましてありがとうございました
最後に、字幕入りスライドショーをどうぞ。
【お知らせ】
現在のオーダー状況は、
次にご注文される方は、最速で9月第2週に発送できます。
基本的には、早くて1週間、遅くとも1ヶ月で完成します。
下記ネットショップで販売、オーダー受付をしています。
クリーマ
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ミンネ
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